500 :237:2013/06/28(金) 19:43:04
僕がブリタニアに来て間もなくの時だった。

ストライクトライアルTypeAの問題点を洗いだして、TypeBを製造している途中であったが
僕は、厳谷さんと一緒にとある場所へ赴いていた。



厳谷さんは、プロジェクトストライクでの軍部からの出向者で責任者でもあった。
豪快な人だったが、軍人によくある技術者に無理強いする人ではなかった。

KMFが軍隊に配属された頃に、軍部に根強かったKMF不要論を厳谷達が模擬演習により吹き飛ばしたことがあるという
また、KMFの腕も確かで、無頼で試作機だったロングダガーとの模擬戦に勝利したことがあるほどの腕前だという

しかし、上司を上司と思わない歯に衣を着せぬ行動が多かった為、プロジェクトストライクに出向という左遷させられたという
だが本人は、軍人でありながら、技術にも造詣が深く、この計画にも意欲的だった為、無意味だったりする。


閑話休題

僕は、彼と一緒にとある施設に入っていた。僕たちがいる場所はブリタニアであり、今度ブリタニアで第七世代機を製造するという情報が入ったので
その人たちに場所を貸してくれたお礼と挨拶に出向かうことになった。

「どんな人がいるんでしょうね?」
「うむ、変人でない限り儂は歓迎だな」

そんなことをしゃべりながら、部屋に向かうと

『うがーーーー!!!!』
「「!」」

突然、大声が聞こえてきた。
僕は厳谷さんと目を合わせると部屋の扉の近くに立つ

すると
『どれも!これも!僕が開発したかったものばかりじゃないかー!
ラクシャータよりもKMFに勝てたと思ったのにー!!』
何やら、八つ当たりな声が聞こえた。



しばらくの沈黙が流れた・・・・
「出直しましょうか?」
「うむ、そうするか」
僕達は回れ右して、帰ろうとしたその時

「あら、あなたたちは?」
その声がした方に向いてみれば女性が立っていた。

「あ、すいません。倉崎から来た者ですが、なにやら取り込み中だったようで
お邪魔をしてはいけないと思い、帰るところだったのです」
「ああー。あれは、ロイドさんです。技術者なら分かると思うのですが、自分が作ろうと思ったものが
先に出ちゃうと悔しいでしょ?彼は今そんな状態なのよ」

僕はなるほどと思った。技術者として他のところが出てくると、これほど悔しいものは無いと思った。


「それよりもせっかく来たのでしたら、お茶をしていってくださいよ。
ちょうど、クッキーが焼けたので、一枚いかが?」
そう言ってクッキーを差し出す。

僕は厳谷さんと目を合わせて、言葉をそろえた

「「それでは、言葉に甘えて」」

そういって、クッキーを食べた

「パク・・・・・・あ、おいし・・・グハ!!」」
僕はクッキーを食べたが、最初は美味しかったのだが、次々と不思議な味が来て
僕はその衝撃に耐えきれなかった。僕はスローモーションのように倒れるのを知覚した
向こうでは僕と同じように厳谷さんが倒れるところだった。

僕の意識がゆっくりと薄れだした・・・・・・・・・

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最終更新:2013年09月08日 15:30