57 :237:2013/08/11(日) 20:38:22
私が我に返り、気がつけば、グラスゴー、オルレアン、サザーランド、クモモドキ、パンツァーフンメルが
並んでいた。どこに隠していたんだ?
こうして、訓練が始まったのだが・・・・
「おらあ!イムカ!貴様遅れているぞ!」
「申し・・・わけ・・・ない・・・」
心が折れそうです。
私は、当初自信はたくさんあった。
なぜなら、ここにいた人達は皆訓練をサボった人ばかりだ。
自主訓練をした私なら勝てると思っていたんだ。
「また!死んだぞ!何編言われたら分かるんだ!」
「すま・・・ない・・」
耐久マラソンでは、最初は余裕で付いて行けたが、だんだんと遅れだし、終わる頃にはビリになっていた
射撃訓練では、私が5、6発撃って的に当てるまでに、他の者は2、3発で命中させていた
中には連続でホールインワンショットを披露する化け物もいた
KMF訓練では、森林の訓練では私が敵を見つかる前に撃破された、集団訓練ではいつの間にか孤立させられ
集団での攻撃を受け撃破された
つまるところ、ここに集まった人達というのを舐めていたのであった。
彼らは、シベリア、シーランド、ヨーロッパと各地の地獄の様な戦場を潜り抜けた歴戦の強者あった。
私も戦争経験者であったが、彼らと比べたら月とすっぽんであった
彼らに勝てたのは接近戦訓練でしかなかった
「はぁ・・・・・」
私はトボトボ歩いていた
他の連中は、宴会だと言って酒飲み無礼講になっている。
正直、あの中には入れない
それよりも、実は私があのメンバーの中では一番弱かったことが問題だ
わずかな差だったなら、自主訓練してでも追いつきたいと思っていただろう
だが、その差は圧倒的で、訓練しても意味がないと思ってしまったからだ
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それはいい。それよりも怖かったのが私を無能の烙印を押されて、戦闘任務から外され
故郷を焼き払った指揮官を討てないという気持ちが強かった。
「ハァ・・・・・」
ため息を続けていると
「どうした?こんなところで?イムカも宴会に参加しないのか?」
その言葉に振り替えれば男がいた。手にはボトルが握っており、どうやら月見酒でもするつもりだったようだ
「お前には関係ない」
「そうは行くもんか。いつもの時間なら、イムカは自主訓練をしていただろ。
それが自主訓練をしていないということは何か悩んでいるということなんだろ?
ほら、話してみろよ。少しは楽になれるかもしれないぞ」
その言葉に、私も精神的に弱っていただろう、先ほどまで思っていたことを喋る
もちろん、復讐の事は伏せて
話してみたら、男は笑いだした
「なんだ。そんなことで悩んでいたのか」
「そんなこととはなんだ!私には小さくない!」
そういうと男は表情を変える
「ここを続けたいなら、誰が上手い下手かの考えは捨てろ。生きることを最優先に考えろ
技量・技術は生き延びれば確実に着く。ここにいた者たちは地獄の戦場から潜り抜けてきたものだ
イムカが敵わないことは当然だ。ひょっこはやられてなんぼだ。それに」
男は言葉を切り言う
「お前も十分資格を持っている。俺と一緒にいたリエラも保証してくれる。お前ならすぐにエースになれるさ」
「そんなおせじ・・・・いらない・・・・」
「お世辞じゃないさ。あの戦場で生き残れただけで十分だ。さあ、酒を飲むから付き合ってくれ」
そういうと、強引に私をつかみ歩いて行った
私は、強引だと思いながらも、心の中がすっきりとしていたのが分かった
なんだかんだ言いながら、慰めてくれたのだ
だから、小声で言ってやったのだ
「ありがとう・・・・クルト・・・・」
月が綺麗な夜だった
59 :237:2013/08/11(日) 20:39:44
終わり
最終更新:2013年09月15日 17:50