264. New ◆QTlJyklQpI 2009/07/22(水) 22:30:47
拝啓、父さん、母さん。僕たちは今、サンタの国に来ています。寒いです。ともかく寒いです。
今日も僕らは金槌とノミを持って・・・・・・・・・。
「ロク!!てめ!!一人氷とりサボってんじゃねえ!!非国民が!!」
「あ、すいません!!」砲身についてる氷をとったり、エンジンが凍らないようにしてます。僕は戦車兵ですから。
              憂鬱支援SS〜拝啓、北の国から〜
僕の乗っている戦車は試製九六式と呼ばれてます。九七式を作るときに試験的に作った戦車らしいです。
砲塔は前寄りで全面溶接砲塔を使用してます。九七式は鋳造らしいです。装甲薄いです。
つまり僕の乗る戦車は弱いです、はい。でも、作ったから勿体ないということで新装備のテストベットとして使おうということになりました。
この戦車には色々・・・・・奇抜・・・な人たちが乗ってます。まずは僕、田中六郎、貧乏な六男坊です。
家が借金だらけで割り当てがいいこの仕事を引き受けています。結構生命保険を掛けられてます。是非実家に来てください。
でも、食事は農薬の味がしますからやめといたほうがいいですよ。なんで、家族みんな食事中、僕を見るんだろう?
閑話休題。僕は通信手です。んで、装填手の片桐さん。片桐さん、おはようございます。
「・・・・・・・はよう・・・・。」うん、この通り無口でひょろっとした人です。いつもブーメランを作ってます。
前に投げてもらったら飛んでいたカラスに命中しました。殺傷用のらしいんです。怖いです(汗)。
次は砲手の藤見さんです。今ここにはいません。基地で反戦デモを1人でやってます。なんでやるのと聞いたら
「それがあの戦争を経験した、平和を愛する日本人の務めだ!!」とかいってました。じゃ、来るなよ。てか、あの戦争って何です?
でも腕は確かです。そして、操縦手の土居さん。おはようございます。
「オッハー!!ロクちゃん!!てか、いつもより元気ないわねぇ。どんだけー!!」・・・・・こういう人です。
同人誌作家で「禁断の楽園」シリーズというホでモな漫画を描いてるらしいです。そんな目でこっち見ないで(汗×百)。
そして、車長の大川さんです。おはようございます。「こらぁ!!ロク!!たるんどるぞ!!大体貴様は皇国軍人の志からしてだな(省略)」
精神主義者で神国日本のことについて48時間ぶっ続けで話せる熱い人です。熱すぎて扱いづらく、けど能力があるのでここに来たみたいです。
僕らの乗ってる戦車は「チハタン号」と大川さんが名付けました。理由は聞きませんでしたが「露介の模倣なぞ・・・チハに対する誇りがないのか」
とぶつぶつ言ってるのを聞きました。聞いたら長い演説聴きそうなのでやめとこう。うん。
265. New ◆QTlJyklQpI 2009/07/22(水) 22:31:32
んで僕たちは今フィンランドでソ連と戦ってます。僕たちは新型砲弾やディーゼルエンジンの実戦運用とかするらしいですが
どうやらフィンランド軍の支援とかに駆り出されるらしい。ぼくらは独立実験戦車隊と名が付いてますが実質ぼくら5人でがんばってます。
今日はフィンランド軍の救援です。ソ連戦車部隊の注意を僕らに引き付けるのが目的。よく言う囮です。それで・・・・。
「早く森林に逃げ込めぇ!!カマァ!!」
「うっさいわね!!やってるわよ!!」
「エスベーが来たぞ!!対空機銃何やっとる!!根性出せ!!」
「煩い軍国主義者!!リモコンじゃ全然当たんねえよ!!」
ドッカーン!!という音が響き一瞬激しく揺れた。がすぐに至近に爆撃を受けたことを悟った。
「糞!!対空機銃がやられた!!」
「煙幕弾発射!!逃げまくれ!!」
そうこうしてるうちに味方の九六式戦闘機が来てエスベーを追っ払ったが僕らはそれ以上の危機に陥った。
「前方からソ連兵近づく!!」
「うっそぉ!エンストよ、エンスト!!」
「早くエンジン掛けろ!!否、遅い!!車体機銃射撃用意!!」
「ええい!!ママよ!!」
「撃て!!」そうしてソ連兵がなぎ払われるはずが・・・・・・・・・。
カチカチカチ
???????????×5人
カチカチカチカチ
「・・・・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・さっきので・・・・・壊れたみたい。」
「砲塔機銃撃て、今すぐ撃て!!同時に擲弾も全弾発射!!榴弾装填!!」
相手はロクに訓練されてないらしく正面から白兵突撃してきたのでほとんど倒せたましたが3人が弾幕を突破して戦車にたどり着いて・・・
手榴弾を手に持ってにんまり×3人
「やべえ!!」
「おい!!軍国主義者!!出番だぞ!!」
「なんで俺なんだよ!!」
「自顕流の使い手で刀握れば一騎当千とか言ってたじゃない!!今こそお国のためになるわよ!!」
「そうです!!お国のために!!どうかあいつらやっつけてください!!大川さん!!」
「・・・・・・・・・あれ、嘘・・・・・・。」
「どんだけ〜!!」×4人?
「嫌じゃー!!こんなファシストで精神主義者とカマと平凡な坊主と心中なんてー!!」
「この野郎!!おめえだって浪花節の平和主義者じゃねえか!!俺だって理想主義の利己主義の非国民なんぞと死ねるか!!」
「言ったな!!このピーーーーーーーーー!カマもピピピ!」
「言ったわねこのピーでピピーーーーーーー」
「ヤロ!ピピピピピピピピピピ」
「・・・・・・・・そういえば片桐さんは?」
266. New ◆QTlJyklQpI 2009/07/22(水) 22:32:06
その頃外では・・・・・・・
「死ねえ黄色い猿が(笑)。」そう言ってハッチを開けようとしたらハッチが開いて、ヒュン!
グサ!ゴブ!
「な・・・・!」
そしてあっという間に3人のソ連兵の首にブーメランが突き刺さってその場に倒れた。
「か、片桐さん?」
降りてきた片桐はこっちに向かって、にんまりw。
ゾク!!×4人
「・・・・・・・さ、さあ急ごう。いろいろ寄り道したからフィンランド軍に戦車が取っ付いてるかも。」
うんうん(汗)×4人
そしてその後戦場へ再び向かったらフィンランド兵はソ連の部隊と格闘中。
「ほとんど歩兵だな。あと2,3両多砲塔戦車が混じってる。先に戦車を潰すぞ。」
そして多砲塔戦車を側面から突き撃破して歩兵に機銃掃射してた時、突如敵の後方からKV-1戦車が5両出現!
「側面さらすなよ!!」
「わかってるわ!!」
「とっておきを装填!!てぇー!!」
撃ちだされた砲弾は最左翼のKV−1の車体前面に命中し、KV−1は動かなくなった。
「流石APDS弾。無敵だなw。」
「あと2発しかないがね。」
「うるせえさっさと弾込めろ!!」
そうやってまた撃って今度は右翼のKVに命中し爆発、炎上したが・・・・・・・。
「ヤバ!退路断たれた!!」
「もう普通の徹甲弾も残り少ないぞ!!」
「わかっとる!!みんな俺に命を預けてくれ!!」
「拒否する!!」×4人
「軍国主義者がロクなこと考えんだろうが!!」
「そんなことはない!!」といって自分の策を披露するが
「あんた漫画の読み過ぎだ!」
「そんな都合のいい事あるわけないでしょう!!」
「ロク、お前は賛成してくれるよな?」猫なで声でそう言われても・・・・・。
「おお、賛成か!!そうか、お前はやはり日本男児だな!!」おい、おっさん。
「敵が迫ってきたぞ!!」
「ええい!やっちゃえ!」
「チハタンばんじゃーい!!」
????

その後ぼくらは無事に帰還できました。
どうしてかと言うとKV−1が3両で三角形の陣形で迫ってきたときに真ん中の指揮車に突撃、近距離でAPDS弾を発射し
そのまま真ん中を抜けました。その時両端のKV-1が砲身を真横に向けてきて発砲。けど丁度僕らが過ぎ去った後でしかも
砲弾は交差、2両とも刺し違えてくれたというのが本当の話です。
あの後「流石、俺の策よ!」と大川さんは言ってましたがどう考えてもなんも考えてなかったと考えるのは僕だけでしょうか?
拝啓、父さん、母さん。僕は今日もこの人たちに振り回されてます。どうも僕は長生きできそうにありません。生命保険を上乗せしといてください。


試製九六式中戦車  「チハタン号」
車体長:6.1m  全幅:2.7m  全高:2.6m  全備重量:33t
エンジン:試製<流星(ミーティア)>改液冷ディーゼルエンジン470馬力
最高速度:時速47km  航続距離:250km(増槽タンク装備可能)  乗員:5名
装甲厚:砲塔前面90mm、前面60mm(傾斜40度)  側面:40mm(傾斜40度)
背面40mm(傾斜40度)
武装:53口径75mm砲1(ボフォース高射砲流用)、遠隔操作式12.7mm機銃1(砲塔上)
      7.7mm機銃2(砲塔同軸、車体同軸)、煙幕弾発射装置4、対人擲弾4(和製Sマイン)

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最終更新:2011年12月31日 19:46