802. 名無しさん 2011/11/03(木) 00:21:43
ちこっと思いついたネタ投下

「ふむ・・・・・・・これは少しどうかと思うのだが」
山本五十六はハワイへと向かう海の上で、大鳳の艦橋で提出された
書類に僅かな顔をしかめながら異議を唱えた。
「気持ちはわからんでもないがこれほどの索敵を大規模作戦の最中に行うなど・・・・・・」
「空母に水柱が立ってからでは遅すぎます」
まだ四十かそこらの若い艦長は答える。
「それに、艦上機乗りにとって最も重要な技量である航法の訓練にもなります。
  現時点で我が艦隊を襲う可能性の最も高い危機は潜水艦、そしてその潜水艦はアメリカのものとは限りません」
山本は思わずため息をつきながら眼前の若造を見つめる。
江田島で主席を取りながら陸軍主導の面妖な特殊部隊(この部隊については未だによくわからない)に引き抜かれ
「あの」日露戦争の英雄に鍛えられ、戦術戦略戦闘の全てに壮絶な技量を持つ男。
しかも陸軍主流派、と言われる清流院派(薔薇派を自称しているらしい)に太いパイプを持ち
「海軍は陸軍と戦い、余力を持って他国軍と戦う」と言われる現状で双方の和解に尽力したのだ。
現時点で陸海が全面的に協力して戦っている理由の何割かは間違いなくこの男の功績だ。
夢幻会とは全く関わりを持っていないのに、何故か彼らの支持が厚いというのもあるだろう。
「能力的には優れているし信頼も置けるが、俺はこいつが好かん」
何故嫌いか、理由はわかっている。
二十年ほど前に、当時のトップ女優を嫁にしたからだ。
清楚で可憐で、しかも噂では北辰一刀流の達人な美人を。
しかもほかに十一人の妾がいるのだとか。
さらにしかも欧州に七人の現地妻がいるのだとか。
倫理的に気に入らないのであってけっして羨ましくなんかない、ないんだぞ。
「ではスケジュールを作成したまえ」
この男の言葉に一考の価値を認めたからに過ぎないんだからな。
決して負けを認めてなんかいないんだぞ。

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最終更新:2012年01月01日 23:44