眷属についてページを作らせてもらいました。
この項では眷属について説明します。

眷属とは

眷属とは百万迷宮内において特定の目的を達成するために活動している武装集団です。
眷属を使用することによりシナリオの背景に厚みを持たせ、百万迷宮らしい事件を作ることができます。
ただ、ルール面ではその殆どがフレーバーであり、ルールブックに「ゲーム的には示唆程度に書いてあるので、フランクなルーリングを行って自由にアレンジして使ってみてほしい」とあるので一応の目安程度のものとなります。ゲーム的に特に意味がありそうなのは「構成」と「加護と流儀」になるでしょう。

○構成 眷属に所属している代表的なモンスター。種族名がある場合はその眷属が種族的な集団であり、性格名がある場合はその眷属が社会的な集団であることを示しています。基本的にはこの条件を満たすか、固有名詞で書かれているモンスターが所属できます。ただし、例外をうまいこと考えれそれっぽいモンスターを所属させることもできるのでGMの腕の見せ所かもしれません。

○加護と流儀 眷属に所属しているモンスターに追加されるデータになります。加護がボーナスで、流儀は行動の制限になっていて流儀を疎かにしたモンスターは眷属を追い出され、加護を失います。眷属に所属していても配置レベルには一切影響がないので手っ取り早くモンスターを強力にするにはうってつけかもしれません。

1:黒襟巻

  • 目的:目的の誘拐と身代金の要求。依頼による拉致や魔道器の探索もする。
  • 構成:鬼族。【みみず】【バンダースナッチ】
  • 加護:戦闘中に同一エリアのPCに対して誘拐を試みることができる。
  • 流儀:PCと戦闘になっても命を奪わない。誘拐の対象は支払い能力があると判断される場合、決して殺さない。PCが劣勢になると降伏勧告を行い、レベルの半分MGを支払えば解放してもらえる。
  • 規模:小王国クラス(王国レベル3)
  • 代表:大黒明王クロトワ
  • 本拠:なし
  • 説明:武闘派(砂時計週報的な意味で)
  • コメント:同一エリアのPCを別の部屋に強制移動させる加護がなかなか。基本構成メンバーが割と地味なので配置に一工夫ほしいところでしょうか。

2:ズィーベンリーリエン傭兵団

  • 目的:戦争任務と引き換えに高額の契約料を得る。より強い傭兵をスカウトする。
  • 構成:狡猾。【牛頭】【巨鬼】【山羊頭】【ドワーフ】【ウマトカゲ】【兵士】【渡り魚】
  • 加護:宮廷を挟撃することができる。
  • 流儀:この眷属のモンスターの雇用主を設定する。雇用主に支払い能力がないと判断した場合、可能な限り戦闘を停止し、撤退しようとする。
  • 規模:都市国家クラス(王国レベル4)
  • 代表:傭兵団長イェルク
  • 本拠:ズィーベンリーリエン傭兵団領首都リーリエブルグ
  • 説明:契約と金が払われている限り 連中は決して裏切りません
  • コメント:構成メンバーが「狡猾」で選べるせいでメンツがやりたい放題。挟撃の加護も強力。挟み撃ちって素敵やん。

3:腐敗の跫音

  • 目的:蠅の領域の拡大。蠅たちの苗床や食事になる。(代表者の真の目的は不明)
  • 構成:人間。【蠅の王】
  • 加護:1クォーター過ごすとHPと配下が永久に減少する病魔の領域を拡大することができる。腐敗の跫音のキャラクターによって死亡したキャラクターはあらゆる手段を用いても蘇生できなくなる。
  • 流儀:腐敗の跫音以外の勢力の助力を受けられない。蠅を殺すことができなくなる。性格が「奇妙」に変化する。
  • 規模:都市国家クラス(王国レベル4)
  • 本拠:不明
  • 代表:蠅の王モスカモスカモスカ
  • 説明:腐敗と病魔の運び手
  • コメント:病魔の領域の拡大と蘇生不可でPCを追い込むことができる。HPが永久に減少するって効果は上限値が下がると解釈するのでしょうか?だとするといろいろマズイ気も。ちょっと作り直しを考えちゃうかもしれません。構成も人間族が使えるのでなかなかに凶悪です。跫音っていうのはキョウオンと読み。足音のことです。

4:善なる鉄槌

  • 目的:百万迷宮からの邪悪の一掃。弱き者の守護。
  • 構成:人間、天使。【子鬼英雄】【妖精騎士】
  • 加護:PCの国を邪悪だと判断した場合、邪悪認定を行うことができる。各クォーターの経過時に文化で判定し、失敗すると全てのNPKとの関係が1段階悪化し、聖戦が発動する。聖戦発動中は各クォーター経過毎に文化で判定を行い、失敗すると民が減る。
  • 流儀:邪悪と認定していない者に対しては中立、ないし友好的。天階信仰を行っているか天使は邪悪認定されない。
  • 規模:小王国クラス(王国レベル3)
  • 本拠:パノラマ電波島
  • 代表:聖戦士キルリアヌス
  • 説明:我らは神の代理人 神罰の地上代行者
  • コメント:判定値が時間経過とともに上昇していくため邪悪認定から聖戦の流れは不可避に近い。人間、天使を中心とした構成も強力ですが、それにもまして加護がエグイですね。聖戦決議が覆ったからってNPKとの関係や減った民は還ってきません。大臣様におかれましては【外交】を習得されてますでしょうか?日頃の行いには気をつけたいものです。

5:ルドスの末裔

  • 目的:人々を迷路の教えに目覚めさせる。あらゆるものを迷路に変える。
  • 構成:奇妙。【牛頭】【山羊頭】【迷い芽】【迷宮病患者】
  • 加護:彼らと戦ったり追いかける場合、移動の方向をランダムに決定する。移動が可能な状況下で移動しない場合気力が1点減少する。気力がない場合はHPが1D6減少する。
  • 流儀:自分たちを迷宮の手と称し、必ず5人1組で登場する。6人目以降は援軍ルールを使用しなければならない。
  • 規模:不明
  • 本拠:不明
  • 代表:不明。ロエ・カロワを名乗る吟遊詩人が彼らを率いているという噂がある。
  • 説明:迷路 迷路 迷路 迷路 迷路 迷路 迷路 迷路 僕が歩いた後は 曲がりくねった迷路
  • コメント:思った通りに移動できない不便さを噛締めてもらうための眷属。所属モンスターも「奇妙」な奴らならば大勢いるので選り取り見取りで素敵。

6:緋色の研究

  • 目的:研究費用回収と素材入手のための暗殺請負。最強の戦闘生物の作成。神の創造。
  • 構成:奇妙。【二面人】
  • 加護:2種類のモンスターを1体の合成獣にすることができる。
  • 流儀:敵対者を殺害することを最優先する。気絶しているキャラクターが射程内にいる場合は止めを刺すことを優先する。
  • 規模:不明
  • 本拠:不明
  • 代表:「学会」と呼ばれる指導的グループがあるという。
  • 説明:「諸君! イーノック・ドレッバーおよびジョゼフ・スタンガスン殺害の犯人、ジェファースン・ポープ氏を紹介しましょう!」
  • コメント:合成獣という名のオリジナルっぽいモンスターを作成してPLをアッと言わせたいGM御用達。HPが低くてイマイチな取り換え子を47人の刺客なんかと合成するとアツイですね。あとPLを遠慮なくブチ殺しにかかれるのも魅力かもしれません。

合成獣(モザイク)の作り方

まよくろさんがキャンペーンをやると、下手をすればレベル5辺りからヌルゲー化してしまいます。そんな時のレベル制限解放以外の難易度上昇法として合成獣を利用することができます。
そこで、以下にその作り方を纏めます。

好きなモンスターを2種類選びます。モザイクのレベル、[武勇]、射程、回避値、HPは2体のモンスターの平均値(端数切り上げ)となります。また、威力はnD6の部分と固定値の部分でそれぞれ別に足し、それぞれの平均を取ったうえで端数を切り上げます。
例:お化けシーツ(威力1)+鉄砲魚(威力1D6)の場合、モザイクの威力は1D6+1となります。

また、スキルは、それぞれが習得している【人類の敵】以外のスキル数を平均して端数を切り上げた数だけ、2体のモンスターが習得しているスキルの中から選びます。その後、【人類の敵】を習得させます。
素材は必ず魔素のみになります。性格、種族に関しては記述が無いのでGM次第でしょうか。性格に関しては合成前のものを参考にするか、「愚か」 「奇妙」あたりが妥当かもしれません。種族は「合成獣(モザイク)」ってことにするか、元となったモンスターの種族の内どちらかをモザイクの種族として扱うというのはどうでしょう?
さらに依頼者から「スキル」と能力値(武勇、才覚、魅力、探索)を貰って合成獣に追加できます。副能力やHP,射程は貰えません。貰える能力値とスキルに制限はないので(複数の依頼人から貰ったり、複数のスキルや能力値を貰えるかどうかについては記述がありません)NPCランドメーカーを利用するなりすれば好きなものを好きなだけ取れるかもしれませんが、1個か2個くらいにとどめておくべきでしょう。

悪い例

「サバンナの勇者」チーター/ORE, TUEEEEEEE!
モンスター/合成獣(モザイク) 
元になったモンスター:人間の屑+スライム
HP:4 レベル:1 武勇:23(魔天子ボーガ・スウェアより) 射程:0 威力:1d6+1 回避値:6
性格:? 素材:魔素
スキル:NPCから貰ったと言い張れば何でも、いくつでも。



7:ダイナマイト空軍

  • 目的:ダイナマイト帝国、大帝の守護。空軍の意義を証明。
  • 構成:人間。【ワイバーン】【ガーゴイル】
  • 加護:戦闘エリアに高度差を設定することができる
  • 流儀:戦闘中に絶対失敗すると、死亡する。
  • 規模:卓上王国クラス(王国レベル3)
  • 代表:「砕けた空の」ジャンルーイ
  • 本拠:ダイナマイトシュタット空軍基地
  • 説明:<<ああ!ジャン・ルイがやられた!>> 《落ち着けジーン。指揮を引き継げ》
  • コメント:高度差の利用で三次元戦闘っぽい雰囲気が出るかもしれません。落下ダメージや高度差による射撃制限や、回避修正が戦闘のアクセントになるでしょう。構成員の多くを占めるであろう「人間」カテゴリーのモンスターは【飛行】修得者が【さまよえる宇宙飛行士】しかいないので自力での空中戦には色々と工夫がいりそうです。

8:アスベスト

  • 目的:ダイナマイト帝国の崩壊。大帝の暗殺。
  • 構成:人間。【死にぞこない】【嫉妬の炎】
  • 加護:【流れ星】【業火】[爆弾]によるダメージを半減。同一エリアにいる「PCの」持っている[爆弾][大砲][小麦粉]、火薬の素材を支援行動で爆発させ破壊し、エリアにいるキャラクター全員にダメージを与える。
  • 流儀:ダイナマイト帝国と険悪・敵対の国のキャラクターには友好的になる。防火服を着用していないと加護が使用できない。自分の正体がバレるような行為は慎む(人前で防火服を着たり脱いだりとかしない)
  • 規模:小国家クラス(王国レベル4)
  • 代表:不明
  • 本拠:自由コルダイト市
  • 説明:難題「火鼠の皮衣 -焦れぬ心-」 神宝「サラマンダーシールド」
  • コメント:限定的とはいえアイテムの破壊と範囲攻撃ができます。「PCの」所持している物しかぶっとばせないのと[カボチャの馬車] の中身は装備していないので手が出せないのに注意が必要でしょう。あと加護の効果のダメージは防火服でも防げないのでPCと心中する危険性も考慮すべきでしょうか。

9:災厄書宮

  • 目的:災厄王の痕跡の根絶
  • 構成:【大魔道師】
  • 加護:[災厄王の遺物]を入手したり災厄王の秘密に近づくとあらわれる。このときの代表者はPCの王国の逸材の一人がかねてよりの監視役として災厄書宮の一員だったものとして扱われ、逸材のジョブスキルを得る。逸材がいない場合はこの効果は発生しない。
  • 流儀:災厄王関係の品を手放したり秘密を洩らさないと誓えば無理に戦闘をしたりしない。
  • 規模:不明
  • 代表:不明
  • 本拠:不明
  • 説明:ここに「災厄王の痕跡」なんてありませんよ・・・  ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから
  • コメント:逸材殺し。狙った逸材を確実に王国から放逐する手段と言えるでしょう。文化をバカスカ上げる大勢の「貴族」、逸材がえらいことになる「猛獣使い」、バランスとお別れの「生き神様」あたりをどうにかしたい時にはこれでしょう。ただ、眷属の加護はモンスターにしか有効ではないのでモンスターの民でない逸材はルール的に災厄書宮になれないのが残念なところ。災厄書宮の一員としての身分を理解した上で王国に留まることを認めたりすれば逸材のまま頑張ってくれるかもしれません。背景表の3-3あたりのPCとは仲良くなれそうにもありませんけど・・・

10:月喰らい楽団

  • 目的:魔道師への報復、魔法実験の中止
  • 構成:異形、呪物。【迷宮病患者】【塚人】
  • 加護:星術、召喚、科学のスキルを使用する際にHPを減らすかランダムにバッドステータスを1つ受ける効果のある魔法の効果を狂わせる音楽を奏でることができる。
  • 流儀:報復相手に必ず蝕をあらわす黒い三日月の印を残してその襲撃を予告しなければならない。予告してない相手はギリギリまで追いつめるが殺さない。殺した相手は目立つ所に公開しなければならない。
  • 規模:都市国家クラス(王国レベル4)
  • 代表:不明
  • 本拠:ペルペティウム
  • 説明:死ね死ね 死ね死ね死ね死ね 死んじまえ 魔道師どもをやっつけろ
  • コメント:魔法の効果を狂わせる音楽の効果を誰が選ぶかによって大きく脅威度の変わる眷属です。「月喰らい楽団」のメンバーが選択するとなると極めて強力な眷属になるでしょう。【分析】や【抗魔式】を撃たれるだけでもウンザリなのにそこへきて追加のHP減少やらバッドステータスを受けるとなれば苦戦は必至でしょう。

11:餓竜門

  • 目的:強力な技の使い手と一騎打ちを行い勝利することで得意技を奪い、最強の生物になる。
  • 構成:愚か。射程が0から1のモンスター。
  • 加護:一騎打ちを申し込める。拒否することもできるが、騎士もしくは〔武勇〕にボーナスのあるキャラが断ると民の声が減少する。一騎打ちに勝利したキャラは敗北したキャラと好きなスキルを交換できる。
  • 流儀:一騎打ちを断らない。多勢に無勢を嫌う。
  • 規模:都市国家クラス(王国レベル4)
  • 代表:八大竜王
  • 本拠:なし
  • 説明:「遠からんものは音に聞け、近くば寄って目にも見よ」
  • コメント:一騎打ちを強要する眷属です。【人類の敵】持ちで勝ってもスキルが貰えませんとかやるとPLの寿命がストレスでマッハになるのでやめたげてください。スキル目当てで明らかに戦闘行為向きでない怠け者混じりの従者とかに一騎打ちを申し込んだりすると効果的でしょうか。竜拳士になりたがってるPLがいたら出してあげると喜ばれるでしょう。

12:タルタル盗賊団

  • 目的:他国を襲撃して物資を略奪する。大汗に叛逆する。
  • 構成:人間。【キンギョ】【ウマトカゲ】【睨み毒蛇】【蜥蜴王】
  • 加護:タルタル盗賊団のみで構成されている場合、敵軍本陣より先に移動することで戦闘エリアをずらす「スクロール」を行うことができる。宮廷メンバーが敵軍本陣にいるときに「スクロール」が発生するとそのメンバーは一時的に戦闘から取り除かれランダムにアイテム1個か素材全部を失う。これはタルタル盗賊団を全滅させると取り戻せる。宮廷全員がスクロールによって除外されるとタルタル盗賊団のメンバーを迷宮内の好きな部屋に再配置できる。
  • 流儀:敗色濃厚なら逃走する。できないなら降伏する。
  • 規模:都市国家クラス(王国レベル4)
  • 代表:ティラノサウルス汗
  • 本拠:カラカラ砂漠
  • 説明:「ヒャッハー! おいジジイ、水と食料をよこせ!」
  • コメント:とにかくスクロールで宮廷メンバーのアイテムをぶっ飛ばしてアイテムを取り上げるのが目的になるでしょう。【すり抜け】【早足】持ちで一気に駆け抜ければ目的達成はできそうです。ルール的にどうかとは思いますが個人的には[種籾]持ってる時のランダムエンカウントでぜひ出したいところです。

13:ハグルマ美人局

  • 目的:傭兵として任務を完遂する。傭兵任務に乗じて他国の要人をトリコにする。
  • 構成:狡猾。女性モンスター。
  • 加護:美人局のキャラクターに《好意》を抱いているキャラクターの攻撃、アイテム及びスキルの使用をその《好意》を減少することで割り込んで無効化することができる。対象が自分に対する《好意》の分だけ対象への【魅了】の対抗難易度が上昇する。
  • 流儀:好意が4点以上あるPCに「色仕掛け」を使用できない。自分に好意を抱いているキャラクターは利用価値がある限り生かしておこうとする。
  • 規模:小国家クラス(王国レベル5)
  • 代表:マグダラ・ハグルマ
  • 本拠:ハグルマグラード
  • 説明:文武両道、才色兼備、その実態は「つつもたせ」
  • コメント:《好意》の感情を悪意に変えて利用してくるイヤらしい連中ですが、戦闘前にPCに《好意》を抱かせる手段を講じておかないと感情操作で1手遅れてしまいそのままブチ殺されかねません。女性に好意を抱くことのできない劇的背景表6-1を持っている男性PCは天敵と言えるでしょう。

14:狐狸窟

  • 目的:怠け者や貧乏神を増やし、世界に貧困をまきちらす
  • 構成:愚か。【人間の屑】【貧乏神】
  • 加護:狐狸窟に所属するモンスターに《好意》を持たれたキャラクターは「変異性無業症候群」に罹患する可能性がある。罹患すると絶対失敗をする度に予算が減少し、絶対失敗の回数が一定回数に達するとジョブが「怠け者」になり、その後さらに一定回数絶対失敗すると【人間の屑】に変身し、NPC化する。
  • 流儀:誰かに親切にされるたびに《好意》が上がり誰からの《敵意》が上がるとその分そのキャラへの《好意》が下がる。
  • 規模:連合国家クラス(王国レベル7)
  • 代表:「食うや食わずの」キムタク
  • 本拠:ハグルマグラード周辺のどこか
  • 説明:「働いたら負けかなと思ってる」
  • コメント:最悪NPC化まである「変異性無業症候群」が凶悪。とはいうものの直接的にモンスターを強化できないので戦闘にアクセントを加えたいGMにはちょっと淋しいかもしれません。無職の穀潰し集団ですが今までに規模が判明している眷属の中で最大のものなのは皮肉なものです。


15:青襟巻

  • 構成:「名前に小鬼」のあるモンスター
  • 加護:3大魔法スキル(星術、科学、召喚)を使用する際に、希望の代わりに消費するHPが2点になる。
  • 流儀:常に反応が中立的か友好的になる。
  • 説明:知性派(砂時計週報的な意味で)
  • コメント:「名前に小鬼」のあるモンスターで《希望》がコストにある3大魔法スキルの所持者は僅か3体(大殺階域環境下なら5体)しかいません。知的なフレーバーを楽しむ方が良さそうです。まぁそれっぽい理由をつけて他のモンスターを出せば相応に強くもできますが。

16:顎砕き族

  • 構成:【巨鬼】 【崖鬼】 【鉤鼻鬼】
  • 加護:この眷属の巨怪は威力が+1d6され、各部位の《HP》の現在値と最大値が10点上昇する。
  • 流儀:【鬼族指揮】の対象にならない。
  • 説明:大きいことはいいことだ(森永製菓)
  • コメント:巨怪をお手軽強化できます。巨怪でないと流儀のみ影響を受けてしまうので注意が必要です。

17:大包丁

  • 構成:【赤頭巾】 【鬼婆】 【鬼嫁】
  • 加護:攻撃を行うときに攻撃目標を自身の射程内の『肥満』状態のキャラクター全員を選ぶことができる。
  • 流儀:行動不能のキャラクターを攻撃しない。
  • 説明:モノを食べる時はね誰にも邪魔されず自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ 独りで静かで豊かで・・・
  • コメント:『肥満』にできるモンスターと組まないとトドメのさせないグルメなお姉さん達になりかねません。【美形】な連中とは相性が悪そうです。

18:巻き角族

  • 構成:【牛頭】 【山羊頭】
  • 加護:迷宮カテゴリのアドバンスドスキルを修得していないキャラクターを攻撃するとき、命中判定の出目が10以上でクリティカルになる。
  • 流儀:『呪い』のバッドステータスを常時受けている。
  • 説明:「迷宮を汚す存在」を許さない獣鬼族一党
  • コメント:迷宮カテゴリのスキルを修得していないPCをぶっちめるならコレ。あなたの宮廷の騎士様は迷宮スキル持ってますか?

19:無貌の群れ

  • 加護:ダンジョンに配置したときに好きなジョブスキルを1つ修得する
  • 流儀:人間関係を結ぶことができない。
  • 説明:無貌の魔天子に面相を奪われた犠牲者
  • コメント:人間関係をモンスター側がいじることは難しいので流儀が問題になることは稀。《感情》値自体は変動するので協調行動やダメージ追加はできます。この眷属の最大の問題点はプレイヤー側も恩恵を受けることのできる「仮面の領域」と違って修得できるジョブスキルに「上級ジョブ以外の」という制限が無いことでしょうか。GMのさじ加減一つで【神血】 【封印解除】 【冷たい方程式】なんかを【小鬼】ですら平然と使用してくるようになるのはもはや悪夢としか言いようがありません。

20:魅了中毒

  • 加護:【魅了】の効果を受けて行動するときに【群れ】と【鬼神の一撃】を修得しているものとして扱う
  • 流儀:【魅了】を修得していないキャラクターを攻撃できる場合、そちらを優先して攻撃目標にする。
  • 説明:自分以外の何者かに操られる快楽の虜になった連中。恥辱の魔天子の眷属
  • コメント:【魅了】を修得している宮廷メンバーはそういないため、流儀が問題になることは少ないが、加護がそう強くもないのが微妙なところ。

21:氷雪騎士団

  • 加護:配置制限の時にレベル上昇として計算しなくてもよい【雪うさぎ】の[乗騎]を装備している。
  • 流儀:降伏した敵から命や金品を奪わない。
  • 説明:【冬将軍】配下の誇り高き騎士たち。退屈の魔天子の眷属。
  • コメント:氷の城の誇り高き騎士団に相応しい流儀と加護。ゲーム的な効果は微妙。

22:魔天子親衛隊

  • 加護:〔武勇〕+2。《HP》とその最大値を+6。
  • 流儀:《民》や《配下》を殺したり苦しめたりする機会を逃さない。
  • 説明:特に思想や歴史的背景を持たない。
  • コメント:ただただ、強化されているだけ。ガチGMご用達。搾取の魔天子に限らないとのことなのでどの魔天子の領域でも使える。

23:債鬼

  • 加護:債鬼の攻撃を受けると所持しているアイテムをランダムに1つ奪われる(2つまで)。奪われたアイテムは奪った相手を倒すと取り返せる。
  • 流儀:反応が必ず中立になる
  • 説明:鬼族の眷属の一種。放蕩の魔天子【レクス・パウペル】から借金を取り立てて生計を立てている。
  • コメント:アイテムアンチのGM御用達。適当に殴るだけでみるみるPCの所持品が惨めな結果に。

24:一匹

  • 加護:戦闘中、敵軍キャラクターと同じ回数だけ行動処理を行うことができる。
  • 流儀:《配下》や仲間を決して持たず、戦闘では独りで戦う。
  • 説明:ひとりでできるもん!
  • コメント:断絶の魔天子の領域外でも出せる。加護は強烈だが流儀の都合上単体でないとならないので先手を取られて瞬殺されないよう工夫が必要。
ルールを厳密に適用すると敵軍キャラクターの総数ではなく、敵軍キャラクターと同じ回数だけ行動処理を行えるので、大抵は敵軍は1回しか行動処理できない宮廷メンバーなので行動処理が増加できないことになる。

25:器械人

  • 加護:迷宮に配置する際、武具アイテムを4つ装備している。モンスターのアイテム所持制限を無視し、配置制限の時にレベル上昇として計算しなくてもよい。
  • 流儀:性格が「愚か」になる。
  • 説明:凝縮の魔天子【ボトム=モウル】によって罰せられ、でたらめにアイテムと合成させられた犯罪者。
  • コメント:4つの武具でお手軽強化。装備した武具で攻撃すると元のモンスターの威力、射程ではなく使用する武具のものになるので注意。元の威力や射程が優れたモンスターなら[甲冑] [籠手] [盾] で単純に強化するのがいいかもしれません。

26:腫れ物

  • 加護:死亡したときに、最も近い敵軍キャラクター1体(複数いる場合はランダムに決定する)にランダムに選んだバッドステータスを与える。
  • 流儀:行動不能になったキャラクターを攻撃しない。
  • 説明:伝染るんです。
  • コメント:実に陰険な加護持ち。適当な雑魚を出して味方ごと【範囲攻撃】やら【ブレス】やらで大量に殺したりするとベネ。行動不能の味方にトドメを刺すときは攻撃以外の方法でないとならないので注意。

27:紅蓮の妄執

  • 加護:戦闘開始時にバトルフィールド上の好きなキャラクターへの《敵意》を2点獲得する。
  • 流儀:自分が《敵意》を持つキャラクターが行動不能になるまで絶対に逃走、降伏を行わない。
  • 説明:いつも何かに憤っている忘却の魔天子の眷属。
  • コメント:感情値を利用して悪さをするモンスター向けの眷属です。単に指定したキャラクターへの攻撃ダメージ+2っていう使い方もできます。

28:書割の月

  • 加護:支援行動として「〔魅力〕でそのモンスターのレベル」の判定に成功するとそのモンスターを自分のエリアに配置できる(自軍全体で同時に1体まで)モンスターは呼び出したキャラクターの代わりに行動し、呼び出したキャラクターが行動不能になると消える。
  • 流儀:絶対に逃走、降伏を行わない。
  • 説明:虚言の領域の力で自らの妄想を捻出して操る虚言の魔天子の眷属。
  • コメント:今必要なモンスターをすぐ出せる便利な加護。手っ取り早く【蚊の王】を補充したり、アイテムキャリアーの【ダンジョンオタク】や【狂的科学者】を呼ぶのも悪くなさそうです。

29:破壊の使徒

  • 加護:威力+1D6。
  • 流儀:アイテムやスキルの効果でHPを回復しない。
  • 説明:目につくものを全て破壊しながら進む破壊の魔天子の眷属。
  • コメント:不退転の覚悟で進む男前な流儀の持ち主達。一応回復「しない」であって「できない」わけではないので効果をオフにできない回復効果は受けるし、PC側が彼らを回復スキルやアイテムで回復したりは可能だったりする。

参考・使用タイプが常駐で文末が「することができる」でないHP回復スキル一覧
【ドレイン(モンスター一般)】 【屍喰らい(魔獣 ケルベロス)】 【果てなき戦い(魔獣 龍環)】 【血の渇き(死霊 吸血鬼)】 【血界(死霊 真祖)】
【廃品回収(呪物 廃奇物)】 【燔祭(天使 人工天使)】 【充電(天使 取立人)】  



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最終更新:2017年10月24日 14:20