498 :yukikaze:2013/11/09(土) 00:15:55

需要あるかどうかわからんが、アメリカ赤化フラグ(ルーズベルト更迭後)

弾劾裁判により更迭という前代未聞の事態を受けて後を継いだのは副大統領ガーナーであった。
既に翌年に控えている大統領選挙で民主党の大敗は誰の目にも明らかであり、ガーナーの仕事は実質的に日本への降伏文書の調印をするだけであった。
無論、ガーナー自身はこのような不名誉な仕事を喜んでいた訳もなく、この時期に彼の口から出たのは、前任者と海軍の無能を罵る言葉だけだったとされているが、そう愚痴りたくなる程、日本側の突きつけた条件は厳しかった。

まず日本側は、アメリカ側の道義的責任を求めた。
問答無用で殴られた日本側としては当然の要求であったが、「ジャスティス」を旗印にしているアメリカ側は、日本側が呆れるほどの抵抗を示すことになる。

次に賠償金についてだが、これは意外と早く決着がついている。
アメリカ側は、第一次大戦で連合国側がドイツに示した法外な賠償金再びと思っていたのだが日本側の要求は、今回の戦争でかかった費用の半分でしかなく、アメリカ側があっけにとられながらも、日本の気が変わらないうちにと即承諾をしている。

もっとも、日本が賠償金を敢えて抑えたのは、あまりにもえげつない理由であった。
日本はこの時点でアメリカの牙を抜くことを国家戦略として策定しており、そしてその過程でドルの価値が大幅に下落することもプロセスに組み込まれていた。
日本からすれば「価値が下落する貨幣なんぞ貰っても仕方がない」であり、そうであるが故に未だ価値が保っている時点で満額払うことが出来るだけの額に抑え込んだのである。
(それでも純金で1,200t近いレベルであったが)
そして日本側が仏の顔を見せたのは、この賠償金だけであった。


500 :yukikaze:2013/11/09(土) 00:33:26

まず領土であるが、ハワイ諸島以西の領土は全て割譲された。
何とか取り戻そうとしたハワイすら返還は認められず、しかも日本側があてつけのようにハワイ王国の復活まで決定したことで、傷口に塩を擦り付けられる羽目になってしまった。
また、領土としては認められたものの、アラスカやダッチハーバーは非武装地帯に認定され、北方海域の防衛が脆弱になってしまった。

だが、それよりも深刻だったのは、アメリカがこれまで保有していた海外利権が、今回の一件でほぼ消滅した事であった。
中国大陸では、蒋介石が、アメリカの敗北によって求心力が低下することになった。
真に中国人らしく、彼はアメリカをあっさり見限り、他国へ擦り寄ろうとしたが、北伐での国民党軍の無軌道な行動と、これまでの言説からどの国もまともに相手をせず、結果的に国民党勢力は雲散霧消し、それと同時に米国利権も又消滅した。

これだけでも痛かったのだが、更にフィリピンも、反米親日勢力の台頭により政情が不安定になり焦った政府側が無軌道な弾圧を行うも、治安回復に失敗。アメリカ資本が投資を行う価値が加速度的になくなっていくありさま。
そして止めを刺したのが、パナマ運河の利権が、日本のパナマ占領、そして撤退後の「運河の施政権はパナマにあり、更にパナマは永世中立国としていかなる国の影響も受けない」という、日本側の撤退条件により、完全に米国の手から離れたという事であった。

つまり米国は、中南米以外の全利権が消滅することになり、戦争前よりもはるかに経済的並びに政治的発言力を失うという大失態を犯すことになったのである。

アメリカ側が「ルーズベルトのクレイジーウォー」と呼ぶようになったのは、このサンフランシスコ講和条約以後からであるが、彼らがそう悪態をつくほどアメリカ側をむしばむ毒は徐々にしかし確実に広がっていくことになる。
 

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最終更新:2014年01月19日 23:05