502 :ライスイン:2015/01/27(火) 18:18:04
1914年6月某日 東京・夢幻会会合場所
「今月末にはサラエボ事件が起きるんだったな、介入するか?」
今日の会合では間もなく勃発する戦争についての対応が話し合われていた。
参加者の一人が介入して戦争自体を阻止するか他の参加者に尋ねる。
「必要ないでしょう。彼らには勝手に殺し合って衰退してもらえば良いですよ。」
「貿易については武器弾薬を除いて”適正価格”で売りつけてあげましょう。」
「高みの見物ですな。」
様々な意見が出るが全て非介入、貿易だけして高みの見物という意見が全てであった。
「トルコも戦争勃発の機運を察知したようで、外務省を通じて戦争が発生した場合は中立を維持すると連絡が。」
「そうか、これで枢軸にトルコが加わる事は無くなったな。ドイツは一層不利になるな。」
「ロシアが中国に深入りしすぎているのが不安ですが。」
中国経営に邁進し、順調に現地民を使い潰しながら開発を進めるロシアに若干不安になる彼ら。
「まあドイツ・・・だけでなく各国も戦争での打撃に加え、軍備増強を優先していますからね。」
「国民の不満も相当なもの、泥沼化は避けられないでしょうな。」
疲弊し完全に復興が終わってない状態から軍備増強に奔走する欧州各国をあざ笑う。
「それはそうと嶋田君も中々の英雄っぷりですな。操縦士になるのを後押しして良かったですよ。」
「これなら”以前”より早く海相や総理になれるだろう。いやぁ良かった良かった。」
「不幸だぁ~」という某学園都市の学生の様な幻聴が聞こえる中、良い雰囲気で談笑が始まる。しかし
「緊急事態発生です、サ・・・サラエボにて・・・はぁはぁ」
会合メンバーの一人である外務官僚が息を切らしながら入室してきた。」
「落ち着け、いったい何がったんだ。」
外務官僚を落ち着かせようとする会合参加者達。彼らはオーストリア皇太子が殺害されたとの報告だと思っていた。
「サラエボにて、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世がセルビア軍将校に殺害されました。」
「「「「「な・・・なんだってぇーーーーー」」」」」
孤立大陸 第12話「勃発、欧州大戦」訂正&加筆版
1914年6月28日、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都サラエボにて世界を震撼させる大事件が発生した。
同地を視察していたオーストリア・ハンガリー帝国の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世がセルビア軍将校ガヴリロ・プリンツィプ少尉(※1)に殺害されたのだ。
本来はフランツ・フェルディナンド皇太子夫妻が視察に出向くはずであったが侍医からの勧めで食生活等を改善した結果、ある程度健康を取り戻した
皇帝が崩れゆく帝国を繋ぎ止めようと自ら慰撫の為に領内視察を行うと決め、ちょうどサラエボに到着した時に群衆に紛れていたプリンツィプ少尉に
拳銃で殺害されたのだ。
503 :ライスイン:2015/01/27(火) 18:18:35
この現役将校による皇帝殺害の報は直ぐに世界中に広まった。オーストリアではフェルディナンド皇太子がフランツ・ヨーゼフ2世として即位。
セルビアに対して”オーストリア最後通牒”を突きつけた。しかしセルビア国内ではプリンツィプ少尉らを”民族英雄”としてたたえる動きが強く、
おまけに開催中の議会が彼らを”民族英雄”の称号を贈り、殺害を正当化する決議まで出してしまう。更に一応裁判にかけられたが”愛国無罪”となった。
この様な状況から国王ペータル1世や政府首脳部もオーストリアの要求を呑むことは出来ず、受け入れ拒否を通達。そして民族防衛の為と称して軍を動員。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナに進出させる構えを見せた。
当然この事態にオーストリアは激怒。ドイツの支持を得たうえで軍を動員。7月28日に宣戦を布告しセルビアへ侵攻した。
この間、イギリスやフランスだけでなくアメリカやロシアも戦争勃発を阻止しようとオーストリアとセルビアを説得した。しかし民族主義に凝り固まった
セルビアは自らを正当化するばかりで他国の意見に耳を貸さず、オーストリアもセルビアが通帳を受け入れない以上引き下がれなかった。
当初ロシアは馬鹿な事を仕出かしたセルビアに対してはかなり冷淡で援軍要請にも耳を貸さなかったが開戦後僅か2週間でオーストリア軍が
ベオグラードに迫るに至って遂に総動員を開始。これにドイツが
「大規模戦争を勃発させる可能性があるので中止されたし」
と動員中止を求めたがロシア側は拒否。それによりドイツでも動員が開始され、それを見たフランスも動員を開始した。
そして8月14日にロシアがセルビア側に立ってオーストリアに宣戦布告。翌15日にはオーストリアの同盟国ドイツがロシアとセルビアに宣戦を布告。
その2日後の17日にはイギリスとフランスがロシア側に立ってドイツとオーストリアに宣戦を布告。戦争は全欧州規模に拡大した。
「遂に始りましたな。」
「それにしてもここまで変化があるとは・・・。」
戦争が全欧州規模にまで拡大したのを受けて再度召集された会合では状況の確認と整理が行われていた。
「それにしてもセルビア・・・自国の将校が隣国の皇帝を殺害しておいて愛国無罪はないだろう。」
「史実の中共や南韓みたいだな・・・。早速逆襲喰らって首都陥落目前の様だが。」
セルビアは遅くとも年内には陥落すると彼らは判断した。国力に格段の差がある上に装備は旧式。しかも相手は皇帝を殺されて復讐に燃えている。
しかもロシアはセルビア救援には熱心でなく、国境に軍を終結しつつ防御陣地を構築してドイツの攻撃に備えている有様であった。
「それと駐イタリア大使館からの報告ではイタリア軍が北部の国境地帯に集結中との事。」
「近いうちに連合側での参戦は間違いなしか。しかし国内情勢はどうなんだ?国民不満を無視して軍拡していたのだろう。」
協商陣営は自陣営の国が増えたことで連合と呼称を変えていた。
「国内の不満に対しては枢軸や我が国に責任を転嫁することで辛うじて抑えているそうです。」
報告の通り、イタリアは国民不満を抑えるために申し訳程度の福祉政策を行いつつ、苦境の責任は枢軸や日本にあると散々煽る事で凌いできた。
そして本来国内開発に向ける力を只管軍備拡大に注いでいた。
「陸軍は既存師団の充足率を埋めつつ装備を更新か。更に新規師団や義勇兵部隊(※2)の創設も並行して実施中か・・・大丈夫なのか?」
「既存師団は完全状態ですが新規師団は装備劣悪です、義勇兵に至ってはお寒い限りです。」
言葉の通り、既存の師団は問題ないが新規の師団は現用であるカルカノM1891小銃を装備しているのは極僅かで大半が後装単発のベッテルリM1870
という有様で後方警備や治安維持目的の義勇兵部隊に至ってはそれすら足りずにM1872(1872年)やM1889(1889年)といった旧式リボルバー拳銃に
手榴弾など警察程度の火力しかなかった。
504 :ライスイン:2015/01/27(火) 18:19:07
「海軍は・・・アメリカから購入した戦艦が主力か。」
「はい。ダンテ・アリギエーリは破壊しましたし各地の造船所も艦砲射撃で破壊しましたので・・・。」
「カブール級が建造大幅延期でドゥイリオ級が建造中止か・・・。」
イタリア海軍は陸軍以上に悲惨であった。日本との戦争中に建造中だったダンテ・アリギエーリがドックごと破壊。おまけに各地の海軍工廠や
造船所も破壊されて現在も完全に復旧が終わっていなかった。その為に計画していたコンテ・ディ・カブール級が建造が大幅延期になり
カイオ・ドゥイリオ級は建造中止になった為、緊急措置としてアメリカから旧式戦艦を大量に購入していた。
「まあイタリアはそのへんにしておこう。現在の戦況は?」
「8月20日にドイツがベルギーに宣戦布告しました。ベルギーは連合入りし、英仏も同国に援軍を派遣しましたがドイツの勢いを止めるには至っていません。」
ベルギーへ侵攻したドイツ軍部隊は優良装備の師団が多く、対日戦の疲弊から立ち直っておらず火器の充足率も低いベルギー軍を圧倒的な戦力差で撃破。
8月30日の時点で先鋒がナミュールまで進出。またリエージュ以東は完全に制圧していた。
「遠からずベルギーは全土が陥落するでしょう。ですがフランス本土で進撃が停滞するはずです。」
そうすれば宣戦は停滞し、動員と配置転換が完了したロシア軍が進撃を開始する。会合ではそう分析していた。しかし事態は予想外の展開を見せる。
1914年9月10日、ブルガリア王国が枢軸側で参戦、オーストリアと共同でセルビアを挟み撃ちの形で攻撃した。対オーストリア戦線に兵力の大半を
投入していたセルビアはこの攻撃に対応できずに戦線は崩壊。頼みのロシアは未だに動員が完了しておらず英仏の救援も間に合わない。
9月に連合陣営に加わったギリシャもトルコ自治領マケドニアが邪魔で救援を派遣できない有様で同月29日にはセルビア全土が枢軸側に占領され、
かろうじて王室と政府及び軍首脳部がルーマニア~ロシア経由でイギリスに亡命出来た。
西部戦線でも10月に入るとドイツ軍が攻勢を強化。この時点でベルギー軍はある程度の援軍や軍需物資の援助を受け取っていたがそれでも
ドイツ軍を押しとどめることは出来ず、10月31日に遂にベルギー全土がドイツ軍に制圧され王室や政府はフランスに亡命した。
1914年11月5日 大英帝国 首都ロンドン
「まさかベルギーがこうも短期間に陥落するとは」
「ベルギーは対日戦の影響による予算不足で装備は旧式のまま、しかも兵力を極端に削減していましたから。」
アスキス首相の落胆の声に陸軍大臣のキッチナーが答える。
彼らはベルギーの陥落は予想していたがそれは来年以降になると考えていたのだ。
「セルビアも全土が陥落。わが方に立って参戦したルーマニアも自国防衛で手一杯。ギリシアは援軍を送るルートが無し。非常に不味いですな。」
「イタリアは近いうちに我が方で参戦しますが海軍力がアメリカ製の旧式戦艦しかありませんのでオーストリアのテゲトフ級に対抗できるか不安です。」
海軍大臣のチャーチルやフィッシャー第1海軍卿も続けて言葉を発する。現状の欧州戦線は連合にとって不利な状況であった。
「そういえばアジア戦線はどうなのだ?」
「大陸の植民地が接していないので静かです。ドイツやオーストリアの東洋艦隊(※3)が時折砲撃を加えてくる位です」
アジア戦線は双方の兵力が少なく、そして枢軸側の拠点が大陸のみなので低調かつ静かであった。
「海上での我々の有利に変わりはないが、陸では些か問題ありか。トルコを連合に引き込めないか?」
「トルコは中立を宣言しています。逃げ込んだドイツ巡洋戦艦も72時間後に退去させましたし付け入る隙がありません。」
首相の言葉に苦々しい表情で答える外務大臣。トルコは戦争が勃発した時点で中立を宣言し、自治領マケドニアや欧州内の領土の兵力を大幅に増強。
そして連合軍に追われて逃げ込んできたドイツ巡洋戦艦ゲーベン(※4)も72時間後に退去させていた。
「トルコが味方になればバルカン半島から枢軸を攻められたんですが・・・。」
キッチナー陸軍大臣も同様に表情が暗い。トルコが連合入りすればバルカン半島から枢軸を攻められるのは勿論の事、警備や造園などの名目で中東や
欧州のトルコ領土に軍を進駐させて自分達の都合が良い様に工作するつもりであった。そして敵になっていれば堂々と占領できる。つまり
中立でいられる方が自分達にとっては困るのだ。トルコもそれを理解しているから早々に中立を宣言したともいえる。
505 :ライスイン:2015/01/27(火) 18:19:40
「ならばとトルコの新鋭戦艦を貸与または売却してくれと頼みましたが・・・分かってはいましたけどあっさりと断られました。」
チャーチルも続けて発言する。イギリスはこの日本製のティムール級戦艦の性能をある程度掴んでいて自国が保有・建造中の戦艦を上回るのこの艦を
手に入れようと売却や貸与を申し込んでいたがトルコが頷く筈も無かった。
「日本やアメリカも中立を宣言しています。ただ貿易に関しましては適正価格でなら枢軸・連合問わずに応じると。そして後払い等は認めないそうです。」
「そうか・・・、当面は我等だけで戦うしかないか。」
外務大臣の言葉に落胆するアスキス首相。アメリカは新領土経営に忙しく、日本も同様だった。更に日本は数年前まで枢軸及び連合に加盟している国々と
戦争をいた。おまけに英国は同盟を結んでいた日本を裏切った挙句、講和仲介と称して領土を要求したり義勇艦隊を派遣したり等の敵対行為を繰り返して
いて余程の利益供与(それも前払い)がなければ味方になりそうも無かった。
「「やはり・・・、バルト海侵攻作戦を実施すべきでしょうな。」
チャーチルとフィッシャーが口を揃えて言った。
「そうだな。それとインコンパラブル(※5)・・・この超戦艦さえ完成すれば・・・。」
アスキス首相は手元の書類を見ながら笑みを浮かべていた。
「それと漸く戦車軍団(※6)の編成が完了しました。来月にはフランスに向けて移動を開始します。」
キッチナーが胸を張って言う。日本対欧州連合やトルコ対バルカン諸国の戦争で日本製の戦車が活躍した事を重視した英国は戦車の開発に力を入れていた。
ただ現物の情報が不足していた。戦争中は撃破車両は回収または爆破処理がされていて詳しい情報が掴めず、日本・トルコ共に輸出要請には
応じなかった為(見学は許可された・・・ただし中は見せなかった)、開発は難航。14年9月に漸くマークI雄型及び雌型が完成した。
この性能に狂喜した軍首脳部は直ちに量産を指示。この時点で雄型25輌と雌型20両が完成していた。
「朗報だな、だがまだ数が少ない。本格的に運用できるのは来年中頃だな。」
開発に関わったチャーチルも機嫌良さそうに述べる。
「わかった、それと外務大臣は引き続き日本とトルコに戦車を輸出する様に要請してくれ。それと戦艦に関しても輸出・供与・貸与も申し出てくれ」
明るい話題に気を良くした首相は外相に指示を下した。
※1:この世界では士官学校を卒業したばかりの新米少尉で在学中に過激な民族思想に染まったという設定です。
※2:イタリアが正規軍の兵力不足を補うために編成した民兵部隊で正式名称は”義勇黒シャツ軍団”。主な任務は占領地の治安維持や補給路の警備、
ゲリラ狩りといった後方任務が中心。ただ正規軍の新規編成部隊以上に装備が旧式で年代物の旧式リボルバーや猟銃が中心。
※3:ドイツ東洋艦隊は装甲巡洋艦ブルッヒャー、ドレスデン級小型巡洋艦エムデン及び駆逐艦数隻。オーストリア東洋艦隊はドイツ製駆逐艦や砲艦の
他は河川艦艇という小規模な編成だった。
※4:史実同様にトルコの逃げ込んできたが中立国であるために人道的措置として食料・石炭の供給は認めたが72時間後に退去させた。この時にドイツ側が
暴発しないように戦艦ティムールを監視につけていた。ゲーベンは退去後に連合軍の追跡を振り切ってオーストリアに逃げ込んだ。
※5:イギリスがバルト海侵攻作戦計画の一環として建造を開始した巡洋戦艦。主な性能(予定)は
基準排水量:46738t 50.8?40口径連装砲×3、10.2?3連装速射砲×5、3ポンド速射砲×9、速力:31kt
ただしバルト海侵攻作戦の早期実施が検討されている為、完成時期を早めようとする動きもある。その為、簡略化等による性能低下の可能性あり。
具体的には砲身長の減少や口径の変更など。
※6:イギリスが戦車を運用するために編成された新たな軍団。軍団長エリス准将、参謀長フラー大佐。
506 :ライスイン:2015/01/27(火) 18:20:12
おまけ1 1915年1月時点での欧州各国海軍主力艦一覧 + 18年度までの就役予定艦連合側
○イギリス
戦艦:R級5隻(16年3月~17年9月) クイーン・エリザベス級5隻(15年1月~16年2月) カナダ(15年9月)
アイアン・デューク級3隻 キング・ジョージ5世級4隻 オライオン級4隻 エジンコート コロッサス級2隻 ネプチューン
セント・ヴィンセント級3隻 ベレロフォン級3隻
巡洋戦艦:インコンパラブル(18年12月) レナウン級2隻(16年8~9月) タイガー ライオン級3隻 インディファティカブル級3隻
インヴィシブル級3隻
空母:アーガス(18年9月)
大型軽巡:フューリアス(17年1月) カレイジャス級2隻(16年11月~)
旧式戦艦:ロード・ネルソン級2隻 キング・エドワード7世級8隻 ダンカン級6隻
装甲巡洋艦:マノイーター級3隻 ウォーリア級4隻 デューク・オブ・エジンバラ級2隻 モンマス級10隻 クレッシー級6隻
バルト海侵攻作戦が本気で検討されている為、フューリアス等は予定通り建造に入った。
○フランス(財政難の為、売却及び解体した艦多数)
戦艦:プロヴァンス級3隻(17年12月~18年8月 史実より大幅遅れ)
クールベ級4隻(クールベ、フランス就役済み ジャン・バール15年9月 パリ16年1月就役予定)
旧式戦艦:ダントン級6隻 リベルテ級3隻 ブヴィーヌ級2隻
装甲巡洋艦:エドガー・キーネ級2隻 エルネスト・ルナン ジュール・ミシュレ レオン・ガンベッタ級3隻
デュプレクス級3隻
○イタリア(海軍主力艦が一度完全に消滅)
戦艦:コンテ・ディ・カブール級3隻(18年3月~12月)
旧式戦艦:アントニウス級3隻(旧米イリノイ級) マリウス級2隻(旧米キアサージ級) スキピオ級戦艦3隻(旧米インディアナ級)
旧式戦艦8隻は米海軍の中でも最も古い部類だがその分格安価格だった為、財布(財務省&議会)と相談した結果、止むを得ず購入。
当初はサウス・カロライナやデラウェア等の弩級を狙っていたが提示価格が高額だったため断念。
○オーストラリア 旧式戦艦:マジェスティック級マーズ、シーザー
○カナダ 装甲巡洋艦:デューク・オブ・エジンバラ級デューク・オブ・エジンバラ
○南アフリカ 装甲巡洋艦:デューク・オブ・エジンバラ級ブラック・プリンス
○ニュージーランド 旧式戦艦:マジェスティック級イラストリアス
英連邦各国の艦は参戦に対する報酬として無償供与されたもの。
○ギリシア 装甲巡洋艦イェロギオフ・アヴェロフ
○ベルギー:海防戦艦ブリュッセル(旧仏アンリ4世) 旧式の為、ただ同然で売却。
○ロシア(財政難及び東方領土整備の為、新規建艦計画中止&旧式艦多数を売却・解体。)
旧式戦艦:インペラートル・パーヴェル1世級2隻(バルト海1隻、北海1隻) エフスターフィイ級2隻(黒海配備)
装甲巡洋艦リューリク(バルト海)
○セルビア ルーマニアは主力艦無し。加盟予定のポルトガルも同じ。
507 :ライスイン:2015/01/27(火) 18:20:45
枢軸側
○ドイツ
戦艦:バイエルン級4隻(17年3月~18年8月) ケーニヒ級4隻(ケーニヒのみ就役、他15年5月~12月)
カイザー級5隻 ヘルゴラント級4隻 ナッソー級4隻
巡洋戦艦:デアフリンガー級3隻 ザイドリッツ モルトケ級2隻 フォン・デア・タン
旧式戦艦:ドイッチュラント級3隻(ポンメルン、シュレジェン、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン)
装甲巡洋艦:シャルンホルスト級2隻 ブリュッヒャー(ドイツ領山東省の東洋艦隊配備)
○オーストリア
戦艦:エルザッツ・モナルヒ(18年12月 財政難の為、建造数を1隻に削減)
テゲトフ級4隻(テゲトフ、フィリブス・ウニティス就役済み プリンツ・オイゲン(16年8月) シュツェント・イストファン(17年9月)
テゲトフ級を建造する為に相当無理をしており、小艦艇の更新や海軍航空隊の整備に陸軍の重装備(大型野砲や攻城砲・列車砲など)に影響が出ていた。
また建造の為に特別税が課されたせいで国民の不満は相当に高まっていた。
おまけ2 1915年1月時点でのトルコ海軍艦艇
戦艦:ティムール級3隻、ウルグ・アリ(河内)級戦艦2隻(ウルグ・アリ(河内)、シロッコ(摂津) 貸与艦だったが正式に譲渡された)、
イスタンブール(練習戦艦)
巡洋艦:イズミル(天龍)、アンタリヤ(龍田) 他に阿賀野型巡洋艦6隻を日本に発注。
駆逐艦:海風型4隻、神風型2隻 他に吹雪型を元にした駆逐艦10隻を日本に発注。
いかがでしょうか?
人物の設定をかなり弄りましたが遂に世界大戦?が勃発です(欧州大戦と称するべきか)。
開戦の切欠を作ったセルビアはあっさりボコられロシアは中国に力を注ぎ過ぎて動員が大幅に遅れました(装備の更新も)。
それをチャンスと判断したドイツの攻勢でベルギーは陥落、フランス本土に殴りこまれ陸戦では連合側が不利に。
ただトルコが中立なのでガリポリ戦等は発生せず、フィッシャーも現役の為にバルト海侵攻作戦が本気で検討されています。
それと訂正ですが11話で日本の地中海艦隊に 河内、摂津 と書きましたが正しくは 和泉 と 讃岐 で
河内と摂津はトルコに供与されています。
1/27 ※部分の訂正と一部艦艇の就役時期変更及び戦車に関する加筆を行いました。
~予告~
遂に始った大戦。海上では連合が有利だが陸戦はロシアの動員大幅遅れもありフランス本土に殴りこまれるなど不利な状態に。
日増しに兵力がすり潰され、自国内や植民地から次々と徴兵していく中、連合は遂に”あの連中”を使う事すら決断した。
次回”半島戦士、欧州の大地に立つ”
最終更新:2015年01月31日 19:33