―――数日後
クルトは、木々の間から、うつ伏せで双眼鏡をのぞいていた
のぞいた先には攻撃目標の基地の様子が映っていたが、基地は何事もなく普段通りであった
慌ただしく人員が入ってきたり、補給用の車が出入ったりする様子もなかった

その様子を見た、スカウトナンバーのアルフォンスが報告する
「リード01、我々の部隊や国の異変を敵は嗅ぎ取っていないようです。他の基地も同じ様子だそうです。奇襲が成功する可能性高いかと」
「いや・・・・まだだ。あれは偽装で準備万端に待ち構えている可能性はある。決して最後まで油断するな。戻るぞ」
「あいよ」

二人は、音も立てずにゆっくりと下がっていく






あれから、数日が過ぎた。
私は、開戦日は今日の真夜中と聞かされている。

クルトは戦闘に備えて、速く寝るように言われたが、神経が高ぶっていて、眠れない
しょうがないので、弾倉に弾を詰める作業をすることになった

単純だが、いい時間つぶしになる。落ち着いたら、じっくり寝たいところだ
リエラは、ハンモックに揺られながら死んだように眠っていた。
ここに来てからは、毎日寝ているような気がする

他の隊員も整備を手伝ったり、陸戦隊員も自分の装備の点検を行ったりと各々が動いていた


と、クルトが大きな鍋を持ってきた
「おう、皆はかどっているな。これ食べたら休める者は休んで、英気を養ってくれ」

そういって、鍋を置くと、皆が一斉に並ぶ。もちろん私も一緒に並ぶ。クルトの料理は上手いんだ
そして、私の番になり、料理が一杯注がれる。料理はシチューだった
私は牛乳が嫌いだが、シチューは別だ。牛乳は全てシチューになればいいのに

そう思いながらモキュモキュ食べる。
食べ終わったら、少し眠たくなったので、適当な木の根元に転がり、目を閉じる

おやすみなさい・・・・・・





目覚めてみれば、夜になっていた。
真っ暗で分かりづらいが、多くの隊員が走り回って最終チェックを行っていた
なるべく光を漏らさないように、蛍光灯で付けて作業を行っていた

私は、皆が一箇所に集まっている所に行ってみた。そこには多くの隊員がラジオを前に真剣な目で見ていた

そして、午前零時になった。
それまで陽気に流れていた音楽がばったりと止み、緊急発表がありますと言う
アナウンサーの下、放送が始まった

国王名代として、コーデリア・ゴットルプ=グリュックスブルクがEUによる圧政などと私にとっては難しい言葉を語って
王政復古大号令すると同時に、北欧をスカンジナヴィア王国として独立することを宣言した

その言葉を聞いた、隊員達が「ほおー」と押し殺した歓喜を漏らした

そして、その独立宣言に日本、ブリタニア、ユーロブリタニアなどの大使が承認するという放送が入った
どうやら、あらかじめ根回しされたようだ

それから、数分後にEUからの回答があって、独立は承認しない、直ちに撤回せよと
承認しない場合は止むを得ず武力制圧すると宣言した

「よし、出撃準備だ。EU軍の動きが見えたら、一斉に攻撃だ。攻撃順番はあらかじめ線達した通りだ。全員しくじるなよ」
クルトがそう言うと、隊員達が素早くバラバラに動く

私もサザーランド・ソードマンに乗り起動する。
うん、異常はない。

機体を立ち上がり起こすと、クルトのグロースターSの親指が立てられ、付いてこいと指示する
私も静かに付いていく


そして、今山の裏で待機していた。山の頂上では、クモモドキとガンナーのバスターダガーとパンッアー・フンメルがペアを組んで待機していた
私の周りには、指揮官機のグロースターSに、アサルトナンバーのオルレアン
ソードナンバーの105ダガー、サザーランド、デュエルダガーがいた

その傍にはリエラのユーロアレクサンダがいたが、本人は相変わらず寝ているようで、コックリコックリと揺れているのが分かる

入って来る基地の様子は慌ただしい様子で、灯火を全開にしながら準備をしていた。
どうやら、私達の独立宣言は寝耳に水だったようで、慌てているのが分かった。

クルトがその様子を見て、満を喫したかのように宣言する
「全軍・・・攻撃開始!」

ついに戦争が始まった



終わり

      • 戦闘に入れなくて、マジすいませんでした!(土下座)
言い訳するなら、最近忙しかったこと、書きたい欲があったこと、そして矛盾がないように過去ログをあさったことで
時間が足りなさそうやったんや!(汗)

次は戦闘に入れるかと

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最終更新:2014年08月17日 17:47