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支援2_名無し三流さま_金柏葉・剣・ダイヤモンド・・・
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13.
名無し三流
2011/03/13(日) 17:39:56
太平洋の壁・米編が上手に纏められず四苦八苦しているので、
代わりにドイツ第三帝国のSSを。あの勲章が史実より早く生まれました(汗
*******
提督たちの憂鬱 支援SS 〜金柏葉・剣・ダイヤモンド・・・〜
「一体どういう事なのだ、これは!!??」
独ソ戦において、物資の不足に悩むドイツ軍が画策したバグーの攻略が失敗した時、
ドイツ第三帝国の指導者アドルフ・ヒトラーはこう叫んだという。
しかし、彼も画家志望からドイツの頂点まで上り詰めた男である。
(彼視点で)無能な人物を解任し、(彼視点で)有能な人物を新たに前線へ廻すと、
すぐにバグー再攻撃作戦の検討を始めさせ、戦線の整理などにも口を出していた。
国防軍の被ったストレスは尋常ではなかったと後に言われている。
東部戦線が束の間の静けさを取り戻していたある時、
バイエルンにある別荘、通称"ベルクホーフ"の書斎で件のヒトラーはある本を読んでいた。
「ふむ・・・なるほど、面白い本だな」
重厚な装飾の施された本の背表紙には、ドイツ語で『組織と経営』と書かれていた。
「『新人の育成』、『やる気の無い部下は』・・・どれもこれも今の我が国には重要な課題ばかりだ。
それにしてもドイツの教会に、こんなに参考になる古文書が残っていたとは・・・
『歩兵の突撃(エルヴィン・ロンメル著)』並みの充実ぶりだ。ヴォルフスシャンツェにも何冊か置くか」
余談ではあるがこの本、『祖国ドイツの某教会から発見された古文書を復刻した、
現代にも通じる優れた組織管理術の教本』と謳われてドイツ国内で大ベストセラーになっている。
実はこれが、日本でとある逆行者のグループが出版していた本(英訳済。仏/独/伊語版はまだ)
に目をつけたゲッベルスが、シュペーアと信頼できる部下を誘って貫徹でドイツ語訳、ナチスの性質上極めて重要な、
人種に関する問題(ドイツに限らず欧米には「黄色い猿の書いた物なんか読めるか!」等と言う者が未だに存在する)
への対策として、まるでドイツ発の本であるかのように様々な捏造を重ね出版させたという事実は、
現世に暮らす人々は永遠に知る事は無かった。
「来るべきバグー再攻撃に備え、兵に活を入れなくては。
費用対効果の良い方策は無いものか・・・・・・そうだ!」
ヒトラーは書斎の電話を手に取り、電話をかけた。
14.
名無し三流
2011/03/13(日) 17:41:04
その一ヶ月後、ドイツ中の映画館のスクリーンにブランデンブルグ門が映し出された。
そしてそのドまん前には、12の像の台座が門を守るように半円状に配され、
その半円の中心には、巨大な大理石の正十二角柱が鎮座していた。
『ドイツは英雄の出現を待ち望んでいます!』
呆気に取られる観衆に向け、大音量のナレーションが流れる。
そして門を映す映像が終わると、勲章を片手に掲げにこやかに笑う兵士がスクリーンに現れ、
だんだんと画面がホワイトアウトし、元に戻ると兵士は大理石の像になって件の台座に立ち、
そして何の装飾もされていなかった大理石の柱には『全身全霊で祖国に尽くした英雄の名は、
歴史、そしてこの柱に未来永劫刻まれるだろう』と彫り込まれていた(勿論どちらも合成である)。
ドイツ勢力下の都市にこのフィルムが広がると同時に、
ドイツ軍の将兵の間には新たな勲章の制定の報が広がっていた。
【金柏葉・剣・ダイヤモンド付騎士鉄十字勲章】
勲章のデザインと、12名にのみ与えられるという点は史実のそれと同様のものだった。
しかし、史実と違ったのは対象者がドイツ第三帝国『とその同盟国』の全軍人の中から選ばれ、
『その他の勲章の有無は問わない』という2点。また、『階級の上下は問わない』ともされていた。
つまりこれは、それに相応しい戦果を挙げてさえいれば、
イタリア兵だろうが二等兵だろうが受章できる可能性がある、という事であった。
さらには、ドイツ政府によって受章者の名前がブランデンブルグ門の前にある大理石の柱に刻まれ、
その者の大理石の像が、本人の12倍のスケール(身長170cmの人なら高さ20.4mの像になる)
で作られて柱の周りにある12の台座の1つに置かれるとされた。
この報せに枢軸軍の兵の多くは色めき立ち、
「あの門の前に俺の像を作ってもらえるのか!?」
「グゥレイト!俺はあと10年は戦える!」
「よーしパパ勲章取って来ちゃうぞー」
「イタリア人でもこの勲章はもらえるって?
こりゃモテモテになれるチャンスだぜぇっ!」
・・・等、等、現場では多種多様な反応があった。
枢軸軍全体の士気は少なからず上向きになったが、ヒトラーが演説の席で
「この金柏葉・剣・ダイヤモンド付騎士鉄十字勲章を受章するのに相応しい者、
それは例えば単身で戦車部隊1個軍団を撃滅するような者、撃墜数が350を上回るような者、
そして何より、戦力、戦術、戦略的に不利な状況の中で何度もそれを覆す事のできる者である。
諸君らがそのような存在になってくれる事を私は切に願う!!」
と叫ぶと、新勲章に色めき立っていた将兵の半分は('A`)という顔になり、
残りの四分の一が(゚Д゚)という顔になり、もう四分の一は( `・ω・´;)
という顔になったと、当時この演説を聴いたという多くの人が語っている・・・
〜 f i n 〜
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