569 :237:2013/08/10(土) 11:15:31


「ハァ・・・・・ハァ・・・・・」
数日前に終戦情報が入った今でも、私は自主訓練を続けていた
故郷を焼き払った、あの屑指揮官を殺せる日がいつか来ると信じていたから
その日までに体を鍛えようと決意していたからだ





とある、部屋にクルトがいた
隊長であるので、一応個室が与えられていたのであった

クルトは他の者には本を読んでいると言っていたが、本人は膨大な資料、地図を抱えて
勉強をしていた。

これは、彼なりに確信していたことがあったからだった


――――数日前
クルトは、上官であるラムゼイ・クロウ中佐に呼ばれていた

「よう。ネームレス暮らしはどうだい?」
「悪くないですね。本とカレーの研究ができますね」
「うむ・・・・ネームレスの印象はどうだ?」
「はい。噂では、性格、能力が最低の者が集められた集団だと聞いていましたが」

そこで、一端言葉を切り、そして続ける
「性格には問題はあっても犯罪者の人はいません、能力も不当に低く見られているものばかりです。
むしろ、なぜ?あれほどの一流が一部隊に不自然に集まったのですか?まるで戦争でもやるみたいな感じだったのですが?」
「うむ・・・・・合格だ。詳しいことは言えないが、この1年内に大きな花火が打ち上げられる
それまでに、準備しとけよ」


そして、クルトは資料を相手に格闘をしていたのであった。

ピー!ピー!ピー!
不意に通信が入る、周りを確認して、入って来た通信を確認する

「ほう?」
入ってきた通信に目を細める











ある日、私達は突然集合を呼びかけられた。
私と共にきた男から重大な知らせがあるからだ

周りに集まってきた人達は、やる気無さそうであった


すると、前から男がやってきた


「君達の隊長、クルト・アーヴィング中尉だ。さっそく君達に言いたいことがある」



周りを見回して言う
「君たちは屑だ!」

570 :237:2013/08/10(土) 11:16:03
突然の言葉に私は茫然としてしまった。
見れば、周りも同じのようだ


「君たちは、様々な理由で集められた!作戦に失敗したもの!盗みを働いた者!軍の備品を破壊したもの!
責任を取らされたもの!上官に反抗したもの!上官を殴ったもの!敵を助けたもの!
と様々だ!それゆえにここのネームレスは最低の部隊だと呼ばれている!」


だんだんと、言葉が呑み込めてきたのか、怒りを覚えるようになった
なぜ、こうもボロクソに言われなければいけないのだろうかと


「このままでは、君たちは最低の部隊に所属したと記憶されたまま、民衆は忘れ去られるだろう」

そして、間があった

「だが、俺の指示に従えば、ネームレスは最強の部隊になれるだろう。そして、歴史に名を残すことができる」


その言葉に周りがざわついた
「ホントかよ?」「ホラじゃないのか?」


「数か月内にここで大きな花火が打ち上げられる。その時に君達がどう行動するかによって最低の部隊に終わるか、最強の部隊になれるかになる
今まで、不当に見られた人たちを見返してみたくないか?
まあ、君達の態度をみれば、不可能だろうな」


そして、周りから怒気が高まる
「そんなことない!」「やーってやるで!」
「燃えてくるぜ!」「あの軍人さんを見返してやる」
「僕の死に場所を見つけることができました」
「私の名前に歴史が刻まれるなんて!面白いじゃない」


その様子に満足した男は
「分かったら訓練を行え!至急準備に取り掛かれ!ネームレス始動!」


「「「「「うおおおおおおおお!!!!!」」」」」
周りにいた人たちは、大声を出しながら散らばっていった。





私は、周りに付いていけず、呆然としてしまった。

571 :237:2013/08/10(土) 11:16:37
終わり

ネームレスにスイッチが入りました。次は訓練の様子が描かれるでしょうな

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最終更新:2013年09月15日 17:18