152 :提督の憂鬱×恋姫無双:2013/03/30(土) 13:01:40
「はぁ・・・どうしてこんなことに」

豪華な部屋で、これまた豪華な椅子の上でドリルヘヤーの金髪少女がうめいた。

「え、えっと麗羽様。だいじょうぶですか?」

唸っている少女に、肩で髪を揃えた黒髪の少女が心配そうに尋ねた。
慌てて麗羽と呼ばれた少女は顔を上げて、少女の方に向いた。

「え、ええ。だいじょうぶですわ」
「そうですか?」
「大丈夫だよ、斗詩。今までのことを振り返って身悶えているだけだから」
「そ、そうなの?」

黒髪の少女が振り向くと、勝気そうな少女が安心させようと笑顔でいたが、微妙に眉間にしわが寄っていた。

「それで、どうしましょうか嶋田・・・じゃなくて麗羽様」
「そうですわね・・・口調を治したいですわ東zy・・・じゃなくて猪々子さん・・・でいいのかしら」
「今までどうりでいいですよ。いまさらかえると記憶が混乱します」

会話から察せるとはおもうが嶋田=袁紹で、東條=文醜である。
事の起こりは夜空を横切る流星が“各地に降り注いだ”ことだ。その流星に当たった袁紹と文醜は、前世において島田繁太郎・東條英機であったことを思い出したのだ。
そしてこの世界で今までしたことを振り返り、自己嫌悪に陥っていた。
悩む二人に唯一流星が降らなかった顔良が恐る恐る聞いてみる。

「それでこれからどうしましょうか?」
「そうですわね・・・まずは無駄なことをやめましょう」
「無駄ですか?」
「ええ、そうですわ。いくらお金があるからとはいえ無駄遣いはできませんわ。極力無駄は省くべき」

前世において一国の首相だったこともあるので、この程度のことはできる。あの魔王辻正信と戦ってきた猛者なのだ。
はっきり宣言する袁紹に、顔良は今までにない存在感と頼もしさを感じ取り嬉泣きに入りそうだった。

「あたいも軍備なんか考えてみるよ。今のままじゃぁ・・・まずい」

おちゃらけていた文醜の真面目さがなんかうれしい。

「うう・・・」
「ど、どうしましたの!?」
「な、何かへんなこと言ったか!!」
「ち、ちがうの・・・うれしくて・・・ううう」

二人は今まで苦労させていたことを思い出だして、土下座をしたくなった。

「斗詩さん・・・今まで苦労させていましたが、これからは三人でがんばりましょう」
「は、はい!」
「あたいもがんばるぜ!」

基本的性格は文醜に近い東條もドンと胸をはった。
三人は基本的な方針を決めるとそれぞれの仕事部屋に戻った。
この日より、袁紹が治める領地にはあるうわさが流れた。

いわく、天の怒りで袁紹がまともになった。
いわく、とうとう顔良将軍が切れて叱られた。
いわく、影武者が実権を握った。

というものだった。
噂は噂でしかなかったが、確かにこのときから彼女は変わり、重税が取り払われて贅沢もそこそこにし始めた。
しかし袁紹は思う。

「私がそうだった用に、ほかにも前世から来たもの達がいるかもしれませんわね。・・・倉崎のジジイと、辻は絶対いそうですわ。
 はぁ・・・しかし恋姫無双の世界に転生するなんて、運がないやらあるやら・・・。これで北郷一刀までいたら・・・カオスですわ」

かr・・・彼女の苦労はここから始まる。











某国
「ゆ、ゆるしてたもれ~」
「だめですよ~。今まで甘やかしてきた分。しっかり教育します」
「仕事はもう嫌じゃぁ!!流星に打たれるまえにもどってもしいのじゃぁぁぁ!!」
「うふふふ・・・逃がしませんよ。・・・・・・早く嶋田さんと合流しないといけませんね。その前に孫家から絞れるだけ絞らないと・・・くくくくく」

某所
「うあははははははは!!」
「なぁ、あれどうしようか?」
「・・・もう、どうしようもないの」
「連射型大弩!完成やぁぁぁぁぁぁ!!はやく産業革命起こしたるでぇぇぇぇぇぇ!!」

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最終更新:2013年04月07日 11:47