786 :ひゅうが:2012/01/17(火) 02:13:13
ネタといいますかまたしても妄想。膨らませたら書きたくなるから困ります。
大長編なんて書けないです(汗。earth閣下の継続っぷりに脱帽することしかできませぬ・・・
 あと、これはネタなうえに500年をかけて構築された巨大防衛地帯という要素に要塞スキーの血が騒ぎ恐ろしいことになっていますw
(全3部予定のうちの1)


――サジタリウス回廊防衛地帯

【概要】

複数の宇宙要塞と、それらを補助する機動陣地(機動鎮守府級戦艦を縮小したような感じ)、そして多数の大型砲台により構成された要塞防御地帯である。

そもそも回廊というものは高密度のダークマターによる重力干渉により星間物質が吹きだまり、強烈な銀河風(高エネルギー流)と重力暗礁により航行が困難となる銀河系の各腕間に存在する重力均衡点の連続である。
分かりやすくいえば、トンネル状になったラグランジュ点ということになろう。

こうして形成される「サジタリウス回廊宙域」は、最狭部であるサジタリウス腕側出口
「エア星系」部において幅およそ18.2光日、最も広い南十字腕側出口「対馬星系」において幅は4.7光年になる。
中央部に位置する白色輝巨星「須佐乃男」(スペクトルO型輝巨星で質量は地球太陽の実に720倍に達する。明るさは9万倍。)においては幅は約1.6光年である。

ここに日本帝国宇宙軍は新舞鶴鎮守府を設置し、本土防衛の要としている。
中心となる「対馬第一・第二要塞」を中心にした中核補給整備施設を「須佐乃男」軌道上に設置し、その前方に砲台と機動陣地群を構築。さら前方に位置する機動爆雷原と前衛陣地群を大別すると主として5つの防衛ラインをもって展開させている。

なお、巨星である「須佐乃男」から放出される熱エネルギーや電磁波は回廊外殻を構成される重力偏向部によって「宇宙潮流」となってサジタリウス腕側出口へ向かい、砂時計状にの構造を有する回廊外郭に沿って南十字腕方向へ大半が流れている。
「宇宙潮流」はエア星域側出口に抜ける分流部おいて非常に強力で、そのために同盟側の無人探査は困難を極めていたという事情がある。
この潮流のために陣地群は一定の移動機能を持たざるを得ず、そのために「機動陣地」と呼ばれる砲台群が形成された。


【防衛ラインの構造】

同盟側からみると、まず第一に回廊最狭部を塞ぐ機動爆雷群(反物質弾頭もしくは炭素融合爆弾装備)による機雷原が回廊入口部に設置され、そこから数十~数百光秒の部に移動速射砲群が展開している。
これは、イゼルローンに代表される要塞砲ほどの威力はないが同盟側の軍艦主砲よりははるかに大型の「機動砲」で構成され、1門あたり護衛に「汎用戦艦」と呼ばれる同盟・帝国側戦艦に相当する艦がついている。
これらおよそ500門と、速射性能を重視した「機関銃陣地」に相当する多数の主砲を搭載した「機関砲台」が第一次防衛線を構築している。
主としてこれらは侵攻してきた敵部隊を前線に足止めし、後方からの兵力の展開時間を稼ぐために設けられているため機雷原を除けば移動は比較的容易である。

第2次防衛線はその後方約1.4光日の重力均衡点に設けられており、第1次防衛線を突破してきた敵に対し中距離砲による打撃を与えるために存在している。
第1次防衛線を突破してきた敵が艦隊規模の長距離ワープ航法を実行するためにはこの宙域を制圧しなければならないためにいやでもこの第2次防衛線の無力化が必要とされる。
この部分と第1次防衛線との間には回廊防衛艦隊の先鋒が切り込むことになっている。
そのためにある程度の近距離砲群のほかは機雷敷設設備と「機動砲」に加え、やや大型の「機動重砲」が配備されている。
威力は抑えられているものの射程距離を重視しており砲撃による火力支援がその目的である。「機動」とついている通り、これらもまた移動可能な防衛設備でしかない。
ここで撃退出来ればよし、そうでなければ第2次防衛線に大型の広範囲殲滅型爆弾(大型水爆・重力爆弾など)を投入し、部隊および防衛線の兵力は第3次防衛線にまで後退することになっている。

788 :ひゅうが:2012/01/17(火) 02:13:44
第3次防衛線は、回廊のサジタリウス腕側出口と「須佐乃男」の中間域にあり、敵艦隊の侵攻に対抗するために「浮きドック」としての機能を持つ「機動陣地」を4隻ほど配置している。
第1次・第2次防衛線が稼いだ時間をもって防衛地帯中枢を形成する「須佐乃男」から出撃した回廊防衛軍集団に対する補給拠点兼防衛拠点として作用するべく構成されている。
城郭に例えれば出丸に相当し、永久築城として設けられた大型長距離砲群で構成される「陣地」7つに加え、前述の「野戦重砲」群が中央部に配備されている。
回廊防備のために最初に建造された前線拠点である。
加えて要塞主砲と同等の威力を持つ1号型要塞砲「天逆鉾」と称される大型砲を3門装備している。
当初は第3次防衛線と後述する第5次防衛線をもって拠点を維持しつつ回廊防衛軍集団の機動戦によって敵艦隊を邀撃するという構想で形成されたものの、第1次・第2次防衛線の構築と遠距離火力支援・艦隊支援設備の充実によってこの構想は放棄された。
そのため、3次にわたる改装で工廠設備その他を排除し火力陣地として強固な防御力を手に入れている。
第4次防衛線は「須佐乃男」から前方2光年から10光年にかけて形成されている縦深陣地で、自由惑星同盟と称される存在の感知とサジタリウス腕への展開を確認したことで第3次防衛線の近代化と同時に着工がなされた。
当初は予算の無駄とも称されたが、50年にわたる構築作業の末に強烈な火力と防御力を両立させた「第1次決戦宙域」として完成をみることになった。
1号型要塞砲9門に加え、「機動陣地」13、「陣地」22、および多数の砲門群を有し、比較的穏やかな宙域にわざと設けられた機雷原の空白地帯と、わざわざ移送された小惑星を利用した野戦築城可能な「火点」により敵侵攻部隊を誘導、ここに大量の火力を叩きつける目的で整備されている。
また、針鼠とも称される第3次防衛線や第5次防衛線のように火力による敵制圧を図るだけではなく、回廊防衛軍集団が十分に運動できるだけの幅員を形成しておりまさに「決戦」のために構築された強力な縦深地帯となっている。
配置は旧ソ連軍が第2次大戦中に構築した南部防衛要塞陣地「パックフロント」に似ている。

第5次防衛線は「須佐乃男」軌道上から、2光年部にかけて形成されている部分で、城郭の本体ともいえる。
大きく分けて3つの部分からなり、須佐乃男軌道上の対称な位置にある「対馬第一・第二要塞」で構成される管制本部と工廠設備、そしてそれらの外側の軌道を周回する超大型宙雷投射用の「射堡」、そして長距離大型砲を有する「機動鎮守府」合計7隻で構成される中枢を後方に。
イゼルローン要塞主砲と同程度の射程を持ち大威力を優先した超大型砲を中心にした「陣地」や20隻に達する「機動陣地」と夥しい数の砲門、そして十字砲火を浴びせられるように慎重に設定された「機関砲台」、それに「砲台」で構成される中央部においている。
前方には無数の機動爆雷群と、「陵堡」と呼ばれる防御力に特化した大型の突出部が5つあり、この部分は中央部と相互に火力支援を行い侵攻してきた敵軍を航行困難な回廊外郭と中央部の火力集中点へと誘導するように配置されている。
そして機雷原を互い違いに配置した「第2次決戦宙域」が最前部に配され、これまでの防衛線から後退してきた味方部隊と協同し、鉄壁ともいえる防衛線を敷くことがこの第5次防衛線の目的である。

第1次決戦宙域では回廊防衛軍集団による機動戦が想定されているが、この第5次防衛線は文字通り「虎口」としての役割を想定されている。

789 :ひゅうが:2012/01/17(火) 02:14:42
もしもこれを力押しで突破できるほどの大戦力、すなわち敵の攻城砲や50万隻以上の大部隊による侵攻が図られた場合、第5次防衛線はその全火力を投入した後に後方の「射堡」より恒星須佐乃男に対し超大型重力兵器を投下。回廊内のエネルギー流を用いた「ハイパーフレア」を誘発し半径2.2光年を通行不能に変えるという恐るべき方法をもって敵部隊に一定以上の打撃を与えつつ、一定期間回廊を封鎖する措置をとることになる。


【空間特性】

大型の巨星「須佐乃男」の作用と銀河中心部から流れる強力な宇宙潮流のため、小型艦の航行は困難である。この潮流は5次にわたる防衛線上では味方部隊の前進する速度に寄与するが敵部隊は向かい風を受けるように速度を低下させなければならない。
また、恒星「須佐乃男」の光量があまりに巨大なため、巨大な天然のレーダーが照射されているようなものである。
このために数光秒単位でのステルス化は事実上不可能といってもいい。
防衛線の後方には軍需工業地帯といってもいい「新佐世保工廠対馬支廠」があり、兵站線としては理想的なものといえる。



【あとがき】――疲れた・・・あと自分で書いといてなんですが、書きすぎた・・・あとやりすぎた。

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最終更新:2012年01月26日 20:38