822 :ハニワ一号:2013/08/26(月) 22:46:13
机の上に置かれたノートを前にしてラ・パルマ島司令官である冨永恭次は興奮を抑えきれなかった。

「こ、これはまさか伝説のデスノートなのか・・・。」

副官も連れずに単独でケンブレビエハ火山を見学した富永は厨二チックなセリフを呟きながら奇怪なポーズを構えながらケンブレビエハ火山を高笑いしながら楽しんでいた。
そしてケンブレビエハ火山を楽しんだ帰り道に道端に落ちていた奇妙な黒いノートに興味を魅かれた富永は奇妙な黒いノートを拾うことになる。
帰還した富永は司令官用の宿舎で奇妙な黒いノートを調査することにした。調査が進むにつれ黒いノートを拾う時に感じたもしかしたらの予感は確信に変わっていった。

「間違いなくこのノートは本物のデスノートだ!!」

まだノートに名前を書いて確認していなかったが書かなくとも黒いノートが本物であると富永は確信していた。同時に富永の中にある野望が芽生え始めるのだった。

「本物だとは思うが念のために名前を書いて確認してみよう。」

そう言いながら富永はある名前をノートに書いたのだった。

数日後、ラ・パルマ島は大騒ぎだった。いや世界中が大騒ぎになっていた。
輸送船爆破について議会で日本を非難する演説を予定していたアメリカ大統領が突然、第二次満州事変と輸送船爆破についての真相を暴露した後、騙されたアメリカ国民を侮蔑する言葉を吐きながら銃乱射したのだ。

(ロングは取り押さえられたか。デスノートに書いた通りなら死亡まであと20日ぐらいか。それまで狂人ぶりを米国民や世界中にさらしながら死ぬがよい。張学良にも悲惨な死に様を用意しておいた。帝国をはめようとした罰だ。)
事件の詳細を伝える報告書を読みながら富永はそう思考していた。

ふと部屋に富永しかいないのに何者かがいる気配を感じたが富永は動揺もしていなかった。それどころかようやく来たかと薄い笑みさえ浮かんでいた。来客の招待を富永は知っていた。彼が何者であるのかを原作を通じて知っていたのだ。

823 :ハニワ一号:2013/08/26(月) 22:46:55
「僕の名は冨永恭次だ。言いにくければトミーと呼んでくれてもかまわない。そろそろ来るころだと思っていたよ。死神リューク。これはお近づきの印だ。」
リュークと呼ばれた死神にリンゴを投げつけながら言った。

「さすがは面白い魂の形をしているだけあるな。お言葉に甘えてトミーと呼ぼう。その様子だとそのノートがどんなものであるかを知っているようだな。」
「死神に隠しても無駄なようだな。前世でデスノートを題材にした漫画が人気で僕も読んでいて知っていたのさ」

突然、現れた死神リュークに臆することなく相対する富永にリンゴを食いながら興味津々に見つめるリューク。

「へえ。その漫画の内容を後で教えてくれ。それでお前はデスノートを使ってなにがやりたいんだ。トミー。」
「デスノートを利用してやりたいことか・・・。それはアレキサンダー、カエサル、チンギスハーン、ナポレオン等といった英雄や大帝国が今まで叶えられなかった夢である世界征服だ。
それが成った暁には統一された新しい世界に新世界の神として君臨するのだよ。」
そういって高笑いする富永。

(ヒトラー、スタリーン、毛沢東といった大量に人を殺した独裁者でさえもこのノートの前には無力だ。超大国であるアメリカでさえもこのデスノートによる死を防ぐことはできない事は、このノートが実証したではないか。世界征服の第一歩としてまずは大日本帝国を掌握することから始めるか。邪気眼派の仲間のうち最も信用できるものを世界征服の同志として引き入れて、四天王に任命して我が手足としよう。帝国支配の最大の敵となりうる夢幻会は大人しく従い我が覇業に貢献すれば世界征服の暁にはこれまでの働きにふさわしい報酬を与えてやろう。従わないときはデスノートで・・・。)
高笑いしながら悪人面でこれからの算段を練る富永。

それを見ながらリュークは思った。
(人間って面白!)

そして新世界の神トミーの神話がはじまる・・・・。

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最終更新:2013年09月03日 22:05