【幻の道】を経由するとマップの情報、特に位置関係についての情報のほとんどの信ぴょう性が著しく損なわれる。しかしよほど凝ったマップを作らない限りはそのマップの全容を推察するのは難しくない。ここではそのための指針を幾つか示す。

前提

特に【幻の道】を使った迷宮は情報収集のルールに多大なパッチを当てないと探索が不可能である。この項では以下のルーリングを前提として以降の議論を展開する。
  • マップの外周からその外側に向かって伸びる通路(A行の上, 第1列の左等の出入り口でなければいけない通路)にはトラップを設置できない。
  • マップの外周から外側に、斜めに向かって伸びる通路は存在しない。
  • 最初の情報収集はランダムに「位置」を指定しその場所にある部屋について判定を行う。
  • 以降の情報収集は通路を基準にした相対的な位置によってその情報を開示する。
    • 《配下》は通路を通って移動しているものとする。
    • 情報収集の際は今いる部屋から出ている通路を選択する。その先の部屋の情報を判定により入手できる。
    • 情報は開示されたのち《配下》はその通路を通る事ができるようになる。
    • 情報収集ののちに《配下》が残っていれば、《配下》はそれらの通路を望む限り好きなように移動できる。
  • 一度情報収集を終了し、別のPCが情報収集をする場合はまずマップの絶対位置を指定する。最初の情報収集はその絶対位置に基づいて開示する。以降は一人目の情報収集と同じ手順を踏む。


基本的な指針

【幻の道】が使用されている時点で、部屋の絶対的な位置は無意味である。というかたとえ本当の部屋の位置が出てきても多くの場合は価値が無い。【幻の道】と一緒に【テレポーター】や【迷宮嵐】を使っていたり【もぐら棒】が必須な迷宮がでてきたらそれは遠慮なくGMを殴っていい。とどのつまりは「出入り口を探す事」と「できるだけ奥に行ける安全な(奇襲を受けない)ルートを確保する事」の二つを優先してやる必要がある。

モンスター数は無意味である

今更解説する必要は無いかもしれないが、【ブレーメン】はモンスター数に対して偽の情報を設定できる上に情報収集での情報開示時に改めてどちらを伝えるかが選択できる。と言っても高々2通りしか無いのが。

詐称できない情報に注目する

「トラップ数」と「通路の作り」である。 この2つが一緒でも同じ部屋とは限らないが、どちらかが違えばそれは違う部屋である。この文章を見て首を傾げた人は申し訳ないが【幻の道】や【行き止まり】の疑いが出た時点で迷宮把握のための判断を他の人に丸投げした方がいい 。
それと重要なのは「最初に開けた部屋の絶対位置」である。この3つを詐称できるルールは今のところ(2012年11月27日現在)存在しないのでそれを手がかりに探索を進めていく事になる。

マッピング

普通のマップで管理してもいいが無地の紙をお勧めする。「その部屋から出てる通路の位置」と「その通路から行った先の部屋」の情報の抽象度を高めるためだ。逆に言えばばそれさえ書いてあれば何でもいい。例として画像のような感じでメモするのがいいだろう。これはA2からはじまって4つ目の探索を終えた所だ。
青い丸は通路の位置、赤い丸は探索の結果、外だった所だ。

探索方法

所で皆さんは普段どのような順番で情報収集をしてるだろうか。「王国フェイズの情報収集では《配下》は行った道を戻れない」と言うGMもいるらしいが、その裁定は普通の迷宮でもろくに情報が開かない上に、そもそもブックのテキストを忠実に適応すると最初に派遣された部屋とその周辺しか調べられない事になる。
上にも書いてあるが、少なくともこの項を書いてる人物は「既に開いた部屋とそれらに通路でつながっている部屋はどこでも調べられる」という事にしている。もし幸運なことにもその裁定が当たってる卓でプレイする事になったら「道を作るように」部屋を探索しよう。

道を作る

可能な限り引き返さずに探索を続け、「来た道以外の通路が無い部屋」「外」「既に開けた部屋と通路もトラップ数も同じ部屋」に当たったら最初の部屋から繋がってる通路を選びその先から探索を再開する。その部屋からつながっている部屋が全て開いている場合はできるだけ最初の部屋に近い、まだ探索していないルートでの探索を開始する。通路とトラップが同じ部屋に当たったら引き返すというのは先と言ってる事が矛盾してるがさもなければ延々と同じ場所を探索し続ける事になるのと、この二つを揃えるのは割と条件が厳しいため、この時点でもこれからも、最初はそれらは同じ部屋である事を仮定して以降の探索を進める。通常はこの時点で少なくとも出入り口は判明する。不幸にも出入り口が見つからなければ次段階に移ることになる。

違う部屋をあぶり出す

ここから探索方針を「広く浅く」の方針に切り替える。まずはトラップ数、通路の構造が共に同じである部屋を二つ選び、「それぞれの部屋から見て」同じ方向にある部屋をそれぞれ探索する。多くの場合は違う方向からその部屋に入ってきている筈なのでこれは1回で済む。同じ部屋に違う部屋から同じ方向に入ってきてしまった場合はどちらかの探索から最初の部屋に引き返す際に通路が存在しないか、未探索の部屋に当たるか、さもなければルートの一意性がなくなってしまうかのどれかが必ず発生するので「どの道を通って引き返すか」という確認が必ず行われる筈である。わざわざ最初の部屋に戻ろうとするのはその確認も兼ねている。
(それらが違う部屋なら一意性が保たれるがブラフの為にルートの確認が行われるかもしれない。GMそれを怠ったのならばPCにとって幸運なことである。それらは間違いなく違う部屋である。)

同じ方向の探索で違う情報が出てきた場合

もしそれが今までにない構造の部屋だったら、その部屋からまた道を作るように深く探索をしていく。もし他の部屋と同じ構造をしていたらとりあえずそれらは同じ部屋だと仮定し、再び「違う部屋をあぶり出す」事を繰り返す。

同じ部屋に見える情報が出てきた場合

トラップ数と通路の位置が一致している場合、先にも書いた通りとりあえず同じ部屋だと仮定する。他に検証していない通路があったとしてもだ。それを追求するのは他の部屋全てで同じに見える部屋が出てきてしまい、にっちもさっちもいかなくなってからでも遅くはない。違う対の部屋があればその部屋の先をあぶり出すこと。

情報収集を終えたら

《配下》を使いきってしまうか出口を探し当てて早々に撤退するか、とにかく情報収集を終えたらいよいよマップ全体の構造を吟味する。手順通りに行けば情報を開けた部屋は全て、少なくとも最初に情報を開けた部屋からのルートが確保されている筈だ。この時点で迷宮を踏破するだけなら十分な量の情報が集まってないを判断するのならば確定していない部屋の相対位置を検証していく。
もう得られる情報は無いのだからここからはヤマをはるしかない。まず通路の構造もトラップの数もエネミーの数も同じ部屋は同一の部屋としてしまう。
エネミー数だけ違う部屋が同一の部屋だとして、できるだけ【幻の道】を使わない場合の地図」と「それらが違う部屋だとした時の(以下略)」と書く。はっきり言うがそれ以上の考察は無駄である。その不完全な地図を手に、意を決して迷宮に飛び込むのだ。慌てることは無い。GMにリアルファイトを申し込むのは宮廷が全滅してからでも遅くはない。

特殊な部屋

基本的には以上の手順で情報収集していけばとりあえずの全容はつかめる。但しこの過程を短縮できる部屋が幾つか存在する。

T0の部屋

GMに良心が残っていれば必ずこれは何処かにある筈である。この部屋とこの部屋からつながっている通路にトラップは存在しない。
つまりこの部屋に繋がってる部屋の相対位置は物理的な位置も含めて完全に信用していいことになる。この情報は値千金である。
もしこの部屋が絶対位置も信用できる部屋、つまり最初に情報収集をした部屋それ自体かそれに隣接していれば更に大きな情報となる。

T1の部屋の対

同じ部屋かどうか疑い部屋のトラップ数が1であればモンスター数に意味が出てくる。
  • モンスター数が食い違っていれば【ブレーメン】が存在する可能性が高い。逆に言えばその部屋から出ている通路に【幻の道】や【行き止まり】は存在しない可能性が高い。
  • 逆にモンスター数が同じであり、かつ入ってきた方向と部屋から出てる通路が矛盾する場合はその部屋から出てる通路の何処かに必ずどちらかのトラップがある可能性が高い。
  • モンスター数も違い、入ってきた方向と部屋から出ている通路も矛盾している場合は、それらは本当に違う部屋の可能性が高い。
どちらにせよこの部屋からの探索は後回しにした方がいい。

出口がある部屋

おめでとう! 情報収集の役目は完了した!
…と言ってしまえばそれまでだが、これでこの部屋が存在する位置が3択以下に絞れた事になる。最初に情報収集を行った部屋、T0に隣接している部屋の情報と合わせれば残りの部屋の絶対位置すら確定する事がある。


総括

【幻の道】ってお互いに面倒だからおとなしく封印しておきましょう。

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最終更新:2012年11月27日 17:09
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