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女とナイフ」(2006/11/23 (木) 00:29:15) の最新版変更点

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森へ入って暫くすると、早速白使の面々と出くわした。 それはローティスがよく言っている「坊ちゃん」たちであった。 どうやら、否が応でも戦闘らしい。 俺はあまり戦う気はないのだが…。 そうこうしているうちに、俺は白使の3人のなかの1人と戦うことになった。 相手は女、武器多数所持。 本当に面倒くさそうな相手だ。 「おい、女。殺す気は無い。蝶の手がかりを置いて去れ。」 「・・・」 次の瞬間、ナイフが頬を掠める。 (だから、戦いたく無いんだって・・・。しかも、ナイフか。面倒だな。) 仕方が無いから、腰から刀を抜く。 右手に構えて間合いを取る。 落ち葉を踏む音と鳥のさえずりが聞こえる。 そのとき、パキッという枝が折れる乾いた音がする。 その瞬間、一気に間合いを詰める。 俺は飛んでくるだろうナイフを警戒しつつ、相手は俺の行動をよみながら…。 相手の懐に飛び込んだ時、相手は身を翻し俺の腹を蹴り、地面に倒れ掛かった俺の右肩にナイフを突き刺す。 「痛っ…。」 どうやら油断していたようだ。 女を見上げると、俺の喉もとにはナイフとは違う短剣が向けられていた。 「お前達に、蝶姫の情報など渡すはずがないだろう?」 初めて聞いた女の声は冷めていて、思っていたより低かった。 この状況はどうも危険らしい。 しかし、打開策はいつでもあるものだ。 例えば、この女の右手は使用不可能も同然だ。 この手を退けてしまえば俺は直ぐに逃げることが可能だからだ。 だが、左手はどうだ? ナイフを出せるだろうが、利き手ではない。 それに、女の思考は俺の行動や思考を読み取ろうと必死のはずだ。 しかも、ここは森。女を押さえつける木は充分にある。 これだけの条件があれば充分だ。 俺はまず、視線を逸らした。その瞬間、女はそちらを向く。 その隙を突いて短剣を蹴って地面に落とし、右手を捻り上げそのまま近くの木へと押さえつける。止めに刀を首ギリギリの位置に刺す。 「今日は命までは取らない。しかし、次回は・・・殺す。」 そして、顔を巻きつけていた布で女を木に括り付ける。 もちろん顔を見られないように。 そして、その場を去っていった。

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