919 :New ◆QTlJyklQpI:2012/04/14(土) 01:03:37
支援SS ~ハインケル技術者の日誌~

●月X日
ようやく、我らがハインケル社は日本に移設できた。ナチスの妨害や南米移転の頓挫など実に様々な困難に
遭遇したがこれでようやく腰を落ち着けることができる。

●月△日
今日から航空機を作ることになったが変な事になった。倉崎との共同計画としてジェット推進機を製作するらしい。
私としてはレシプロ機を作りたいんだがオハインらが張り切っていたし、社長もやる気満々になっているが
そんなロケット機モドキに手を出さずに移設したばっかなんだから手堅く行きましょうよ。

○月×日
今日もオハインや倉崎の技術者らが騒音を響かせている。機体の要であるジェットエンジンを大きいが簡素な遠心圧縮式
にするか複雑だが将来性がある軸流式にするかでもう二週間近く争っている。頼むからもう少し静かにしてくれ。

○月×日
今日も(略)。今度は機体設計らしいが旧来の航空機の設計を利用するか新設計を多用するかで大揉めだ。
日本側の技術者らは翼が後退して内部にエンジンを収める方式を唱えているがこれから作るのは試験機に近い。
そんなぶっ飛んだ設計を出すのは感心するがもう少し妥協しようよ。

○月○日
どうにかオハインらのオーソドックスな案が通ったらしい。しかしエンジンは日本人らの軸流エンジンを搭載するらしい。
日本人たちは「後退翼はジェット機の鉄則だぜJK」など変な言葉を言ってるがそれほどショックだったのか?

×月×日
いよいよジェット機が飛び立った。何回か片方のエンジンが止まるなどトラブルがあったものの片肺飛行でなんとか返ってきた。
エンジンの耐久時間もいいし、これなら軍用機として採用されるだろう。

×月×日
最悪だ。あの機体は採用されなかった。日本で運用するには航続距離が足りないらしい。
ジェット機は迎撃にこそ力を発揮するんだ航続距離は重要じゃないだろう!
そして更に最悪なことに日本人らの案の機体を作ることになった。
後退翼で単発機だが本当にあんな機体で本当に大丈夫か?

×月○日
どうやら俺らの頭は古いらしい、それか日本人らがぶっ飛んでるんだろうか?
風洞実験で後退翼の効果は有効と判断され、更に他に出されていたデルタ翼などもいい結果を残せたらしい。
オハインらも渋々ではあるが日本人を見直したらしい。

△月△日
遂にあの機体が発飛行に成功した。今までの戦闘機と違うフォルムだがこの機体ならどんな国とも渡りあえるだろう。
四式戦闘機疾風と名付けられたらしいが確かに、ドイツだろうとイギリスだろうとこの機体の存在は疾風となって駆け巡るだろう。
…日本人らは「今度は音速だ!」「「「よっしゃあああああああああ!!」」」と叫んでるが本当にぶっ飛んでるな。

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最終更新:2012年06月25日 11:55