59. New 2009/03/29(日) 00:50:41
支援SS  〜大英帝国陸軍の苦悩〜

「装甲増やせ〜!」
「速度が追い付か〜ん!!」
「火力増やせ〜!」
「スペースが足ら〜ん!!」
ここは大英帝国陸軍工廠。ここでは今現在壮絶な死闘が繰り広げられてた。すべてはフィンランド冬戦争から始まる。
あの戦争は欧州各国から見ればスペイン内戦と同じく多くの近代兵器の実験場になる事は間違いなかったので各国の諜報機関は
フィンランドに続々とスパイと観戦武官を送り込み近代戦の戦訓と日ソの兵器の性能を見ようとした。どうせ日本軍は負けるだろう
と思っていた戦車戦で思わぬ光景が待ち構えていた。ソ連は新型の重戦車KV1を繰り出して来たが日本の中戦車に大敗北を喫したのだ。
各国では大いに驚き、その中戦車を調査したが中々性能がわからなかった。これは秘匿されてるというよりいろいろな偽情報に躍らされた事、
諜報機関も恐慌の煽りで縮小・弱体化してたことが原因であった。しかし、それでもKV戦車の76mm砲に耐える装甲とKV戦車の60mm以上の
装甲を貫通できる戦車砲が搭載されてることは判明している為とりあえず開発中の戦車を改造することにしたが・・・・・・・・。
「だめだ!!これじゃ輸送できん!!」あっちを立ててはこっちが立たずの論争が繰り広げられていた。
「しかし、本当に日本の戦車がソ連戦車を撃破したのか?見間違いじゃなかろうな?」
「今調査中だからとりあえず今はソ連とも渡り合える戦車で話し合ってるんだろうが。」
彼らはその後も話を続けたが調査の結果が届くと複雑な表情になった。
彼らの元に届いた情報によると戦車は活躍したが比較的少数で寧ろソ連の戦車部隊の歩兵との連携のなさとそこを突いたフィンランド軍歩兵の
肉薄攻撃、逃げる戦車を待ち伏せてのロケット弾らしき兵器での攻撃などが記されていたからだ。
「中戦車も快速で側面に回り込んで撃破ですので正面きって闘ってないんですよ。」と説明する諜報機関の職員。
そしてこれが天使の顔の悪魔の囁きとなって英戦車を変節させることになる。
この情報は夢幻会によって流された曖昧な情報の一部だったが「人は自分が見たいものしか見ない」という格言の通り、
英国陸軍は日本の実力を疑っていて、そこにそういう情報が入ったからこれを確定情報と見なして結論として
「ソ連重戦車は一部だけ日本戦車に側面に回られ撃破され、ほとんどはフィンランド歩兵の攻撃とロケット砲で撃破された。
よって防御力を増やすより速度性能を向上させ防御力を補うことを最優先にする。これによって重戦車を快速で回りこんで撃破し、
ロケット砲等は照準をつけられない速度で機動すればいい。」という事になった。
魔がさしたのかあるいは変態の神が降りてきたのかわからないがイギリスは冷戦時代の戦車思想に染まった。
歩兵戦車Mk?  バレンタイン改
全長   6.11m 全高   2.27m
全幅   2.63m 重量 19トン
最高速度 51.1km/h 行動距離 120km
発動機 ミーティアガソリンエンジン  600馬力×1基
乗員数 4名 武装 6ポンド(57mm)戦車砲×1、7.92mmベサ重機銃×1
最大装甲厚 10mm〜(前面)75mm

クルセイダー改巡航戦車
全長  6m
全幅  2.77m
全高  2.24m
全備重量  22t
乗員  4名
ミーティアエンジン液冷ガソリン
最大出力  650hp  最大速度  62.2km/h
航続距離  151km
武装    6ポンド戦車砲×1
               7.92mmベサ重機関銃×1
装甲厚   7〜50mm
巡航戦車は日本からイチハラ・サスペンションを高値で購入し製作され(この世界の巡航戦車はすべてコイル・スプリング方式)
歩兵戦車もミーティアガソリンエンジンに換装してすさまじい高速を発揮する。それで走行射撃しつつ歩兵が敵戦車に肉薄する
という戦術が考えられた。この代償はサスペンションの早期摩耗、燃費の増加、走行射撃の命中率の低さ、歩兵随伴による移動速度の低下等々、
この代償は史実より砲力が強化された独逸機甲師団との戦争で払われることになる。

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最終更新:2012年01月14日 18:49