325 :フライルーの人:2013/07/14(日) 10:54:40
それでは投下します。

注意: 279-281 の影響を受ける人様のゲーセンネタ>http://www18.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1823.htmlの三次創作的な何かです。
   主人公はモニカルート嶋田家次女(本作では忍、としています)。

326 :フライルーの人:2013/07/14(日) 10:55:17
ペーパープラン機供養祭り


「……ってわけで、宣言通りの大勝利ってわけ!調整前ならともかく、今のシャンブロなら俺の敵じゃないね!」
「呆れた。その熱意と努力を半分でも勉強に回せば母さんに怒られることもないでしょうに」
「なんだよ、話せって言うから話したのに、サクラ姉までそんな母さんみたいなこと言うなよー」

一繁と姉さんがなんだか面白そうな話をしている。
口には出さないけど、姉さんもいつもやる気無さ気なあの子が熱中するもの、ということで興味をそそられたみたい。
私もちょっと一口かんでみようかしら。

「へぇ、面白そうね」

あら?私が興味をもつのが意外だったのかしら。
一繁が不思議な顔してるわね……。
まぁ、確かにインドア派だし、ゲームもコンシューマ機の方が好きだけど、そこまで驚かなくてもいいじゃないの。

「じゃぁ、忍姉も今度の休みに一緒に行こうぜ。確か丁度新規参入キャンペーン始まるしさ」

不満が顔に出ていたのか、慌てて一繁が提案してきたので、もちろん首肯する。
メカを自作するのもいいけど、こういうゲームで動かすのもそれなりに好きなのよね。
それにしても……この子ったら、余程母さんや姉さんにしごかれたのが堪えたのか、ちょっと女の人が不機嫌になると、
反射的にご機嫌を取ろうとする癖がついてるのはどうにかした方がいいのかしら?
あとその「仲間ゲットだぜ!」という声が聞こえてきそうなキラキラした目はやめなさい、ちょっとクラっとくるから。

327 :フライルーの人:2013/07/14(日) 10:56:27
というわけでそんな約束から数日、私は一繁行きつけのゲームセンターに来ている。
一繁曰く、KMFのコックピット風筐体に入ってプレイするので臨場感が半端ないとか。
とりあえず、一繁の案内に従って会員登録とカードの作成を済ませるとしましょう。

「おぉっ?!『新規参入デバイサーの方にはオリジナルKMFを特典として先行配信!倉崎・スメラギ両社他の全面協力により試作機・ペーパープランに終わった幻の機体達が参戦!』だとぅ?!
 忍姉、コレはすごいよ!ラッキーだよ!」

そういって、はしゃぐ一繁が見せてくれたリストは、確かにこの手のマニアなら興奮せざるをえないだろうな、というラインナップだった。
第五世代クラスからはスメラギの紅蓮系列、倉崎のエステバリスシリーズをはじめとしたニッチな試作機群。
変わり種には水中用試験型KGFシンカーなんてのもいる。
しかし、なんといっても目玉は第七世代以上クラスだろう。
こっちも第五世代に負けず劣らずバリエーション豊かで、
中華連邦の神虎輻射波動装備型、なんてゲテモノから、一対多用KGFレグナントまでいろいろ取り揃えてあるわ……こんなに気前よくて大丈夫かしら?
まぁ、でもスメラギと倉崎が推しているのか、扱いが大きい機種があって、ソレが人気みたいね。
スメラギからは、フォートレスモードによる海空侵攻能力を持ち、全能力を発揮するためには理研トップクラスのプログラマが情報処理専門要員として必要になる、と言われた
ドルイドシステム装備の重防御全領域対応型指揮官機:蜃気楼(※1)が、
倉崎からは装備換装により、ありとあらゆる戦況に対応することを目指した領域支配型KMF:ウーンドウォート(※2)と
その換装パーツ群(ステージとミッションをクリアするごとに使えるパーツが増えていくらしい)が、
それぞれエントリーしている。

万能機、という触れ込みの蜃気楼にも心惹かれるものはあったが、筐体の制限と実機を忠実に再現したら使えるプレイヤーがいなくなってしまう、という2つの理由から、
ドルイドシステムの展開が「ちょっと複雑なコンボ」程度にダウングレードされてしまっていることに不満を覚えた私は、ウーンドウォートを選ぶことにした。
それにこっちのほうが見た目が可愛いし。

328 :フライルーの人:2013/07/14(日) 10:57:31




コンコン

「忍姉~、そろそろ帰るよー?」
「待って。あと1回だけ!」
「でも帰りに夕飯の材料買ってきて、ってサクラ姉に頼まれたじゃん」
「1回だけ!あと1勝でハイゼンスレイ・ラーIIのパーツが揃うの!」
「もうそこまで?! っじゃなくて!もう5時回ってるから!コレ以上遅くなると俺が母さんに殺されるから!」

最後は実力行使で筐体から引っ張りだされた挙句、姉さんと母さんのお説教を一繁とセットでいただく羽目に…シクシク
ま、楽しかったからいっか。

因みに、次の休みに父さんと母さんに、ハイゼンスレイ・ラーIIの勇姿を見てもらった(※3)ところ
「あいつらこんなもの考えてやがったのか……、実現しなくてよかった……(予算的な意味で)」
「これだけの物を作れるなら、わざわざパーツに分けずにそれぞれの役割を持った機体を作った方がいいですね」
という夢もロマンもない答えが帰ってきたわ。


※1蜃気楼を計画した頃のスメラギはジンクスシリーズ及び、新規受注のユーロブリタニア向け警備KMF:パトレイバーの開発・生産に余念がなく、
 また欧州解放戦争の集結に伴い超高級万能機と言える蜃気楼の需要が見込めないこともあって試作機止まりとなったとわれている。
※2ティターンズの旗のもとに の終盤に出てきたティターンズ最強MS(/MA):TR-6の再現を目指した機体。コアKMF自体はともかく、膨大な種類の換装パーツ群とその維持・整備費用が高騰しするため、
 また当時の倉崎は第9世代KMFの建造とその技術的フィードバックに全力を注いでいたため、ペーパープラン止まりとなったとわれている。
※3現実の戦国大戦等に実装されているリプレイ動画データDLサービスを利用、自宅PCで鑑賞。

329 :フライルーの人:2013/07/14(日) 11:00:33

以上です。
なおこの後忍姉は、プレイヤーとしては最速でインレまで作っちゃってシャンブロと怪獣大決戦をやらかしますが、それはまた別のお話ということでw

AoZに詳しくない方にもわかりやすい(?)TR-6のパーツ・形態に関する参考資料がこちら
ttp://www.rupan.net/uploader/download/1373741571.jpg

辻に言われるまでもなく、倉崎社内でボツになったのも当然というかなんというか…。
ギャプランを再利用した前級のファイバー(フライルー)ですら、日ブぐらいしか運用できないのに、ソレを含む、というか
それ以上のあれこれとか誰が作って運用するんだ、と思っていたのですが、
「ゲームの中なら、維持費の制約なんてないじゃん!」
という天啓が降ってきたので、悪ノリして作ってみました。

一繁くんじゃなくて、次女こと忍姉にしたのは >>279-281 を見て、しげちーはこういう 最強機体で俺TUEEE! よりも、
平凡な機体でミッションクリアする俺TUEE! の方が好きそうだなぁ、と思ったのでキャラの固まってないお姉さんにお出でいただきましたw

次女の名前が「忍」なのは、モニカさんが50超えても若い姿だから吸血鬼なんじゃね?というネタと、
「さくら」といえば「綺堂さくら」な私の趣味とが合わさった結果なので、そこはご勘弁くださいm(__)m

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最終更新:2013年09月09日 01:08