929 :237:2013/07/11(木) 20:38:52

彼女との別れから数日がたった
とある部屋で怒号が響いた

「おい!ここをミスしているぞ!これで何回目だ!」
「・・・・すいません」
僕は、ひたすら謝っていた。OS作業をしていたのだが、先ほどから何度もミスしていたのだ

「何度も謝ってんじゃないのよ!もういい!他の人に回します!」
「・・・・すいません」
僕は謝る他なかった


そして、プリプリ怒りながら出て行ったと同時に、厳谷さんがやってくる
「君、ここん所どうしたんだ?ミスをしまくるなんて」
「いえ・・・気をつけてはいるんですが」
とはいえ、御覧の有様であったから、説得力はなかった


厳谷さんは、暫く考えた後に言う
「今日は上がれ、更には2、3日の休暇をやるから、来なくていいよ」
「な・・・僕は・・・僕はまだできます!」
僕はそういうが、厳谷さんは厳しい声で

「何があったかは知らないが、やる気のないやつは、プロジェクトでは邪魔なだけだ
2、3日の時間をやるから、頭を切り替えろ。それができなければ、帰国してもらう」
「っ!・・・・分かりました」
僕は、こうしてパソコンを閉じて、先に上がることになった




僕達が止まっている、寮に帰る途中の道で僕は思う
(・・・・やっちまったよ。気持ちにケリは付いたと思ったけど、彼女ことまだ引きずっているんだなあ)

僕は、数日前の事を思い出した。セシルさんの部下になった彼女は、前世でつらい時に傍にいてくれた。例え、僕を利用するためであってもだ。
彼女は幸せな環境にいて、僕はそれでいいと思った。だけど、まだ未練がましく思い続けていたのだ。

(女々しいなあ。僕は。友達のことをいえないや)
僕はとぼとぼ歩いていた。



僕が、泊っている寮の前に来ると門の前に誰かがいることに気づいた
(・・・うん?)
だんだん近づいてい誰かわかると、僕は驚きのあまり、大声を出してしまった。

「ま・・・真由!」
「あ!会いたかったです!」

そう言って、真由は僕に抱きついてきた。僕は混乱しながら訊ねる
「ま・・・真由はどうしてここに?」
「えーと、パパがここに出張することになって、私も付いてきちゃった」
「付いてきたって・・・大丈夫なの?」
「学校は長期間休み中なの!パパも顔を真っ赤にしながら許してくれたし」
(真由、多分別の意味で真っ赤になったと思うよ?)

僕がそう思っていると真由が聞いてきた
「それよりも、どうしてここにいるのですか?仕事終了時間はまだ先だと聞きましたよ?」
「あー・・・・うん、実はねやる気が無いから帰れと言われたんだ。2日間休み貰っちゃったんだ」
僕は包み隠さず言う

「え~!大丈夫なんですか?」
「うん大丈夫だよ。ちょっと疲れていただけだからね」

僕がそう言うと真由は俯いた、そして勢いよく顔を上げて
「では!今すぐ買い物に行きましょう!」
「え?」

僕が疑問に思う間もなく、真由が僕の腕を掴んでぐいぐい引っ張る
「ちょ・・・ちょっと・・・」
「ほらほら!ここの街知らないので案内お願いよ」


こうして、僕は真由に引っ張られる形で買い物に行くことになった・・・・





















門の陰では飛鳥主任が血涙を流しながら睨んでいた

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最終更新:2013年09月09日 01:00