911 :名無し三流 ◆Mo8CE2SZ.6:2012/04/08(日) 22:22:19
 憂鬱日本では言論に関する締め付けが必要以上には厳しくなかったこと、
また出版界、報道界の統合による大規模化、寡占、独占化を極力防いでいたことから、
実に多種多様な雑誌や新聞が産まれている。

 今回は、そんな雑誌の中から1つの雑誌の、1つの記事を切り抜いて紹介しよう。



   提督たちの憂鬱 支援SS ~雑誌、新聞のスクラップ・アニメ雑誌編~



季刊『メカ燃えMAX』、『冬季メカ燃えアニメ王選手権・フィクション映画部門』より抜粋


登録番号伍:『Die Untersee Kaempfer ~海中の闘士~』
原作:太平洋の老狼(かわぐちかいじ作)
監督:高橋良輔

あらすじ:第一次大戦で最高のUボート・エースの1人として名を馳せたシュテファン・ベッセル。
     彼は敗戦で荒廃した祖国を後にし、成長著しいアメリカへ渡って商船『クリスティアン号』の船長となった。
     しかし大西洋大津波と日本との戦争という2つの危機に、彼と彼の船も軍の輸送船として徴用される。
     ベッセルとクリスティアン号に与えられた命令は、単独でハワイへ物資を輸送するという危険な任務だった。

     一方、一度も艦を撃沈した事が無いため『ゼロ潜』と呼ばれ蔑まれていた潜水艦の艦長、海路守(かいろ まもる)。
     彼の潜水艦はハワイ=西海岸航路を哨戒中、護衛無しで航行するアメリカの輸送船を発見する。
     来るべきハワイ攻撃のため、そして不名誉な2つ名を返上するため、海路は輸送船への攻撃命令を下した……

912 :名無し三流 ◆Mo8CE2SZ.6:2012/04/08(日) 22:24:34
★★★評価★★★
◆分野別(各5点満点)
脚本:3点
演出:3点
メカ:5点
作画:5点
音楽:4点
SE:5点
声優:3点

◆合計(35点満点)
28点

★★★審査員コメント★★★

航空機や二足歩行ロボ、巨大戦艦など、空・地上・海上の勢力が強いメカアニメ界にあって、
数少ない海中勢として発表時から注目を集める作品だったが、その期待に違わぬ出来栄え。
これなら原作と比べても見劣りしないのではないだろうか?

声優陣は有名どころこそ少ないものの、新人を積極的に起用しようとする姿勢は評価できる。
主役メカである潜水艦を始めとした作画レベルは文句無しだが、原作者と帝国海軍の協力を考えれば当然だろう。

潜水艦対輸送船というシチュエーションは、現実では一方的な関係とあってどう料理するか気になったが、
まさかどんな船にも付いている『アレ』を使うとは思わなかった。リアリティの観点からすれば疑問は多いし、
その辺りは審査メンバーの間でも意見が分かれたが、私はあれでもいいと思う。

最大の見所は、元潜水艦乗りが、昔取った杵柄で現役潜水艦乗りと渡り合う所。
視聴の際は、技術差や現実性のような要素にはある程度目を瞑ってもいいのではないだろうか。フィクションだし。
                              ―――――野田審査員

       (中略)

元潜水艦乗りVS現役潜水艦乗り、しかも輸送船VS潜水艦。
このシチュエーションに燃えないマニアはいまい。しかもかわぐちかいじ原作ときた。

親戚に造船技師を持つ者としては「こんなのアリか!?」的な展開はあったが、
まぁ突っ込むだけ野暮というものだろう。そんなシュテファンの奇策は必見。

個人的に一番気に入ったのは、メカの描写の偏執的なまでの細かさ。
地球上の一体どこに、魚雷発射管の開閉から舵の細かな動きまで一々映し出すアニメがあるのか(褒め言葉)。
そこ、「間を持たせるために無理矢理捻じ込んだ」とか言わない。おじさん怒っちゃうよ?

最後に一言。

この作品を見て作画スタッフの執念に感動しない奴はいない!!(断言)
                              ―――――小松審査員


★★★総合順位★★★
5/15位


               (完)

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最終更新:2012年04月09日 21:23