作戦室には集まった部隊の幹部達の姿があった
だが、彼らは今から作戦会議をするような雰囲気ではなかった

一人の女性は顔を赤くしながら、一人の女性は男を見ながら頬をふくらませながら、一人の女性はしょんぼりしながら、男を見ていた
そして、周りの者達はニヤニヤ顔で男を見つめる


しかし、渦中にある男、クルト・アーヴィングは一味違った
「これより、作戦会議を始めるぞ」
何事もなく始めた


その様子を見た、周りの者達は呆れ顔で見るが、いつまでも遊んでいる場合ではないので
背筋を正して、作戦会議に臨む

そして、クルトはその様子に気づいてないのか、言葉を続ける
「サンクトペテルブルグからのスパイ情報によれば、集結した部隊は20万人だ
それに対し、北欧の正規軍は5万人、我々や義勇軍入れても6万人ほどだ」
クルトが言い終えると、部屋がざわついた。改めて、戦力比を述べると如何に戦力差があるのかが分かる

「おいおい、勝てるのかよ?俺達は?」
「確かに、この数字だけ見れば絶望的だろう。普通に戦ったら全滅だろうな」
クルトも分かり切ったかのように言う


「・・・しかし、同時にチャンスでもある!
防衛戦に徹し、敵に出血させて、この数を一網打尽させるチャンスだ!
我々にとって有利なのは、KMFが充足している事だ。それを利用して、機動戦を生かした
防衛戦にでる!そして、ここらの地域は山岳と森林が多い、この地形を利用した機動戦をだ!
そして、敵の最終目標はヘルシンキだが、その前にヴィボルグを取って攻勢拠点にすると思われる。
そのため、敵は限りなく手段が限られたのも同然だ。我々は徹底的に防衛し、機動し、撹乱し、敵を多く倒す!
実に簡単な事だろう?」
そういってクルトは笑みを浮かべる

「でもよ、一気に攻めてこられたらお終いじゃないのか?」
「なに、敵の司令官は慎重な奴と聞く。そこで、噂をばら撒き、疑心暗鬼に陥らせて
戦力を一気に投下することなく、逐次投入するだろう」
「ほー、そんなに簡単に行くものかい?」
「行かなければ困る。それではそれぞれの部隊の役目だが・・・・・」



こうして、作戦会議はますます煮詰められたが、3人の乙女はじーっとクルトを見続けていた・・・・




終わり

次はいよいよ作戦開始に入りたいと思います

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最終更新:2014年08月17日 17:36