148 :名無しさん:2012/05/07(月) 10:48:31
【憂鬱版ストウィおまけ】
 憂鬱版ストライクウィッチーズ。
 この作成に辺り、悩まされたのが『下手に原作同様の悪人は出せない』という現実だった。
 何しろ、ドイツとは多少緊張緩和が進みはしたものの、まだまだ対立関係は続いている。アニメで緊張を高めるなど笑い話にもならない。
 かといって、原作のように英国大将がそのまま悪者では折角、英国との関係改善が進んでいる状況でまた悪化に陥りかねない。
 いっそ、『旧アメリカ人や中国人を出すか?』という話も出たのだが……。

 「そんなのストライクウィッチーズじゃないやい!」

 という、各国のエースを元にした彼女らに干渉させるのは嫌だ!という反対意見が強く、ボツになった。
 最終的に原作のマロリー大将を登場させ、彼は度々主人公達ウィッチーズ出撃の邪魔をするのだが……。
 悪役として見られていた彼のクライマックス近くでのある行動が一気に彼の評価を逆転させた。
 そのシーンを説明すると……。

~~
 写真を見るマロリー大将。
 彼の見詰める写真には笑顔のマロリーとその傍らで元気そうに微笑むウィッチと思われる少女が一人。
 「……やっとここまで来た」
 そう呟いた彼に部下からの準備が整いました、との連絡が電話から入る。
 それに答え、大切そうに写真を胸ポケットにしまった彼は小さく呟く。
 「……たかが魔力があるというだけで、前途ある少女の未来や選択肢を奪うなどあっていい事ではない。……死ぬのは自分ら老兵からでいい」
 孫の二の舞にはさせん。
 最後にそう呟き、そして、彼は部屋から出て行った。
~~

 このシーンの編入によってマロリーが主人公達ウィッチの出撃を妨害していたのは、彼女らをウィッチであるというだけで、まだ自分の孫といっていい年齢の子らを最前線に送り込むのに拒否感を感じていた為だという事が示された。
 これにより、マロリーへの印象は一気に反転。
 彼が暴走した兵器の放つ光線により消し飛ぶ前、周囲が慌てふためき醜態を晒す中、一人毅然とした態度のまま静かに運命を受け入れ目をつぶり、光の中に消えていったそのシーンの後、某掲示板では……。
 「閣下に……敬礼!」とか「閣下……あんたも見事な男だったぜ……!」といった書き込みが多数あったという。

 こうした原作にはないただ単純に功績を求めてではない「ウィッチ投入に反対」する理由が色々と示された為に「心底嫌な奴はいない」と評されるに至っている。
 また、さりげなく、ドイツ系のちょっといい話もあり……。
 例えば、ロマーニャの男達が無断出撃しようとするミーナ達にストライカーを整備の終わった提供する時、それをドイツ系の整備班達が陰で見ているカットがある。
 その中で……。

 「よろしいんですか?」
 「伍長……栄光あるカールスラント軍人に命令違反を犯すような軍人はおらん」
 「……では?」
 「だが……仲間を見捨てるような奴はそれ以前の問題だ。そういう事だ」
 「ヤー【ニヤリと笑って」

 といった場面や、ヒトラーを思わせる人物が今回の報告を受け……。

 「我が軍に命令違反を犯すような者はおらん」
 「では……彼女らに関しては処罰を」
 「元帥……私は『命令違反を犯すような者はいない、いなかった』と言っているのだよ。命令違反を犯した者などおらんのに何故処罰が必要なのかね?」

 といった場面がある。
 作成者達の苦心惨憺の結果ではあるが、それが作品の評価を高めたのは良い事ではあったのだろう。

【以上でーす】
この世界だと下手に欧州系に悪役作れないから物凄く苦労しそう
実際、悪人だと共産系になるだろうけど、アレはややこしいからなあ……
ちょっとアニメでは表現しづらいかも

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最終更新:2012年07月31日 22:32