340 :名無しさん:2013/04/17(水) 08:35:28
「許可を貰えたら」とかいっときながら書いてしまう、ぽち的大佐設定

ある男の半生

幼ない頃は両班(高麗貴族みたいなもの)でありながら身分差別意識というものを持たず
使用人の子供とも普通に遊んでいました
しかしそれが「誇り高き」両班であるご両親は気に入らず責め立てられ怒られてしまいました
それが「身分の低いものは馬鹿にしないと両親に愛してもらえない」というトラウマになり

幼い頃から普通に賢く普通に明るい、よい意味で普通の少年でした
しかし自分たちを棚に上げて「才気爆発麒麟が迎えに来るよ」的天才を期待していた両親は彼に冷たい視線を向けます
その頃両親の「やはり”向こう”にしておけばよかった」といった言葉は理解出来ないながらも彼の心をずたずたに切り裂きます

中学生になる頃は立派に歪んでしまい両親も見捨てようとしていた矢先、彼は両親の言葉の意味を知ります
彼を両親よりも深く暖かく愛してくれた使用人の老婆から自分が双子だったこと、弟は捨てられてしまいどこでどうしてるのかもわからないこと
それを聞かされるのでした

「自分は死んでしまった弟の分も正しく、強く生きなければいけない」
そう決意した彼は勉強も体力作りも必死で行います

残念ながら彼にはあらゆる方面で才能というものがありませんでした
ここで彼が絶望し妥協しても誰も責める事はできないでしょう
しかし彼にはたった一つだけ才がありました
それは「あきらめない」ということ 「無能であっても努力を続けることができる」ということ
半紙を重ねて足場を作るに等しい無意味一歩手前の努力を、彼はひたすら続けていきました
そのまま時間が許せば、いつか彼は「極める」ことができたでしょう
なにをかって?なんでもです
「なにもできない」からこそ「全てに挑み続ける」 それはひょっとしたら神が彼に与えた何よりもすばらしい才能なのかもしれません
しかし、時間ではなく周囲が、特に彼の両親がそれを許しませんでした
権力闘争、そして彼らが見栄を張るため息子を軍に投げ込み、そこで
天下無双の才、と宣伝を始めたのです
そして周囲に集まるのは父親の権力と財産のおこぼれを狙うハイエナたち
しかし彼はそれらのクズたちを拒絶したりしませんでした
彼自身高麗という腐った地のありようを正そうと思い、そのために仲間を必要としていたのです
信用は出来なくとも利用は出来る、欲は丸見えなのだから操縦はそう難しくない
彼はそう考えました
「清濁併せ呑む」ことが英雄の条件として求められてる以上彼もそうならなければなりません

341 :名無しさん:2013/04/17(水) 08:36:28
一方で信用できる人間も探し、集めていきます
現状で美味しい思いをしているハイエナどもに気づかれればその理想は踏みにじられ、穢されてしまうから
慎重に慎重を重ねなければなりません。

そんな折、彼は一人の軍人を見出します
「弟だ あれは俺の血を分けた弟だ 理由などなくてもわかる」
早速、といいたいところですがやはり慎重にならねばなりません
弟のことを調べ、記した資料に彼は怒りを抑えることが出来ませんでした

実の親に捨てられたかわいそうな弟、と思っていた
食うものも食えずひもじく苦しんでいた、と思っていた
しかし違った

裕福とはとてもいえないながらも彼は自分と違い義理ではあるが両親に愛されてるではないか
自分と違い尊敬するに値する立派な父親・・・・
胸の奥底から湧き上がる憎しみの炎・・・・・・

しかしそれでも高麗を良いものに変える同志にすべく接触を図ります
ようやく鍛錬を名目に接触できたのですが何かを語りかける間もなく行殺されてしまいます
自分とは違い弟には有り余る才能がある・・・・・・・・炎が勢いを増していきます
しかしそれをむりやり押さえ込み、弟と話をしようとしますが
周囲の取り巻きたちによって阻まれてしまいます    弟の取り巻きたちによって

彼らからすれば実力もないくせに英雄気取りで胡散臭い輩を常に引き連れている「貴族様」は
信用出来ないと考えたのでしょう
彼らとしては敬愛する人物を守りたかったのでしょう
しかしそれにより彼の胸には決定的な憎悪が育まれてしまいます
これが逆恨みに等しいことはわかっている
しかし自分は腐臭にまみれた輩に纏わりつかれているというのに弟は
その身を本当に案じてくれる者が周りにいる

それは血を分けた弟を拒絶する結果となってしまいます
そしてその想いは他人の憎しみや嫉妬を嗅ぎ分けることを専門とするハイエナたちに見抜かれてしまいます
おべっか代わりに弟と周囲の者に嫌がらせをはじめるハイエナども
しかし弟は知恵と、なによりも彼が培った信頼の力でそれらを退けていきます
失敗を上奏することも出来ずひたすら嫌がらせを続けるハイエナども

同じ方向を、同じ理想を抱いているというのにそれをわかる事も出来ず彼らは故郷の破滅の時を迎えるのでした・・・・・・・・

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最終更新:2013年05月15日 20:21