トップ > ゲーム機別のやり方概要 > 3DSの画面を録画・配信する方法 / 2019年02月28日 (木) 19時12分15秒



3DSのゲーム画面を録画・配信するには?3DSのゲーム実況のやり方

  • ニンテンドー3DS(以下3DS)のゲーム画面を録画したり、あるいはライブ配信するにはどのようにすればよいのでしょうか。3DSは、PS3などの据え置き型ゲーム機とは異なり、通常の方法では録画・ライブ配信ができません。そこで、3DS本体を改造する必要があります。


  • 3DSには複数のバージョンが存在します。このページでは、以下のようにして3DSの各バージョンを区別しています。

名称 表記 説明 発売年
ニンテンドー3DS ノーマル3DS 最初に発売された3DS(初代3DS) 2011年
ニンテンドー3DS LL ノーマル3DS LL 画面サイズの大きい3DS 2012年
Newニンテンドー3DS New3DS 改良が施された新しい3DS 2014年
Newニンテンドー3DS LL New3DS LL New3DSよりも画面サイズが大きい 2014年

目次


ポイント


イメージ


  • 3DSのゲーム画面を録画・ライブ配信するためには、PCが必要です。3DSとPCをUSB接続し、3DSのゲーム画面をPCに映すのです。ゲームの音もPCから出ます。そして、PCで録画やライブ配信を行います。まずは3DSのゲーム画面と音をPCに出す方法を優先的に考えましょう。録画・ライブ配信の方法は二の次です。


3DSの改造が必要


  • いま3DSとPCをUSB接続すると述べました。しかし、3DSはPCとUSB接続できない仕様になっています。では、どのようにすれば3DSとPCをUSB接続できるのでしょうか。そこで必要になるのが3DSの改造です。3DSを改造して、3DS本体にUSB端子を増設します。

  • 具体的には、3DSの改造というのはキャプチャーデバイスを3DS内部に取り付ける作業です。キャプチャーデバイスというと難しく聞こえますが、3DSのゲーム画面とゲーム音をPCに出力する(出す)ための装置のことです。つまり、3DS内に特殊な装置(キャプチャーデバイス)を取り付けて、USB端子を増設する作業を「改造」とよんでいるわけです。


▲これはノーマル3DSの画像です。キャプチャーデバイスは3DS本体に内蔵できます。したがって、改造をしても外観上はUSB端子がある3DSにしか見えません。このUSB端子とPCをUSBケーブルで接続します。なお、USB端子の位置は後ろになる場合もあります(New3DS/New3DS LLは必ず後ろ)。

  • 3DSの改造が必要ということはわかりました。しかし、私たち素人にとって改造作業は容易ではありません。ショップでキャプチャーデバイスを購入して自分で取り付ける方法もありますが、通常は取り付け作業をショップに代行してもらいます。すなわち、ショップでキャプチャーデバイスを購入し、取り付け作業までショップにやってもらう方法です。

改造にかかる費用


  • ただし、ショップに改造作業を代行してもらう場合、かなり高価になります。キャプチャーデバイス自体は10,000円程度で購入できるのですが、取り付け作業を依頼するとプラス10,000円以上アップします。つまり、トータルで20,000円以上かかる計算になります。そこまでする価値があるのか、最初によく検討しましょう。

  • 安価にすませる方法としては、Webカメラで妥協する方法もあります。PCにWebカメラを接続し、Webカメラを3DSのすぐそばに設置します。そして、そのままWebカメラで3DSを撮影するわけです(いわゆる直撮り)。この方法ならばWebカメラ代だけですみます。ただし、もちろん画質は落ちます。

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3DSの改造


  • 3DSの改造とは、3DSの映像・音声をPCに出力するための装置(キャプチャーデバイス)を取り付ける作業をさしています。3DSの改造をすると、最終的にはUSB端子が増設されます。また、任天堂による保証・修理を受けられなくなります

自分で改造する方法と、ショップに改造を代行してもらう方法


  • キャプチャーデバイスを取り付ける方法は2種類あります。すなわち、(1)自分でキャプチャーデバイスを購入して取り付ける方法と、(2)ショップでキャプチャーデバイスを購入し、取り付けを代行してもらう方法です。

説明
自分で改造する方法 ・ショップでキャプチャーデバイスを購入して自分で取り付ける
・安くすむ(10,000円程度)
・作業が難しい
・故障のリスクがある
・加工が不自然になりがち
ショップに改造してもらう方法 ・ショップでキャプチャーデバイスを購入し、取り付けを依頼
・故障のリスクが低い
・加工が自然
・自分の3DSをショップに配送、または持ち込み
・高い(20,000円以上)

  • 通常はショップに任せたほうがよいでしょう。というのも、キャプチャーデバイスを取り付けるためには3DSを分解したうえで、電子工作と加工が必要だからです。3DSが故障するリスクを考えると、ショップに作業してもらったほうが安全です。

  • なお、New3DS/New3DS LLについては、キャプチャーデバイスの取り付けをショップに依頼する方法になります。キャプチャーデバイスのみの販売は行われていません。

ふたつのショップと、キャプチャーデバイスの名称


  • 3DS用キャプチャーデバイスの販売、およびその取り付けサービスを行っているショップとして、ケイティオプティマイズがあります。どちらのショップもインターネット上で商品を注文できるようになっており、かつ実店舗も存在しています。最終的にはどちらかのショップを選びましょう。

  • 2019年にケイティは破産しました(参考)。

  • 3DS用のキャプチャーデバイスには、名称が複数存在します。覚えておく必要はないのですが、「カメレオンUSB SPA3完成品 + 3DS用フレキシブルケーブル」「SPA3」などと表記されます*1。また、SPA3などをさして「偽トロキャプチャ」という名称でよばれることもあります(ケイティの登録商標)。

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ショップの商品・サービスの種類


オプティマイズ


  • オプティマイズでは、自分で3DSを用意し、3DSのバージョンに合わせて「取り付けサービス」と書いてあるものを購入しましょう。価格は、キャプチャーデバイスと、その取り付けサービスを含めたものです。

3DSのバージョン 商品・サービス名 リンク
ノーマル3DS 3DS内蔵キャプチャーボード取り付けサービス こちら
ノーマル3DS LL 3DS-LLキャプチャーボード(USB一体タイプ)取り付けサービス こちら
New3DS New 3DS キャプチャーボード取り付けサービス こちら
New3DS LL New 3DS LL キャプチャーボード取り付けサービス こちら

  • ノーマル3DS LLで拡張スライドパッドを使用する場合は、USB一体USB別体の区別があります。前者は赤外線ポートを取り外すので、拡張スライドパッドは使用できません。これを避けたいのであれば後者です。

入金とショップへの3DSの配送


  • 商品を購入後、入金したうえで3DSをショップに配送します。ゆうパックなどを利用して送りましょう*2。元払いか、それとも着払いか、あらかじめ確認が必要です。通常は郵便局で配送の手続きをした日から、1週間以内に改造された3DSが戻ってくるはずです。配送先の住所など、詳細は商品購入時にショップから送られてくるメールを参照してください。

  • 3DS本体とセットで購入した場合や、3DSを直接ショップに持ち込んだ場合は、ショップへの配送は必要ありません。

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録画・ライブ配信で必要なもの


PC


  • 3DSの映像・音声はPCに出力します。そのためPCが必要です。3DSをTVと直接接続することはできません。

改造された3DS


  • 上で述べたとおりです。

USBケーブル


  • 3DSとPCを接続するためにUSBケーブルが必要です。基本的には下表のとおりです。

USBケーブル
3DS/3DS LL MiniUSB(Bタイプ)(Amazon)
New3DS/New3DS LL MicroUSB(Amazon)

  • ただしオプティマイズの場合、2016年6月以降、3DS LLのコネクタがMiniUSBからMicroUSBに変更されています。したがって、MicroUSBケーブルを用意してください。

ビューアー


  • ビューアーは、3DSの映像・音声をPCで出すために必要なアプリです。このアプリを起動することで、3DSの画面がPCに表示されます。ビューアーは無料でダウンロードできます。別途購入するわけではありません。


録画ソフト、配信ソフト


  • ビューアーには録画・配信機能はありません。したがって、録画したいなら録画ソフトが、ライブ配信したいなら配信ソフトが別途必要になります。どちらも無料で使用できます。

マイク


  • 声を入れたい場合はマイクが必要です。3DS内蔵のマイクを使うわけではありません。声を入れない場合は、マイクは不要です。


        実況用PCマイクおよびPCマイクの選び方を参照する

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3DSのゲーム画面をPCに表示する方法


ビューアーが必要


  • 3DSの映像をPCに表示し、かつ3DSの音声をPCから出すためには、キャプチャーデバイスが取り付けられた3DSに加えてビューアーが必要です。ビューアーに3DSのゲーム画面が表示され、なおかつゲーム音も出るかたちになります*3


  • ビューアーは、non-standard.comからダウンロードできます。ダウンロードは無料ですが、使用するためには初回時にプロダクトキーの入力が必要です。同キーは、返送された3DSに添えられている紙に印刷されています。New3DS/New3DS LLの場合は、プロダクトキーの入力は必要ありません。


ドライバーのインストール


  • それでは、ビューアーを実際に使ってみましょう。まずはドライバーをインストールします。3DSはまだPCとUSB接続しないでください。

  1. ダウンロードしたZIPファイルを解凍する。
  2. 解凍してできたフォルダー内にある「driver」フォルダーを開く。
  3. install_driver」をダブルクリックする。
  4. 画面を順に進めていく。
  5. PCにドライバーがインストールされる。


ビューアーの起動


  • ドライバーをインストールできたら、つぎはビューアーを起動しましょう。

  1. 3DSとPCをUSBケーブルで接続する(USBハブは使わない)。
  2. ノーマル3DS/ノーマル3DS LLの場合は「n3DS_view(x64)」を、New3DS/New3DS LLの場合は「new3DS_view(x64)をダブルクリックする。
  3. 画面を順に進めていく。
  4. プロダクトキーを正確に入力して「OK」をクリックする(ノーマル3DS/ノーマル3DS LLの場合)。


  • PC環境によってはエラーが表示されて、ビューアーを起動できないことがあるかもしれません。必要なソフトをインストールすれば、ビューアーを起動できるようになります。

  1. コンピューターにmfc110.dllがないため、プログラムを開始できません。」というエラーの場合は、こちらをインストールする。
  2. コンピューターにd3dx9_43.dllがないため、プログラムを開始できません。」というエラーの場合は、こちらをインストールする。


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ビューアーの使い方


ゲーム画面の表示と、ゲーム音の出力


  • 3DSが起動している状態であれば、ビューアーを起動することでゲーム画面が映ります。ビューアー(PCの画面)を見ながらゲームをプレイしてもよいですし、3DSの液晶画面を見ながらゲームをプレイしてもかまいません。同じ画面がPCと3DS、双方に表示されます。ビューアーの画面をダブルクリックするとフルスクリーン表示となります。

  • ビューアーの初期設定では、ゲーム音はPCから出ないようになっています。不具合ではありません。PCからゲーム音を出すためには設定を変更しましょう。

  1. 「設定」→「転送モード」で「サウンド○」がついているものを選択する。
  2. 「設定」→「音声設定」→「デジタルサウンド出力βを使用する」にチェックを入れる*4
  3. PCからもゲーム音が出るようになる。


画面表示の設定


  • よく使う画面表示の設定は下表のとおりです。

設定項目 操作方法 説明
バックバッファ 「設定」から選択する 数字が大きいほど高画質
下画面を分離 「設定」から選択する 下画面を別ウィンドウに表示する
dot by dot x2 「等倍調整」から選択する 画面全体を拡大する
上画面のみ 「上下表示」から選択する 上画面だけを表示する
左右に並べて表示 「上下表示」から選択する 2画面を左右に並べて表示する

  • 等倍調整して画面が荒くなったら、「フィルター」から「billinear」を選択します。ただ、「等倍調整」は「dot by dot x1」が基本です。ドットバイドット表示するので、画面がもっともクッキリと映ります。

  • 下画面が正常に表示されない(乱れる)場合、「設定」→「キャリブレーション」で「下画面CLOCK」を変更しましょう。この項目は、「3D(立体視有効)時の設定」および「2D(立体視無効)時の設定」の両方にあります。


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録画・ライブ配信の方法


  • 3DSの映像・音声を出せたら、 録画・配信方法は簡単です。マイクの音を入れたい場合、 マイクはPCに接続します。

録画の場合


  • 気をつけたいのですが、ビューアーには録画機能はありません。つまり、録画しようとしてもビューアー単体では録画できないということです。そこで、PCの画面を録画できるアプリを別途用意しましょう。これをキャプチャーソフトといいます。

  • 下表に掲載したキャプチャーソフトは、PCに映っている画面を録画できる機能を搭載しています。したがって、ビューアーに3DSのゲーム画面が表示されていれば、キャプチャーソフトを使って画面を録画できるというわけです。ビューアーとキャプチャーソフト、2種類のアプリが必要になりますが、やむをえません。

Bandicam ロイロ
ゲーム レコーダー
アマレコTV
アイコン
無料版の制限 あり なし あり
こちら こちら こちら
備考 初心者向け 初心者向け 定番

  • では、3DSのゲーム音はどうなのかというと、もちろんゲーム音も同時にキャプチャーソフトで収録できます。また、適切に設定をすればマイクの音(自分の声)も同時に収録が可能です。つまり、キャプチャーソフトを使うことで、3DSの映像・音声、それにマイク音がすべて入っている動画(実況プレイ動画)を作れるわけです。

  • 「ゆっくり」の声の入れ方や、動画編集の方法など、録画後の動画の扱いについては、下記ページをご覧ください。ゆっくり実況プレイ動画の作成は難易度が高くなります。

        【YouTube・ニコ動】ゲーム実況のやり方・実況動画の作り方まとめを参照

ライブ配信の場合


  • 一般的に、ゲーム配信では配信ソフトを用いることになります。配信ソフトというのは、文字どおりライブ配信するために使うアプリです。具体的には、これを使ってゲーム画面やゲーム音、マイク音をリアルタイムで配信するわけです。定番の配信ソフトとして、OBS Studio、またはXSplitを覚えておきましょう。


  • ゲーム配信の基本的なやり方については、下記ページをご覧ください。PCに3DSのゲーム画面が表示されていて、かつゲーム音も出ている状態ならば、とくに難しい作業は必要ありません。

解説記事 備考
ニコニコ生放送 こちら
ツイキャス こちら
Twitch こちら
YouTube Live・YouTube Gaming こちら
OPENREC こちら
Mixer(旧Beam) こちら

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関連ページ






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最終更新:2019年02月28日 19:12

*1 ほかにも、「N-SPA3(ノーマル3DS用)」や「LL-SPA3(ノーマル3DS LL用)」というように書かれる場合もあります。いずれにせよ「SPA3」という文字が入っています。

*2 一般的には、3DSを梱包して郵便局に持っていきます。郵便局に置いてある送り状に必要事項を記入し(送り状の元払いと着払いの区別に注意)、窓口で「ゆうパックでお願いします」といいます。梱包方法ですが、3DSをプチプチ(気泡緩衝材)で包んで3DSの箱に入れ、それをさらに箱(または紙袋)に入れるとよいでしょう。箱のスペースには新聞紙を丸めて詰めます。念のため、箱の底はガムテープで十字に補強してください。

*3 なお、ビューアー使用時でも3DSにはゲーム画面が表示されていますし、音も出ます。したがって、3DSを見ながらゲームをプレイすることもできますし、PCを見ながらもプレイ可能です。

*4 「設定」→「転送モード」で「サウンド×」のものを選択すると、「音声設定」はグレーのままチェックを入れることができません。