193 :237:2013/11/23(土) 10:41:52


「すまないね。怖い目に遭ってしまって。どこか痛いところは無いかね?」

サクラは、お父様に似ている男性に付いて行って、車で移動してくれてどこかの家に案内してもらった。
乗って来たヴィンセントは、男性の部下がやって来たのか、トラックに積んで付いてきたので大丈夫だ。

そこで、サクラはずっと気になっていたことを尋ねた。
「あの・・・・あなたは誰なのですか?それになぜ、私を助けたのですか?」
「おっと、そうだった。名乗り遅れたが、私は日本軍管区首相の嶋田繁太郎だ。まあ、気軽に嶋田さんと呼んでいいよ」
やっぱりお父様だった!若いけれど何処となく似ていたもの


「それと、君を助けた理由だが・・・・・・君はこの世界の人じゃないだろ?」
「・・・・えっ?」
サクラは思わずドキッとした。基地に付いた時の雰囲気やお父様の姿から、なんとなくそう思っていたが
真正面から言われると、思わずドキッとしてしまいそうだった。


「ど・・・どうして、そう思われるのですか?」
「それなのだが・・・・神根島の遺跡は知っているかね?」
「えーと・・・噂程度には。古代人が作った凄い遺跡だとは聞いたことありますが」
「うん。その認識で正しいよ。その遺跡は正にオーパーツで、現代も解明されていないんだ」
「・・・それが、私に何の関係があるのでしょうか?」
サクラは訝しがる。当然だ、突然遺跡と言われても分からないのだ


「それが、関係あるのだよ。神根島の遺跡が数日前から突然発光を始めたんだ。それで、ここ数日調査をしていたのだが
本日の夜に遺跡の発光が一層光り輝いたかと思うと空が割れて、そこから、君の機体が飛び出して行ったんだ。
重要な証拠が得られるかもしれないと思って、急いで保護を決めたんだ」
「そうだったんですか・・・・すみません。私も正直分からないのです。雲の中で飛行していたら
変な雲に巻き込まれてこの世界に来たのです。お力になれなくてすいません。ですが、助けていただいてありがとうございます」
「いやいや、君が無事ならいいんだ。ところで、君の事についても自己紹介してくれないか?」


それを聞いた、サクラは自己紹介しようとしたが、あることを思い付き、悪戯っぽい笑みを浮かべると
「私の名前はサクラです。そして、あなたの娘です」
「そうかサクラちゃんというのか。・・・・・・うん?可笑しいなあ。耳が可笑しくなったのか、幻聴が聞こえたんだが・・・
サクラちゃん最後のもう一度言ってくれないか?」


それを聞いてサクラは笑みを深めると
「私は貴方の娘さんです。お・と・う・さ・まv(≧∇≦)v」
「・・・・・・・・・」


サクラはこの時、よく辻おじさんから聞く、お父様の白目のシーンを見るという貴重な体験をしたのであった。

194 :237:2013/11/23(土) 10:42:39
終わり

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最終更新:2013年11月23日 12:12