205 :237:2013/05/06(月) 14:29:51
倉崎のとある工場、終了時間が来たこともあって、帰っていく中
システム部署では、怒号が広がっていた。


「おい!ここのデータおかしいぞ!」「すいません!至急直しておきます!」
「滝本さん!出来上がりました!転送します!」「了解!」
「もう・・・いいよね?」


僕たちの職場は修羅場っていた。


その理由とは、僕たちの試作機、105ダガーとストライクダガーの試作機が出来上がり
お偉いさん方たちも招いて、初運転の式典を翌日に予定していたが、そのシステムに不具合・仕様変更命令が届き
そのシステムを翌日までに変えなければいけなかった。


「急いでくれ!」「了解です!」
かくいう、僕も忙しかった。2画面に両手でブラインドタッチしながら、システムの不具合を解消、システムの変更を進めていく
それでも、システムの変更箇所は多く、足でも使いたいほどだった。


それでも徹夜しながら、翌朝の5時までには、粗方終わることができた。


「終わったー」「やればできるもんだな」
「もう2度とはいやだけどなー」「今度は早めに来てほしいわ」

僕の同僚もわいわい言いながら、羽を伸ばしていた。

「よーし。このデータを保存すれば完了だ」
飛鳥主任がそう言って、エンターキーを押そうとする。


まさに押そうとした瞬間、電気が消えた。

「うわ?なんだ!?」「停電か!?」
「非常用のブレーカーはどこだ?」

僕たちは大騒ぎしながら、電源を探していたが、間もなくついた。
僕たちはほっと一息ついたが、はっと何かに気づいて、飛鳥主任に向けた。

飛鳥主任はしばらくパソコンの画面を見ていたが、やがて僕たちに顔を向けて
重々しく告げる


「すまない。データが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・消えてしまった」
「「「「「「い・・・・いやだーーーーー!!!!!」」」」」



この後、僕たちは死に物狂いで作業を行い、何とか式典に間に合わせることができた。

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最終更新:2013年05月29日 21:16