12 :yukikaze:2013/11/16(土) 01:56:57

スレ立て乙。需要あるかわからんがアメリカ赤化の続き。

1940年。アメリカ経済は緩慢な死を迎えようとしていた。
後世「風邪をひいているのに、乾布摩擦させた結果、肺炎にさせた」と評判の悪いランドンの経済政策であるが、意外にも、大衆はランドンの全ての政策に嫌悪感を抱くことはなかった。
何しろランドンは「徹底的に政府の無駄を省く」として、政府予算のコストカットを率先して行い、支出の切り詰めを果たしていたからであった。
これには公務員批判を唱える者達も「ランドンはこの点では仕事をしている」と、評価していたのだが、同時に一向に回復しない景気状況にいら立ちを覚えていたのも事実であった。
その結果が、共和党の支持率のジリ貧状態につながっていくのだが、しかしながらそれが民主党の期待に転嫁したかというとそうではない。
ルーズベルト失脚後の民主党は、党内を抑えるべき重鎮がのきなみ力を失っており迷走も極まれりという状態であった。
その為、本来ならば反転攻勢を仕掛けたい所でも、出てくる言葉は建設的な提言よりも「〇〇が悪い」という幼稚な反論に終始しており、民主党支持者ですら「この党は解体しろ」と、半ば見限るような発言をしている。

要は、アメリカの二大政党は、有権者から不信と不満の目で見られるだけの存在に陥っていたのであった。この時期「今必要な事? 政治家のお偉方を全員ボストン港に叩き込め」という労働者のインタビューでの発言が、全米中で喝采を浴びた事も、アメリカ国内での既存政党の失望感が最高潮に達していた証拠ともいえる。

そうであるが故に、ある男が「アメリカ共産党」に入党し、第三勢力として殴り込みをかけた時、大衆は「変革が出来る男」として、彼を大統領へと登らせることになる。

ヒューイ・ロング。アメリカ合衆国最後の大統領にして、共産アメリカ最初の主席として、歴史に悪名を轟かせる男である。
 

タグ:

赤いシリーズ
+ タグ編集
  • タグ:
  • 赤いシリーズ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2014年01月20日 21:16