748 :202:2013/06/21(金) 20:27:04
ちと思いつきのSSでも投下させてもらう。
休日のモニカルートだが関係ない話。

休日とガッシュのクロス。

749 :202:2013/06/21(金) 20:28:29

緑色のビクトリームさま



避暑地として有名な軽井沢。
毎年暑い夏を乗り切るため この地に購入した別荘に非難しているV.V.は 東京の自宅にいる時と同じく部屋でネットゲームに明け暮れていた。
都会の喧噪から離れて一人静かに過ごす年寄りにしか理解できない贅沢。

「あの子達の夏休み期間中は家にいたら暑苦しいのが来て 余計に暑くなっちゃうからね」

コードの所有者となって肉体年齢を止めてから程なく皇籍奉還特権を使用し ブリタニアの皇籍を離脱してより早50余年。
いち民間人となって日本国籍を取得し 日々自分の生きたいように生きる彼は 弟や親族達のことを思い浮かべてフッと笑った。
何かと騒がしい家族達のことは離れた場所から見ているのが一番楽なのである。
それに彼はもう年金暮らしの老人。
いくら外見年齢が少年であっても 年寄りに相応しい生き方というものがあるのだ。
と言いつつも 毎日のように襲撃してくる弟が煩くて適わないというのが本音だが・・・。 

「ルルーシュもナナリーも今頃シャルルに襲撃されて大変な目にあっているんだろうね ああ!あの子たちだけじゃなくてジェレミアやキューエルもか もしかしたらシゲタロウとあの騎士の娘も巻き込まれてるかも」

昔からの友人 嶋田繁太郎。
そして弟と友人という 二人の主君を持つ騎士である十二番 そして零番の称号を持つ娘。
みんなみんな弟に振り回されていることだろう。

「僕はみんなの分まで静かな夏を楽しむとするよ ま 夏コミのときだけは東京に帰るけどさ」

が 我関せずを決め込んでいたV.V.の耳にあの暑苦しい声が聞こえてきたのは彼が油断していたその時であった。

































“ビクトリ―――――――――――――――――ム!!!”
































ガンッッ!!

思いも寄らぬ濁声にズッコケてしまったV.V.は顔面を強打。

750 :緑色のビクトリームさま:2013/06/21(金) 20:29:13



「イッ イタタ・・・ ていうより なんでシャルルの声が聞こえるんだ」

軽井沢まで追いかけてきたとでもいうのだろうかとテラスに出て外を見た。
すると目の先 別荘の玄関前に変な人間が一人立っていて またさっきのように叫んでいる。


“ビクトリ―――――――――――――――――ム!!!”


声の主はあの人間のようだがどこかおかしい。

「シャルル・・・ じゃないよね? なに・・・あの変なVの形をした人間は」

声はシャルルそっくりだが身長も体格も全然違う。

「頭がV 身体もV・・・」

そのVの形をしたコスプレ人間はスカイグリーンの色をした分厚い本を持っている。

「貴様」

「エ・・・僕?」

なんだか危なそうな人間だから目を合わせないようにして様子を伺っていたV.V.であったが 結局のところ向こうから話し掛けてきたので応対せざるを得なくなってしまった。

「そうだ 貴様以外に誰がいるというのだ」

「誰がいるかと言われても・・・」

誰もいない。

「まあいい 取り敢えず今からそっちに行くぞ」

Vの人間は手を掲げて叫んだ。

「分離せよ!!我が美しき頭部よ!!」

瞬間 光り輝いたV字形の頭部が分離して宙に舞い上がりV.V.が立っている2階のテラスまで飛んできた。

「ええェェェェ―――!??」

「ふむ 視界良好!!!この状態に死角なし!!」

「く 首がもげて・・・」

驚き尻餅をついたV.V.に我関せずなVの人間はまた叫ぶ 無意味に叫ぶところがシャルルと似ている。

「我が体はVの体勢で待機せよ!!」

Vの体勢になる玄関前に放置された体 その体勢になんの意味があるのかはわからない。

751 :緑色のビクトリームさま:2013/06/21(金) 20:29:47



「ちょ ちょっと君大丈夫 というか首もげてどうして生きてるの!!?」

「それは私が人間ではなく魔物であるからだ」

「魔物?」

首だけのV人間は魔物であるらしい。
なるほど 魔物であるなら首がもげても生きているのは・・・・・・生きていられる物なのか?

「そんなことはどうでもいい お前 この本を読んでみろ」

玄関前の体が 持っていたスカイグリーン色の本をV.V.目掛けて放り投げ またVの体勢に戻った。

「さあ読むのだ」

(なんでこうエラソーに命令口調なんだろ)

開いた本にはこう見たこともない文字で描かれた文章が並んでいて全然読むことができない。

(読めないなぁ)

しかし 捲っていくページの中に1カ所だけ色が変わっている部分があり そこに書かれてある文字だけは読むことが可能であった。
見たこともない文字であるのにどうして読めるのかはわからない ただ頭の中にその文字の言葉が浮かび上がってきたのだ。


“マグルガ”


その言葉を口にした瞬間首だけになっていたVの魔物から光線が発射されて 別荘の一部が吹き飛んでしまった。

「僕の 僕の別荘がァァァァ――――!!」

「ふはははッ やはり貴様が我が本の使い手であったか ならば改めて自己紹介しよう 私の名前はビクトリーム!華麗なるビクトリーム様だ!
 これより始まる人間界に放たれた100体の魔物たちによって行われる千年に一度の魔界の王を決める戦いに勝利し 王となる者の名前だ―――――!!」

「これからどうやって暑い夏を乗り切ればいいんだァァァァ―――!!」

「よ――――――く覚えておけ我がパートナーよ!!」



噛み合わない会話は声だけ聴いていると某皇帝兄弟であったが 敬意を持って話すはずの弟が命令口調の慇懃無礼な喋り方であったと隣の別荘の人間は供述していた。

752 :緑色のビクトリームさま:2013/06/21(金) 20:30:23




同じ頃




「オレの名はアシュロン 繁太郎といったな オレと共に戦ってくれないだろうか?」

「・・・・・・オレは とことんまで厄介事に巻き込まれる運命なんだな」

「嘆くな 共に精進していこう お前の心には何か強い物を感じるのだ」

「買い被り過ぎですよ・・・・」




「魔界の王を決める戦いですか?」

「ああ 生憎この戦いはテメエらひ弱な人間どもの力を借りなきゃならないからな」

「随分な仰りようですね」

「貴様ッ モニカ様に対して無礼なッ!」




「シゲタロウをわたくしの物に・・・・」

「ええそうです アナタの愛する方を奪おうとする憎き女を 私とアナタで消してしまうのです 私はその為の力をアナタにお貸ししましょう」

「・・・・・・・・・そう・・・・ね シゲタロウを奪おうとする・・・・・・モニカさんには・・・・・・・・・・消えて頂くしか・・・ありませんね・・・・・」

「ふふふふ・・・ふはははは いいですよユフィ さあ・・・・・戦いの狼煙を上げましょうかぁ」

「うふふふ モニカさん・・・・・さようなら・・・・・・・・・・・・・“ディオガ・テオラドム”」




「なに?私に協力しろと言うのかね?」

「ああ アドルフだったな?この戦いにはお前の力が必要なんだ」

「ふむ・・・」

「どうだ?嫌ならば力ずくでも頼むが?」

「いや いいだろう 私の力をゼオンくんに貸そうではないか」





「君 ガッシュくんだったね?父さんの話では記憶喪失らしいけど やっぱり何も思い出せないかな?」

「うぬ・・・ 思い出そうとしても何も・・・ のうスザク 私はどうすれば良いのかのう」

「そうだね・・・」




「さあナナリー呪文を!」

「はい!」

「一打粉砕に怒渇の心力を込め 万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん!!!」

「“ギャン・バギャム・ソルドン”」










続かん

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最終更新:2013年09月08日 14:58