642 :237:2013/07/15(月) 21:08:05


「態々、海から渡ってきてご苦労だが、お前たちは敗北に終わる!」
「なにおー!おっとり刀にやってきたお前たちを返り討ちにしてやるわ!」
「何だと!」「やんのか!コラ!」
「「ぐぬぬぬぬぬぬ!!!!」」
*1)))))

ここは、ブリタニアの軍地区の一区である演習場である、無人街演習であった
日本とブリタニアは毎年、合同演習を行っていて、KMFの腕を競い合っていた
今まさに、日本とブリタニアが演習を始まろうとしていた














そんな、彼らの上空に天高く飛ぶ存在があった
倉崎のロゴマークが描かれた輸送機の機体内では準備で忙しかった

「各関節整備完了!」「稼働試験良好!」
「銃火器の模擬演習弾の装填完了!」
「エネルギー関係満タンです!」

大わらわになっている整備士たちの外では、パイロットスーツを着た僕と厳谷さんと開発主任が話し合っていた
「本当にやるんですか?演習に乱入なんて」
「ええ。日本とブリタニアには政府と軍部には許可済みです。第七世代機の力を見せる良いデモントレーションです。ブリタニアからも注文があれば万々歳です」
「うむ、困った事に私の軍部でも、高い第七世代機は不要で、第五世代機で十分だという意見が根強いんだな
第七世代機の強さを見せてくれれば、黙ることができるだろう」
「うわあ」
僕は、大人のドロドロとした思惑に、声を上げてしまう。しかし、だからと言って手は抜くことはしない

で、僕は最終確認と言わんばかりに厳谷さんに尋ねる
「本当に、僕が行くのですか?軍からの厳谷さんの方がいいんじゃ?」
「ああ、儂には無理だ。第七世代機の能力を引っ張り出すには、既存の機動概念を持っているやつには不可能だ
これには、一度壊して作りなおさねばならん。だから、既存概念に囚われていないお前の方が最適なんだよ」
「そうですか・・・」


そこに放送が入った


『間もなく演習開始の時間になります』
「時間ですね。準備してください」
「はい!」
こうして、僕はコクピットに入り待機する

整備士達が退避している間に点検をする。コンピューターからはオールグリーンを知らせてくれる
「動きますよー!」
僕は周りに知らせると、壁に掛かった武器を取り出して、扉の前に立つ
しばし、待つとブザー音と共に扉が開かれる


僕は、一歩前に進めて待っていると通信が入った
『良いですよ。成果を期待していますよ』
『うむ。気を付けて帰ってこい』
「ありがとうございます」
そういって、改めて外をみる。澄みきり渡った、青空にビルが建つ街が見える


僕は、その大空に向かって
「ストライクイーグル!行きまーす!」
飛んで行った。















演習は、今日一番燃える状況になっていた

お互いの軍のKMFが視認できる位置に持ってきており、白兵戦が今まさに行われようとしたその時だった。

643 :237:2013/07/15(月) 21:08:45


ビー!ビー!ビー!ビー!


コクピット内に突然鳴り響くアラート音、デヴァイサーが戸惑い気味に位置を確認してみれば
(上だと!?)
勢い良く、仰ぎ見てみれば、太陽の逆光に交じって、1機のKMFが降りてくるのが見えた

(何だ!あれは?)
謎のKMFはおもむろに腕に持った、バズーカを構えると、乱射してきた

「!散開しろ!」
警告を出しながら、散開したが、奴は、敵味方関係と言わんばかりに無差別攻撃する。
バズーカがKMFに直撃すればコンピューターが撃墜判定をコールしてくる。

外れ弾が地面に直撃し、模擬演習弾として詰まった、白煙が辺り一面を白く隠す


そして、煙の中央部に謎のKMFが降り立った。

その、謎のKMFは
「蒼い・・・・」
蒼かった。サザーランドに塗装された青に近かったが、奴はそれよりも濃い蒼色だった


銃を向けて警戒していると
『演習内容変更だ。これより、日ブは共同して、Unknown機体を撃破せよ
なお、Unknown機体も演習用の武器を装備しているので、安心してほしい』

(何だよ。事前に聞いた演習内容とは違うじゃないか。まあ、とっとと終わらせるか)
そう思って、銃を構えた瞬間、奴は目の前から消え、撃破された










(1つ!)
僕は、ストライクイーグルの有り余る、パワーウェイトレシオによって、機体を急激に動かして
相手からは、姿を消したかのようにしか見えなかった機動を行い、MVSで無力化した

もちろん、MVSの起動は切っており、当てるだけでコンピューターが撃墜判定してくれる


我に返った、日本とブリタニアのKMFからマシンガンの応酬がくるが、従来では考えられない
速度と機動によって惑わされ、弾は外されるばかりであった。


そして、ストライクイーグルの腕に付けたスラッシュハーケンをビルの壁の高い所に撃ち付け、急速に巻き上げて
高い所に来た時に、スラッシュハーケンを外しながら、壁を蹴って、上下を反転させる


地面には、数機のKMFがマシンガンをこちらに向けていた。腰に取り付けていた、サブマシンガンを片手に1丁ずつ携え、マルチロックして乱射する。

1機が集中攻撃を受けて無力化し、1機がマシンガンを盾にするも瞬く間に無力化してしまう。
ストライクイーグルは敵の攻撃をかわしながら、地面に向かって撃ち続け、残った3機が無力化してしまった。


そして、着地した瞬間を狙って、2機のサザーランドがマシンガンを撃ってきたものの僕は慌てず、左手を構える



「やったか!」
それが、サザーランドに乗った人の思いだった。

だが、その思いはもろく破られる。

「なっ!バリアが張ってマシンガンが無力化されただと!」
今までのKMFにシールドなんてものはなかった。あっても機体が重くなるし、シールドといえるほど、機体を守ってくれる代物ではなかった
だから、シールドはないと思われたが、その常識が破られたのだ


固まっていると、奴が急速接近して撃破された。




ストライクイーグルは、急速接近し、1機を蹴り飛ばし、サブマシンガンで撃破する

そして、もう1機のサザーランドがマシンガンを構えるのが見えたので、サブマシンガンを収納し
体を捻って回転させて銃撃をかわし、バグ転しつつ、地面に片手で手をついて有り余るパワーウェイトを利用して、片手で浮き上がると同時に
腰に隠したダガーナイフを取り出すと同時に投げつけて、サザーランドの肩を破壊する

マシンガンを持った腕がだらんと下がり地面にばかり撃つ存在となった。

空中で体を回転させつつ、両手にサブマシンガンを構え、サザーランドを撃破する

644 :237:2013/07/15(月) 21:09:24


(8つ!敵はあと2機か!)
僕は、コクピット内で荒くなる息を整えて、レーダーで確認する
レーダーには残された2機がゆっくりと接近してくるのが見えた

僕は、弾切れとなったサブマシンガンを捨てると、静かにMVSを抜刀し待ち構える


すると、向こうから、ロングダガー、グロースターが1機ずつやってきた
ロングダガーは重斬刀を構え、グロースターはランスを構えていた


そして、3機は激突した


グロースターがランスを持って突進し、僕がステップでかわすと、ロングダガーが重斬刀を大きく振りかぶってきたので、MVSで受け流す
すると、片腕に装備したマシンガンで乱射してくるものの、バックステップでかわす


そして、後ろからグロースターがランスで突進してくる。僕は、腕でランスを横合いに殴り弾き飛ばすと
その勢いのまま、体を回転させて、回し蹴りして吹き飛ばす。


止めを刺そうとしたが、ロングダガーが唐竹切りで斬りかかってきたので、僕は咄嗟にMVSを捨て、頭の上で真剣白刃取りをして、重斬刀を止める
まさか、そのような技を見せるとは思わず、固まってしまったロングダガーに肩のスラッシュハーケンを飛ばして、両肩の付け根を破壊する
そして、腕が動けなくなったロングダガーに対し、拾ったMVSで横凪に切り払い、撃破する


そして、グロースターがランスを槍投げの様に投げてきたので、勢いよく弾かせる。それと同時にMVSが折れてしまう
そして、グロースターがマシンガンを構えようとしたので、柄だけのMVSを投げ、ひるんだ瞬間に、最接近し、もう一本隠し持ったダガーで突きいれ、撃破する



この瞬間、全てのKMFが撃破され、演習が終了した



僕は一礼すると、指示されたルートからその場を離れた。

645 :237:2013/07/15(月) 21:10:01

「やれやれ。あれが、第七世代機か。いくら世代差があったとはいえ、情けない結果だな
後で、喝を入れなおしにみっちり扱いてやらんとな」
ロングダガーコクピット内の隊長はそうごちる

「だがこれほど、清々しい気持ちは久しぶりだな」
これほど見事な一方的な結果はあるだろうか?いや、無い
もうすぐ、自分も乗れると思うとワクワクした気持ちが抑えれなかった。

「にしても、なんで、あの機体にはあんなペイントしてあったんだ?」
一つの疑問を残して・・・・・


この演習は第七世代機の力を見せつけ、軍部に燻った反対派は瞬く間にいなくなり
先に戦ったことで、発狂した科学者が出てきたなど、各方面に影響を与え、大成功に収めた

































「ご苦労様です。これで、我々開発者の苦労も救われるでしょう」
「うむ、見事だった。軍部も反対者はいなくなるだろう」
「ありがとうございます」

僕は、お礼を言いながら、とある疑問を聞いた
「ところで・・・・・・・・・僕が乗ったストライクイーグルの肩に何であんなペイントしてあるんですか?」
「・・・・・・・・私も分かりませんよ。昨日まではありませんでしたし」
「・・・・・・・・ああ、あれか」
そう言って、3人はストライクイーグルの肩を見た。そこには蒼い髪をした少女が描かれていた。

「なんで何でしょうね?」
「我々は痛い子中隊になったつもりはないんですがね」
「うーむ・・・・謎だな」


三人から離れた場所で、飛鳥主任がいた
(くくくくっ・・・・・・・。蒼い少女をペイントさせて、オタクな趣味を見せつければ真由も軽蔑してあきらめてくれるだろうな)

飛鳥主任は、僕と一緒に蒼い少女をペイントしたストライクイーグルの写真を送ったが
真由はパパの悪戯だとすぐにバレ、ますますパパと口開いてくれなくなったとか

646 :237:2013/07/15(月) 21:10:39
ストライクイーグル
ストライクトライアルを実戦に出すことを想定して、実戦向きな装備に換装したTypeであった。
もちろん、実験機の1種で実戦に出すことはなかったが、万が一実戦に出すとなったら、このTypeが量産される可能性があった。
演習場でお披露目した、その機体は蒼いカラーと戦果から、蒼い死神という異名を抱いた。

また、誰かの悪戯で入れた、肩の少女は、無名の少女だったが、知名度が知れ渡ってくると、いつの間にか「如月千早」という名前がつき
ニ○ニ○動画でアイドルとして活躍するようになり、KMFオンラインバトルで如月千早専用機として活躍するようになったという

647 :237:2013/07/15(月) 21:14:24
終わり

どうですか?
原作スザクの第2話もこんな感じだったはずです。

ストライクイーグルは本当はTypeDのあとでエース用にTypeEという試作機があったという
設定だったのですが、急慮変更しました

また、ストライクイーグルのいたずらも千早も当初の予定通りです
ペイントは修正時間がなかったと思っていただければ幸いです

それでは、これにて

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最終更新:2013年09月15日 15:14

*1 (((((まーた、やってるよ。あの人達は