924: 635 :2019/04/30(火) 09:14:57 HOST:p1898232-ipbf412souka.saitama.ocn.ne.jp
銀河連合日本×神崎島 ネタ 最前線の島


長崎県対馬空港

大勢の対馬の住民たちが対馬空港に集まっていた。
市長や地元のミス〇〇といった人物、海自の対馬防備隊や陸自の対馬警備隊も出席していた。
今回迎える人物達は対馬が求めてやまなかった人達なのだ。

そして全員が羅針盤を模したデザインの旗を手に持っていた。


「!来たぞ!」

誰かが叫んだ。
遠くに米粒の様な複数の航空機が見えた。

段々と近づきその姿がハッキリと分かる。
胴体と尾翼に描かれた日の丸、カナードとデルタ翼を組み合わせたクロースカップルドデルタの翼を持つ戦闘機、

サーブ JAS39 グリペンE/F(NG)

その日本・神崎島仕様であった。


そしてグリペンはカナードを最大前傾にしてエアブレーキ掛けて出迎えた市民と市長達の前で止まった。
隊長機であろうグリペンのコックピットの風防が開き中からパイロットが降りる。

空自のパイロットと比べても小柄な中学生くらいにも見えるその姿、ヘルメットを外すとペールピンクのストレートな長髪が風に舞う、
その様な姿のパイロットなど神崎島以外では殆ど見かけない。
どこからどう見ても少女であるが立派な戦闘機部隊の隊長である。

市長や自衛隊の幹部の前に来ると部下の明らかに外国人な瑞典系妖精達と共に敬礼をした。

「神崎島鎮守府基地航空隊・対馬防空部隊着任しました!」

敬礼を終えると市長や自衛官達とがっちりと握手を交わす。
市民達から歓声が上がる。

対馬の空を守る戦闘機部隊、それこそ対馬が求めて止まない物だった。



下半島との関係悪化を背景に対馬では戦闘機部隊を求める声が日増しに高まっていた。
領空侵犯は日増しに増え、九州北部の空自基地からはひっきりなしに戦闘機が対馬上空まで出撃していた。
しかも下半島は強力な戦闘爆撃機であるF-15K、対地攻撃も可能な多目的戦闘機F-16も保有していることから防空能力の強化は必須であった。
しかし、対馬で航空機を運用可能な場所が殆どないのが問題であった。

二千メートル級滑走路を有する対馬空港こそあるがそこが被害を受ければ終わりである。
どうしようもないと思われたその時救いの一手が差し伸べられたというか思いつかれた。
とある空自幹部による思いつきである。

「グリペンなら行けんじゃね?」

925: 635 :2019/04/30(火) 09:17:50 HOST:p1898232-ipbf412souka.saitama.ocn.ne.jp

折しもサーブによる神崎島へデモンストレーションの為にグリペンが提供されていたのである。
とある空自幹部、多川某は神崎島の航空事情に精通していたために思いついてしまったのである。

グリペンはスウェーデン独自の国防環境によって開発された機体であり図らずもそれが対馬に適していたのである
スウェーデンは山がちで平地が少なくグリペンも山をくり抜いたシェルターに配備され、
幅十七メートル、直線八〇〇メートルの空間があれば離陸可能、
狭く設備の整っていない環境でも整備可能とするため整備機材一式はトラック三台で運搬可能という素敵仕様であった。

対馬も山がちであるが離陸スペースは確保可能であり、
航続距離に関しては防空戦闘機ということもあり控えめであるが外野の追求を交わしやすく機能十分だから良しとされた。
しかし問題は空自側にあった。

人員不足である。

大陸やら別所での下半島への対処やら海自の護衛艦への搭載機で空自も色々と人員が取られていたので難しいと思われた時、
やはり神崎島から救いのが差し伸べられた。

「神崎島のイメージ良くするのに丁度良いからどうにかしようか?」

そこへ日本政府は全力で飛びついた。


そんなこんなで神崎島からも日本との関係強化の一環として神崎提督より許可が出された。
また、部隊編成の為にスウェーデン政府並びにサーブへと緊急にグリペンの発注が成されることとなる。

サーブが狂喜乱舞したのは言うまでもない。
あの大国「日本」から発注が来たのである。
しかも単位が神崎島の基地航空隊、開設されれば二個航空隊が展開することが多い。
一飛行中隊18機で一航空隊が四飛行中隊の二航空隊、最大144機、例え一飛行隊だけでも72機という大口契約である。
ちなみに本国スウェーデンでもC/D型合わせても138機である。

結局スウェーデンのサーブだけでは製造が間に合わず、神崎島航空廠でもライセンス生産が行われこととなったが、
サーブにとってはホクホクな話であった。

余談であるがグリペンE/Fのエンジン『F414-GE-39E』の生産が後にF-35Cが飛行停止になった時の保険として
同系統のエンジンを載せているF/A-18E/Fの導入の決め手となった。

そして対馬でも受け入れ体制の構築のために国費が投じられ地元企業へとお金が流れることとなる。
各地で急に道路工事が一斉に始まり、山を貫くトンネルや直線化された道路が急速に増加した。

また対馬空港も改修され、管制設備の増強にティ連技術でやたら頑丈な航空機格納庫や整備設備も増やされた。
これには対馬市もニッコリであった。



「対馬の空をお願いします!」

対馬市長はグリペン隊の隊長の手を握り懇願する。
それは対馬住民の声であった。

「任せて下さい!」

グリペン隊隊長は笑顔で自分の胸を叩いた。
何も心配はいらないそう主張するように。


その後グリペン部隊、神崎島鎮守府基地航空隊・対馬防空部隊は対馬、
曳いては西日本防空の最前線として度々領空侵犯を繰り返す下半島から日本の空を守るために尽力していくこととなる。

926: 635 :2019/04/30(火) 09:20:25 HOST:p1898232-ipbf412souka.saitama.ocn.ne.jp
以上になります。
転載はご自由にどうぞ。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2019年04月30日 12:32