414 :わかる?のひと:2013/12/15(日) 23:40:57

ドテラ撫子さんでわかる?戦間期 平和にぬくぬく編(3)


筑波「巡洋戦艦筑波です!」
生駒「妹の生駒です!」
筑波「今日は、英国のポーツマス軍港まで来ております!」
生駒「世界に冠たる英国海軍の軍艦が一杯ですね!」
筑波「どきどきしますね!」
生駒「お披露目ですね!」

ドテラ撫子さん「うーん、これは見事…」
ジョンブルさん「ふふ。なかなかたいしたものだろう!世界の安定を守るのが我が海軍の使命だからな!とはいえ近頃、ドイツ海軍の伸張も著しくてな」
ドテラ撫子さん「なるほど。そういったことであれば手伝いますから。(なので、何とかして押さえ込んでくださいね?わたしはごろごろしてたいんですよ!)」
小人さん(うーん、実際のところ、きな臭くなるのは避けられないだろうね…)
ネーデルさん「うーん、僕もドイツが動き出したら困るんだよね。まあオスマン帝国への支援には貿易ベースで手を貸すよ。あそことは古くからの関係もあるし」
ジョンブルさん「ふむ。それはありがたい。オスマン帝国は我が国とやり合った記憶も新しく、今ひとつ距離感があるからな」

(ジョージ5世戴冠記念観艦式)

ドテラ撫子さん「さて、日英同盟の改訂ですね」
ジョンブルさん「うむ。今回はアメリカ向けの特別条項を明文化するのが変更点だね。条文を確認したまえ」
ガンマンさん「おう、ちゃんと書いてあるな。これで俺も一安心だ!」
ドテラ撫子さん「じゃあ調印しましょう」

(第三次日英同盟調印)

マカロニさん「豊穣なトリポリタニアを直ちに我が国に割譲せよ!さもなくば宣戦を布告するよ!」
オスマンさん「(来るべき時が来たか!これを無条件に飲むわけにはいかぬ!)割譲は出来ない。だが我が帝国がトリポリタニアの形式的宗主権を持つ事を条件に、実効支配を認めるのもやぶさかではない。これならどうか?(領土の実質切り売りで時間を稼ぐ…うまくいくかどうか…)」
マカロニさん「ふざけないで欲しいな!そんな面倒な方式は却下だ!力ずくでも奪い取ってやる!」
オスマンさん「むう…それほどにトリポリタニアを奪いたいか!」
マカロニさん「あたりまえさ!これからは植民地経営の時代だからね!それと撫子ちゃんに接近しているお前が気に入らないんだっ!」
オスマンさん「なにやら凄く理不尽なことをいわれた気がするんだが!」

(伊土戦争、開戦)


415 :わかる?のひと:2013/12/15(日) 23:41:39

オスマンさん「遺憾ながら、イタリア海軍の前に、西タラーブルス州へ増援を出すこともままならぬ。日本から購入した艦艇もイスタンブル周辺で猛訓練中ではあるが…」
日軍事顧問団「現有戦力では、優勢なイタリア海軍を撃破して西タラーブルス州との連絡を回復するのは不可能であります」
オスマンさん「うむ。それは致し方ない。だがいいようにやられるわけにはいかん」
日軍事顧問団「はい。消極的過ぎては相手の跳梁を許します。本土近海の海防は絶対に必須であります。これを失えば、全軍の士気に関わるのであります」
オスマンさん「うむ。あとは、西タラーブルス州の防衛か。ここだけの話だが、最終的に敗北するのは避けられんだろう…」
日軍事顧問団「それでも負け方を選ぶことは可能であります。主力は沿岸で一当たりしてから後退。塹壕と地形要害を用い、敵に出血を強要し、ひたすらしぶとく戦うのであります。さらに別働隊をもってイタリア軍の後方を擾乱するのであります!」
オスマンさん「うむー…そうか。負け方を選ぶことは出来るか…よし、やろう!」


イタリア飛行船「トリポリもあっという間に占領したし、前評判通り弱すぎるね!あ、敵軍発見。よーしおいちゃん爆弾落としちゃうぞー」

日軍事顧問団「イタリア軍の飛行船のようだな。友軍に爆弾を落としている!だがこんなこともあろうかと、新兵器をもってきておいたのだ!」
小人さん(我が国でも軍用飛行船の開発は進んでいるからね!対抗兵器も並行して開発していたのさ!)
四十三式八糎高射砲「撃ち方始めー」

イタリア飛行船「あひゃあああああああ!な、なになに!?あっ、気嚢に穴っ!(BOM!)」

オスマン民兵1「オオッ!やったぞ!」
オスマン民兵2「もう駄目かと思ったのに、凄い!さすがは日本の新兵器だ!」
SHIMAZZ「こげんな暑ち地の果てまで来て何事かと思うちょったら、こげな楽しか戦場(ゆっさば)じゃったか!日本の戦(ゆっさ)、伊太利亜人に見せてやっど!」

これが世界初の航空爆撃と、世界初の対空迎撃・撃墜でした。

その後もエンヴェル・パシャ将軍は軍事顧問団の補佐を得て粘り強く戦い、さらに別働隊は活発にゲリラ戦を展開。数に勝るイタリア軍をさんざんに苦しめたのでした。
ちなみに別働隊には、ムスタファ・ケマルなる若者がいたそうですが。
さらに時折SHIMAZZ率いる挺身隊による浸透攻撃が行われたりしてイタリア軍も大変だったようです。一応、顧問団のはずなんですけどね?

フランチェスコ・フェルッキオ「ベイルート港に強襲侵入し、艦艇を撃沈!さらに市街を砲撃して痛打を与える!これでオスマン帝国はスエズ運河へのアクセスを失う!」
ジュゼッペ・ガリバルディ「ものすごく冒険的で英雄的な作戦だね!素晴らしい!イタリア軍艦としてボイラーが燃えあがるようだよ!」
フランチェスコ・フェルッキオ「ボイラーが燃えてなかったら駄目だろう!はははは!」


416 :わかる?のひと:2013/12/15(日) 23:42:41

三十五式三十糎列車砲『バルバロス・オルチ号』以下、8両「来たなマカロニどもが!」

フランチェスコ・フェルッキオ「ええええなにこれ!?戦艦級の砲撃!?」
ジュゼッペ・ガリバルディ「ぎゃー!!」

装甲艦アヴニッラー「反撃の時はいまだ!」
水雷艇アンカラ「その綺麗な船体に魚雷をぶち込んでやるっ!」
フランチェスコ・フェルッキオ「ぶくぶくぶく…(沈没)」
ジュゼッペ・ガリバルディ「あーれー(大破、転覆)」

日軍事顧問団「十分に隠蔽もしくは防御された陸上砲台は、同等の火砲をもった海上艦艇に対して優越するのであります!まして巡洋艦相手なら!」
オスマンさん「うむ!見事!一矢報いたぞ!」

マカロニさん「うわー!オスマン帝国意外にしぶといよー(どたばた)」
オスマンさん「相手は列強!勝てぬことは分かっている!だが負け方を選ぶ事は出来るはずだ!(決死)」
マカロニさん「こうなったら、一気に逆転を狙うぞ!ドデカネス諸島を占領する!そして敵海軍をおびき出して殱滅するんだ!何て冒険的で凄い作戦だろう!」

日軍事顧問団「イタリア海軍が動き始めたようであります。狙いはドデカネス諸島と思われます」
オスマンさん「ドデカネス諸島は我が帝国ののど元も同じ。失うわけにはいかん…」

レ・ウンベルト「というわけでやってきたわけだが…」
シチリア「なんだか面子が古い連中なんだが…」
サルデーニャ「新鋭艦はフランス海軍への押さえに必要だろう」
エマニュエレ・フィリベルト「つまり我々は仮に失ってもあまり痛くないと?」
アミラーリオ・ディ・サイント・ボン「そういうわけでもないがな。格下に全力はかっこわるいだろ?…おっ?」

トゥルグート・レイス「英国で産声を上げ、日本に嫁ぎ、そして今度はオスマン帝国…」
バルバロス・ハイレッディン「いっちゃなんだけど、数奇な経歴だあね」
ケマル・レイス「『生き残る』と『斜陽の帝国を救う』。両方やらなくちゃいけないのが『戦艦』の辛いところだ!」

レ・ウンベルト「やった!敵だ!数は優勢!ここで叩くぞ!」
シチリア「フジ型戦艦だな!相手にとって不足はない!」
サルデーニャ「懐に潜り込めばこっちのもの…おや?」


417 :わかる?のひと:2013/12/15(日) 23:43:43

水雷艇1「こんちわーっす!」
水雷艇2「ごきげんよーっす!」
水雷艇3「おはようござーっす!」

エマニュエレ・フィリベルト「うきゃあ!島影に隠れて水雷艇が!」
サルデーニャ「ええいっ!このこのっ!ん、なんか当たっ(DOOOM!)」

トゥルグート・レイス「相手の前庭で戦うときは、艦艇だけでなく機雷にも要注意だよ!」
バルバロス・ハイレッディン「私たちも旅順ではそれで妹を失ったからな!」
ケマル・レイス「ここで一歩も下がらないのが私の覚悟だ!」

レ・ウンベルト「い、いかん!読まれていた!これだけの戦力では…」
シチリア「ここは捲土重来を期して、撤退すべき!」
サルデーニャ「お、覚えてろよ~」

(第一次エーゲ海海戦)

マカロニさん「え…どういうことなの…ちょっと旧式とはいえ戦艦五隻も投入したのに…(呆然)」

日軍事顧問団「何とか敵を撃退しました。こちらは戦艦二隻が中破、一隻小破。水雷艇二隻沈没、二隻中破。敵戦艦は二隻中破、二隻小破。また一隻を擱坐、座礁に追い込みました」
オスマンさん「これは実質的に勝利だ!大殊勲だ!だがそろそろ限界だな。次に来られたら対処できかねる…む?」

ドテラ撫子さん「完成した『レシャディエ』と『スルタン・オスマン1世』を回航してきたのですが、オスマン帝国は未だイタリアと戦争中ですし、引き渡しができませんね。当面はポートサイドで止めておきますかね」
ジョンブルさん「うむ。軍需物資の提供禁止は中立国の義務だからな。ポートサイドでの港湾使用料は当面は割り引いてあげよう。(戦争中にもかかわらずここまで回航してきた時点で、かなりぎりぎりの政治的支援ではあるが…)」
ドテラ撫子さん「すみませんね。いやー、困ったものですね。(さすがにつく頃には終わってると思ったんですが、甘かったですねー)」
ジョンブルさん「その代わりといってはなんだが、見学しても良いかね?」
ドテラ撫子さん「構いませんよ!同盟国ですしね。引き渡し前ですし問題ないでしょう」

オスマンさん「おお!ありがたいが、イタリア海軍の存在を考えると受け取りにいくのは無理か…撃沈されては元も子もない」


418 :わかる?のひと:2013/12/15(日) 23:44:16

マカロニさん「あれが日本のサツマ型を原型に建造された弩級戦艦か!僕だって弩級戦艦はまだ竣工してないのに!しかも撫子ちゃんのお手製だと…むぅぅーっ!(ギリギリ)…あれ?サツマ型の砲塔って三連装じゃなかったっけ?あれは連装だけど、どういうこと?」

ジョンブルさん「ほほう!これが新型の36センチ砲か。我が14インチ砲にも見劣りしないだろうな!(長靴方面に聞こえよがし)」
ドテラ撫子さん「薩摩型が原型なので連装三基と砲門数が少なくなっているのが難点ですけどね」

マカロニさん「えっ……ちょ、超弩級戦艦だって…?(絶句)」
ネーデルさん「そろそろ終えたほうがいいと思うよ。日本と英国が黙っていないかもだしね。仲介しようか?」
マカロニさん「…トリポリタニアはどうなる!あそこのために死んでいった兵たちは!ここで引き下がるわけにはいかない!」
ネーデルさん「(おや、やっと『漢』の顔になった)大丈夫。トリポリタニアどころか西タラーブルス州に関しては君のものになるよう取りはからう。彼らにしても、維持できない財産だと思い知ったはずだ」
マカロニさん「…そっちの仲介条件は?」
ネーデルさん「うん。西タラーブルス州での油田探査の許可と、もし油田を発見したら開発に一枚噛ませて欲しいんだ。オスマン帝国領だと、いつどうなるか分かったもんじゃないからね」
マカロニさん「…油田だって?出るのかい?そういった話は聞いたことがないよ?」
ネーデルさん「さあね。油田探査はギャンブルみたいなものだから。だからまあ、石油が出たらお慰みってところさ」
マカロニさん「…いいだろう。こっちに損はない。それで進めよう。だけど領土については一切譲歩しないよ!」

ネーデルさん「即時停戦。捕虜の相互交換。オスマン帝国は、トリポリタニア・フェザーン・キレナイカ、即ち西タラーブルス州の宗主権をイタリア王国に譲渡する。またエーゲ海で座礁した戦艦サルデーニャの復旧を行い、航行に必要な最低限の修復を行った後、イタリア王国に返還する。トブルクとベンガジの太守制度は形式上維持される。ただし太守の任命はイタリア国王の裁可を必要とする。西タラーブルス州住人のオスマン帝国への移住は自由とする。これでいいよね?」
マカロニさん「受諾する!(うー…戦争目的は達したけど、意外に苦戦した…)」
オスマンさん「受け入れよう…(何とか首の皮一枚でつながったか!だがバルカン半島の雰囲気が不穏になりつつある気がする)」

(ブレダ講和条約)

ドテラ撫子さん「停戦条約も結ばれたところで、戦艦2隻の引き渡し手続きを進めましょう」
オスマンさん「ああ。ありがとう。助かった…本当に…!本当にありがとう!」
ドテラ撫子さん「(はて…?)これからも大変ですが、頑張ってくださいね」
小人さん(…伊土戦争中を狙ったバルカン諸国による侵攻はなかった。ロシアの支援がなかったのか?ふむ。まあ結果は悪くない。でもバルカン諸国の動きも妙らしい。次がありそうだな…)

つづく?


419 :わかる?のひと:2013/12/15(日) 23:44:46 以上です。例によってWiki転載等OKです。

なお、同時並行で辛亥革命イベントも進んでるんですが、それは次回へ。
そしてオスマン帝国の国難はまだ終わっていません。がんばれオスマン。負けるなオスマン。

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最終更新:2014年02月02日 19:29