98 :ハニワ一号:2013/01/12(土) 22:56:26
剣虎兵について

古来より人間は動物を軍事利用してきた。馬、象、ラクダ、鳩などが有名であろう。
地域ごとの特色のある動物兵器があり、インドでは戦象、アラブではラクダ騎兵の印象が強い。
我が日本で有名なのは剣虎兵であろう。これは日本大陸に生き残ったサーベルタイガーを軍事利用したものである。

サーベルタイガーは日本では昔から剣牙虎と呼ばれてきた。
頭が良く猛獣でありながら人に慣れやすく人間の言葉もよく理解しじゃれ付く加減も心得ている、
そして飼われた剣牙虎は不思議と人肉を食さない不思議な性質を持つため日本大陸では古来より
権力者の愛玩動物として飼われ軍事利用されてきた。

古くは大和朝廷によって軍事利用された記録があり、地方平定で功績をあげた。
樺太、北海道に襲来した当時世界最強のモンゴル騎兵を相手に鎌倉幕府が動員した剣牙虎が活躍した。
その凄まじい活躍ぶりは、戦わずして剣牙虎の咆哮でモンゴル兵の部隊が壊滅した等の逸話を残すほど
その機動力とまさに獣じみた戦闘力を見せつけた事から察せられよう。
モンゴル軍の生き残りがフビライ・ハーンに日本に剣牙虎がある限り日本大陸侵略は不可能であると
進言した事に激昂したハーンであったが多大な犠牲を払って捕獲した剣牙虎の戦闘能力を見た事と、
日本本土の大量の剣牙虎の存在を知ったことでようやく日本侵略を断念した。
まさしく剣牙虎の存在が日本大陸を守ったといえよう。

しかしながら剣虎兵の牙が乱世の時代には同じ日本大陸の住人に牙をふるった事も忘れてはならない。
戦国時代に訪れた南蛮人の宣教師たちは、戦国大名が猛獣を飼いならして動物兵器として利用していることに
驚愕した報告書が現存している。
乱世が終結し、江戸時代になってからは愛玩動物として飼われ兵器として使われる事のない平和な時代を謳歌した。

この状況が変わるのは幕末であり、剣虎兵が再編成された。
時代遅れという声もあったが幕末の混乱の中で示した剣虎兵の咆哮による心理的効果、夜襲などによる戦果から使い方次第では
敵に高い打撃を与えられる事からから再評価が進み、創設されたばかりの大日本帝国軍でも剣虎兵を創設した。
日清戦争や日露戦争にも剣虎兵は派遣されて活躍した。また剣虎兵の存在が持つ威嚇効果から占領地の治安維持に活躍した。

なお、
「いやっほう。剣牙虎がいるなんて魔王の物まねしようか。どうだ似合うか。」
「よし、<陸軍独立捜索剣虎兵第11大隊>、<近衛衆兵独立鉄虎第501大隊>を作ろう。」
「美しい雌猫を千早と名付けて可愛がろう」
という会話が転生者の間で交わされたかどうか定かではない。

今日までの活躍により、剣虎兵は「世界最強の動物兵」の評価を与えられている。
現代の大日本帝国軍では今でも剣虎兵を存続しており、欧米の動物愛護団体からは太古からの生き残りである貴重な生物を
兵器利用していると批判されている。
当の日本では古来からの剣虎兵の活躍から日本国民に皇国の守護獣として親しまれており、人気の高い兵科となっている。

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最終更新:2013年03月08日 21:56