975 :237:2013/08/07(水) 13:31:21


「ハァ・・・・ハァ・・・・・」
私の息遣いが荒くなっているのが分かる


私は、故郷を焼き払わされた、屑指揮官に仇を討つために、EU軍に入ったのはいいが
折しも、ユーロブリタニアが侵攻してきて、私もKMF乗りとして借り出されたのであった。

私は小隊に配属されたが、小隊長はどこか冴えない男、同僚は死神と噂された女だった
私は、焦っていた。ここのままでは目的が果たせなくなる、早く出世して屑指揮官を討ち取りたかった


だが、その気持ちは目の前の光景で折れそうになった
上手く隠れてはいるが、熾烈な砲撃、航空攻撃で、爆発が目の前に続いていたからだ
下手くそな隠れ方をしたKMFが爆散するのを見てしまった。KMFがあんなに脆いなんて・・・・

小隊長は「今日のは薄いな。居眠りしてしまいそうだ」なんて言うし、女も「時間になったら起こしてね」と言うし
正直、信じられない。こいつらは人間か?

ようやく、砲撃が終わった。辺り一面がクレーターだった

小隊長が「さあ、俺の指示に従ってついてこい」と言い出した。女も「了解です!」と返事したので
私は強がりで「問題ない」と返事するのが精いっぱいだった




小隊長は、ヒットアンドウェイな攻め方をした。一度攻撃したら、すぐに移動する。
ただ、こちらの場所を悟らせないように、ランダムな移動をしている

小隊長の作戦は巧みで、森、湿地帯からの攻撃だから、フロートシステムの恩恵も使えず、こちらの攻撃に気づいて、迷い入れたKMFだけ攻撃している
他のKMFは大隊長の命令で視界が開かれている場所で攻撃しているので、撃墜が相次いでいる

私は、小隊長の移動について行くのが精いっぱいだった
同じ機体であるはずなのに、これほどの差が出るなんて、どう操縦しているんだ?

と、疑問に思っていたら、砲撃で足を吹き飛ばされた。投げ出された私はすぐにチェックする。
幸いにも大事には至ってはいなかった


と、目の前に1機のKMFが躍り出てきた。明らかに倒れていた私を狙っていた。


私は、咄嗟に敵のKMFの腕をつかむ、敵のKMFが持っていた剣がギリギリと私のKMFに接触寸前まで近づいてくる
私は、空いていた右手をKMFの胸の近くまで持ってきて、隠し剣で突きさす。

敵のKMFはその攻撃が致命傷だったのか、沈黙する


「ハァ・・・・・ハァ・・・・・・」
私は命の危険に恐怖心を覚えながら、助かったことに安堵の息を吐く。倒れてきたKMFを退けながら
立ち上がると、向こうから小隊長がやってきた

「イムカ、大丈夫か!?」
その言葉に

「問題ない」
と返した



この後も、攻撃を続け、撤退することに成功するも、大隊が全滅しており
大隊長であった、ピエル・アノウ大佐は作戦が失敗したのは私達が勝手に動いたせいだと
作戦失敗を擦り付けられ、まもなくネームレス送りになってしまった


小隊長は、作戦の責任は俺にあると言って庇ったが、女が付いていきますと言った。
私も、この男についていけば、あの屑指揮官を殺せるかもしれないと思い、問題ないと返事し
この3人と共にネームレス行きになった

976 :237:2013/08/07(水) 13:32:19
終わり

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最終更新:2013年09月15日 16:32