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宇宙要塞ソロモンは地球連合の猛攻により、陥落し、コレヒドールに改められていた。
そこに1隻の船が静々と入港していた。

船の名前はアルビオンと呼ばれ、連合軍の中でもっとも戦果を上げ続けた殊勲艦である
アルビオンはジオンの名だたるエースパイロット・将官に狙われ続け、撃沈寸前という被害に遭いそうになるも
全て返り討ちにして、生還し続けて連合軍の生ける伝説と化し、連合を鼓舞することに成功する。

この船もソロモン攻略戦に参加しており、目立つ白亜の色は、敵の目を引き付け
他の艦艇の被害を最小限にしたともいわれている


そして、格納庫には、一人の少女がぼんやりと機体を眺めていた。
少女の名前はキサラギ・チハヤで、連合軍では知らぬ者はいないトップエースであった

そこに、一人の少女が近づく

「チハヤちゃん、どうしたの?ここにいて」
「あ、カオル。・・・・いえ、この子も暫く休めるんだなと思って。ここ最近激戦続きだったから、機体も酷使続けたし」
「大変だったねぇ。宇宙に上がったら行き成り、ヴァルヴァロの群れとか、連係プレーが上手いオルレアンとか
遠隔武器を使用するMAとか、それらを撃退できたと思ったら、宇宙要塞の攻略だよ~。
正直、チハヤちゃんがいなかったら、死んでたと思うよ~」
「ええ。・・・でも、私の力だけじゃとても無理だったと思うわ。皆さんの力やセシルさんのお陰でもあるのよ」


チハヤの言う通りであった。

チハヤがカバーしきれない所は皆が協力してカバーしてくれたり、ピンチの時も駆けつけてくれた。・・・・中には庇って死んだ人も・・・
さらには、壊れて、修理続けて、改修し続けるストライクをセシルさんが一から全改修して、チハヤが遂げた異常成長に機体が付いていくことができた
改修の結果、今までのストライクとは別機となり、ストライクイーグルという新しい機体となっていたのである

ストライクがもたらした実戦データは新型量産機に反映され、ダガーで支えていた戦線はウィンダムに取って代われ、瞬く間に逆転することになった
こうして、地上で欧州解放に大成功し、残党ジオン軍はアフリカに逃れ、宇宙で大反攻に移っていたのである

残る宇宙要塞は、マジノの門、月要塞、サイドⅢを残すのみであった


「そういえば、チハヤちゃんは戦争が終わったらどうするの?ナタルさんとかが軍に誘っているけど」
「そうねえ・・・・正直、戦うのは疲れたわ。私の夢であった。歌手になろうかと思うの。地球のあちこちに行って平和の歌を届けたいの」
その言葉にカオルはああと言う。

「チハヤちゃんは戦闘中でも、歌って戦うんだもんねえ。お陰で味方からは『勝利の歌姫』と呼ばれているから良いんだけど
敵からは『魔女』とか『ローレライ』とか『悪魔の歌』とかで散々だもんね」
「ウフフッ・・・・・そんな評価はいいの。気が狂ってしまいそうな戦場において、私が私であるが為の必要な行為だもの。
        • でも、私は人を殺し過ぎたわ。汚れてしまった私の歌を評価してくれる人なんて・・・誰もいないわね」
落ち込むチハヤにカオルが励ます

「そんなことないよ!チハヤちゃんの歌は凄く綺麗だよ!誰かが評価してくれなくても、私が応援するよ!」

カオルの言葉に驚いたチハヤであったが、笑みを浮かべると

「ありがとう。カオルがそう言ってくれるなら、私は頑張れるわ。でも、その前に戦争を終わらさないとね」
「頑張ろうね。チハヤちゃん」

こうして、二人は食事を取る為に、格納庫から離れた


        • これは最終決戦の数日前の事であった

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終わり

速攻で書いた。楽しみいただければと思います

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最終更新:2014年02月22日 15:50