630: 635 :2019/07/28(日) 17:28:50 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp

銀河連合日本×神崎島 ネタ 純国産ジェット戦闘機 噴式の胎動


神崎島鎮守府神崎島市 神崎海軍工廠造船部造船船渠

日本国航空自衛隊自衛官 多川信次は手摺りに寄りかかりドックを見下ろしていた。
ドック内は作業中なのか大型クレーン動き回りや小型車両が行き交い、ジジジという溶接の音、カーンカーンと何かを叩く音が響いている。

そして多川のいる位置から見える隣のドックでは多川が乗っている艦がなにやら改装作業中である。
かつての大戦の1万トンの小型空母ではなく排水量6万トンを超え、米ミッドウェイ級や英クイーン・エリザベス級航空母艦に負けないサイズを誇る
日本が世界に誇る(正確には神崎島だが)STOVL航空母艦鳳翔だ。

現在鳳翔は戦艦比叡、山城の改装で得られたデータを基に新型反応動力機関への換装、レーザー砲の搭載など対空火器の強化の真っ最中だ。
そこで暇になった多川はこうしてドックの見学に来ているということだ。

それだけではない現在多川の目の前で作業が行われている艦、これに多川が乗る可能性があるのだ。
そこへ多川のカミさん、シエがやって来た。

「ダーリン、ココニ居タノカ。」

「ああ、自分が乗るかもしれん艦だからな。」

「シカシ赤城ハ随分トデカクナッタモノダナ。」

そう多川達の目の前で鎮座するのは艦体各所に足場が組まれ絶賛改装作業真っ只中の航空母艦、


神崎島鎮守府連合艦隊 第一航空戦隊 航空母艦 赤城


神崎島にて採用予定のF-35CやF/A-18E/Fといった新世代噴式戦闘機に対応するために電磁カタパルトを始めとする新世代航空艤装、
神崎島名零式射撃管制装置、FCS-3を祖とする日本の先進的な電子系、反応動力機関の搭載にいたるまで新造艦クラスの改装である。

そして何より目を引くのがその大きさだ。
飛行甲板は大型のアングルドデッキとなり排水量も10万トン超えは確実視され、
米国ジェラルド・R・フォード級すら超えるのではないかと噂されている。

改装完了の暁には加賀ら他の空母の改装が完了するまで鳳翔とともに第一航空戦隊を編成、
海上自衛隊にいずもを皮切に新設されるだろう新生日本機動部隊の若鷲達を育む親鳥、練習空母として働く予定である。


「だが俺達が乗るのはF-35やF/A-18だけじゃないんだよなー。」

「ダーリン、ニヤニヤシテ気持チワルイゾ。」

そう、多川達が乗るのは既存の戦闘機だけではない。
神崎島の日本への帰属により齎された知識、人材、技術。
それは先進技術実証機X-2の早期飛行を実現し、アビオニクスの成長を高め、
そしてXF9ハイパワースリムエンジンの開発完了を早めた。

国内から日本の悲願純国産戦闘機を求める声が出るのは当然である。
F-15の退役も近づきF-35一本というのも不安があるからだ。
さらに神崎島では別の機体が求められた。

国産艦上航空機、艦戦だけでなく艦攻、艦爆も含めた開発計画が始動したのは必然である。
赤城に施される新世代の航空艤装とそれに対応する新世代国産噴式艦上機。
それに多川達は試験パイロットとして乗る予定なのだ。


そして彼らは動き出した。

防衛省防衛装備庁 ヤルバーン・ティエルクマスカ技術・装備応用研究所
君島重工航空宇宙事業本部
神崎海軍工廠空技廠
神崎島イゼイラ設計局
などなどなど。

参加人員も堀越二郎、ジャック・ノースロップ、パーヴェル・スホーイ、エド・ハイネマン、ロベルト・ルッサーetc。
どれだけの人が参加しているのか分からない程だ。


「シカシドンナ機体ガ採用サレルノヤラ。」

「まだ姿形すら出来てない段階だ。気長に待とうぜ。」

再び目をやると赤城の改修作業が未だに続けられている。
多川も夢見ていた純国産噴式戦闘機が自分の目の前に現れるのもそう遠い未来の話ではない。
ドックに響く作業音と動き回る機械達、多川にはそれが未だ母の中に眠る橘の花の血を継ぐ者の微睡みに思えた。

新時代の噴式の胎動、それはまだ始まったばかりである。

631: 635 :2019/07/28(日) 17:30:15 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp
以上になります。
純国産ジェット戦闘機を見たいのは自分だけでないはず。
転載はご自由にどうぞ。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2019年07月29日 08:48