故障129 :ライスイン:2015/01/12(月) 17:18:32
1909年3月4日 アメリカ合衆国・ホワイトハウス

この日、ホワイトハウスは熱気に包まれていた。
招待された人達以外にも大勢の市民がホワイトハウスの周囲を埋め尽くしていた。
今、ホワイトハウスでは大統領の交代式典が特別に行われていたのだ。

「では後はよろしく頼む、タフト新大統領。」

「お任せください、ルーズベルト前大統領。」

新旧二人の大統領が声を掛け合い握手を交わす。その瞬間、群衆が一斉に歓声を上げた。
式典を終え、ホワイトハウスを出るために門へと向かうルーズベルト元大統領に対し、群衆は拍手と歓声を惜しまず送る。

”幾多の障害にも屈する事無く未曽有の大戦の講和を仲介し終戦に導きアメリカの威信を大きく高めた” 

”自分達を金蔓扱いし、債権を踏み倒そうとする欧州諸国に裁きを下し領土を大幅に拡張した”

”日本との友好な関係を築き、彼の国の市場に参入するきっかけを作った”

等々数々の功績を遺した彼は”偉大な大統領”として栄光に包まれながら引退していった。
しかし後に歴史家はこう語った

「この時が合衆国が最も繁栄していた絶頂期であった」・・・と。

そしてセオドア・ルーズベルトは思いもしなかっただろう。

数十年後に大統領になった”フランクリン”という名前の義理の甥が合衆国を破滅に導くことを。



                孤立大陸 第11話「燃え上がる地中海、そして大戦前夜」



 1909年、それは日本にとって技術開発が大幅に進んだ年であった。
満州やシベリアといった人口希薄な地域を手に入れた事で極秘開発や危険な実験が外国に発覚する事無く可能となったからである。
また兵器の形式番号が皇紀を用いると正式に決められた(それ以前に制式化された物は従来の呼称のまま)。1909年後半までに開発された主な兵器は

○航空機

69式戦闘機(スパッド S.XIII相当)、69式艦上戦闘機(史実10式相当)、69式軽爆撃機/艦上攻撃機(史実13式艦攻相当 ※1)

航空機に関しては北海道等の外国人の目が届きにくい場所で以前から開発が進められていて、対欧州戦争時には練習機改造の
爆撃機を装備した一部の部隊が実戦参加可能であったが機密なども考え、投入される事はなかった。
また艦上機については鳳翔が今年度末の就役の為、陸地の飛行場で訓練を行っていた。

130 :ライスイン:2015/01/12(月) 17:19:02
○装甲兵器

69式軽戦車:重量7t 37㎜46口径戦車砲×1、7.7㎜機銃×1 装甲厚9~18㎜ 乗員3名 速度:25㎞/h  外見:史実98式軽戦車似

69式中戦車:重量19t 57㎜43口径戦車砲×1、7.7㎜機銃×2 装甲厚15~36㎜ 乗員5名 速度:18㎞/h 外見:史実1式中戦車似

69式重戦車:重量33t 76.2㎜18口径戦車砲×1、37㎜46口径戦車砲×1 装甲厚9~25㎜、7.7㎜機銃×3 乗員7名 9㎞/h 外見:SMK似

69式自走榴弾砲:69式中戦車の車体にオープントップ形式で75㎜38口径野砲を搭載。 速度:15㎞/h

69式装甲兵員輸送車:重量10t 7.7㎜機銃×2 乗員2名 兵員10名 速度25㎞/h  ハーフトラック型の兵員輸送車両。

69式重戦車については他国の戦車開発を混乱させる目的で制作された為、教導部隊や戦車学校を除いて採用されておらず、主に友好国への
供与・輸出用に生産された。因みに部内(夢幻会)呼称は悪役1号であったという。

○軽火器

69式半自動小銃:口径6.5㎜のM1ガーランド。重量は約4㎏

68式汎用機関銃:前年度に採用された口径7.7㎜の機関銃で外見はMG34似。装甲車両の搭載機銃にも採用されている。

など自重?・・・それ美味しいのな状態で開発と生産が行われていた。
そして1909年12月某日、日本海軍にとって待望の航空母艦である鳳翔が就役した。
稚内海軍工廠を出て沖合に移動した鳳翔、そこへ陸地から1機の69式艦上戦闘機が飛来した。その機上では・・・。

「畜生っ!!なぜ俺が・・・。」

操縦するのは宮様によって操縦士訓練を受けさせられていた”嶋田繁太郎少尉”である。彼はボヤキながらも鳳翔の飛行甲板へ向けて機体を飛ばす。
そして鳳翔艦内や随伴の巡洋艦から多くの軍人や技術者が見守る中、見事に着艦を果たす。

「よくやった嶋田少尉。」

感性と拍手の中、彼に声をかける軍高官達(夢幻会メンバー、彼を操縦士にした首謀者たち)。
彼は”日本で最初に空母に着艦成功した”という栄誉を手に入れ、以後も海軍航空の道を歩むことになる。


 1910年2月 東京・夢幻会会合場所

「まさかトルコががそのような申し出をしてくるとは・・・。」

「イタリアの圧力は日増しに高まっているという事でしょう。バルカン諸国も挑発を繰り返しているようですし。」

この日の会合ではトルコ共和国からのとある申し出について話し合われていた。

「確かにあそこは石油が出ます。埋蔵量・質共に”以前”より大量かつ高品質のようです。

「守備範囲は広がるが・・・手に入れる価値はあるか。」

条件を精査した結果、代償を払ってでも手にいれる価値があると判断する会合参加者たち。

「軍としてはどうかね、一時的に兵力が減るが?」

政府からの参加者が軍からの参加者に問う。

「来年には早池峰型が就役を開始しますし計画中の新型戦艦が承認されれば問題ありません。現有の海軍力でも十分対応できます。」

「陸軍としましても旧式兵器の在庫処分や兵器輸出先の新規開拓に繫がるので問題なしと考えます。」

「大蔵省としましてもトルコの近代化支援や産業育成による利益は割に合うと判断しています。」

陸海軍に加え大蔵省までもが賛成の意を示す。

「では会合としては賛成ということで。議会や各所にもそのように根回しを行いましょう。」

131 :ライスイン:2015/01/12(月) 17:19:39
1910年5月5日、日本本土を大艦隊が出向した。

戦艦:河内 摂津 和泉 讃岐、伊勢 日向

巡洋艦:天龍 龍田、夕張、球磨 多摩 北上 大井 木曽

駆逐艦:神風型14隻、海風型4隻、綾波型10隻

補給艦・輸送艦・工作艦及び浮きドックなど多数。

この大艦隊の目的地はトルコ共和国。訪問目的は遠洋航海を兼ねた友好国との軍事交流と発表された。
欧州各国、特にイタリアやバルカン諸国は威圧行為であると抗議をしたが対抗手段がないことが判明しているので日本側は黙殺した。
ただ諸外国はこの艦隊に多数のトルコ軍人・・・特に海軍軍人が乗り込んでいることはまったく知らなかった。

この時点でトルコはイタリアやバルカン諸国による度重なる挑発を受けていた。
イタリアはトルコ領リビア(トリポリタニア・フェザーン・キレナイカ)を狙って領海侵犯を繰り返し、時にはようやく完成した
レジナ・エレナ級4隻やピサ級装甲巡洋艦2隻、装甲巡洋艦サン・ジョルジョというイタリア海軍の全主力艦でリビア沖で演習するなど
盛んに挑発を繰り返していた。もっともイスタンブール級戦艦が接近すると一目散に逃げ出していたが・・・。
 一方バルカン諸国(ギリシャ、ブルガリア、セルビア、モンテネグロ)はバルカン半島のトルコ領を奪い取ろうと国境付近での軍事演習を
繰り返したり、醜いほどの反トルコ宣伝活動を行っていた。
しかしそれらの醜い野望を崩す一手が迫ってくる。


 1910年7月4日、日本艦隊がスエズを超え、地中海に進出した。
目的がトルコとの軍事交流だけに先の国々だけでなくイギリス・フランスも警戒していた。
地中海に入った日本艦隊はなぜか二手に分かれた。

○イスタンブール行

戦艦:河内 摂津 和泉 讃岐、 巡洋艦:天龍 龍田、夕張 駆逐艦:神風型10隻、海風型4隻 その他輸送船・支援艦艇

○リビア・トリポリ行

戦艦:伊勢 日向 空母:鳳翔 巡洋艦:球磨 多摩 北上 大井 木曽 駆逐艦:神風型4隻、綾波型10隻 その他輸送船・支援艦艇

そしてそれぞれの艦隊が目的地に着いて暫く経過した8月1日、トルコの首都イスタンブールにおいて世界を驚愕させる発表が行われた。

      ”日本・トルコ相互友好支援条約”  

の締結が世界に向けて発表された。その内容は

01:大日本帝国はトルコ共和国内の各種工場建設・インフラ整備など近代化について技術及び資金・資材を供与し支援する。

02:相互に留学生や技術者等を派遣し合い交流を深める。

03:トルコ陸軍の近代化の為、陸戦兵器を供与または友好価格で売却する(※2)。

04-1:トルコ海軍近代化の為に艦艇を供与または売却する(※3)。

04-2:トルコ海軍向けに戦艦3隻を建造する。またそれらが就役するまで河内級2隻(河内、摂津)を貸与する。

05:トルコは日本に対して支援の代償としてリビアを割譲する。

という驚愕の内容であった。それによって・・・・・”大日本帝国領リビア”が誕生した。
この事態に対し世界各国は驚愕した。しかしイギリス フランス ドイツ等は復興や軍拡に忙しく行動は起こさなかった。
友好関係にあるアメリカは自国企業の進出や近代化支援に自分達も加われないかと日本・トルコと交渉を行い始めた。
そんな中、イタリアとバルカン諸国だけが日本とトルコを激しく非難した。
イタリアは自分が手に入れるはずのリビアを日本が手に入れた事に対して激しく憤り、先の大戦による被害の事もあり

132 :ライスイン:2015/01/12(月) 17:20:12
「異教徒を支援する強欲な悪党国家は必ずや主にお導きによる地獄に落ちるであろう」

と宗教間も混ぜて強い調子で非難した。バルカン諸国も同様で特にギリシャは

「文明の始まりの地であり偉大なるアレクサンドロス大王を生んだ我等ギリシャに敵対することは人類文明への敵対も同然である。」

と尊大な態度で妄言を吐いた。しかしトルコはともかく日本に対しては何もできないはずであった・・・。

 1910年9月1日、遂に事件が起きてしまった。
リビア沖で監視活動中のイタリア艦隊が突如日本の艦隊を攻撃し壊滅的な打撃を与えてしまったのだ。
原因はイタリア艦隊の司令官の妻と娘が半島戦士に愛を与えられ昇天していて憎しみを募らせていた事(似た様な将兵は多数居た)。
戦艦を含む主力艦は近海に居ないことが確認されていた事。そして防備の薄い今ならば自分達だけでもやれるかもしれない。
そんな甘い誘惑と激情に駆られ、本国に無断で攻撃に及んだのだった。

「我らが偉大なる海軍が野蛮な日本猿を打ち破った。」

この戦果がイタリア本国に知れると国民は熱狂した。自分達に破滅的な損害を与えた日本人を海軍が叩きのめしたのだ。
熱狂した国民は更なる戦果を政府に求め・・・本来は関係者を処罰し日本に詫び、国民を落ち着かさなければならないはずの政府も
国民の熱狂に押されて冷静な判断力を失い、宣戦布告をしないまま攻撃続行・リビア占領を命令した。
彼らとしては早急に占領して既成事実を作れば日本とて交渉に入らざるを得ず、そうすれば全部は無理でも一部は手に入れられると
考えた。・・・がそれは甘すぎた。
なにより彼らは知らなかった、イタリア艦隊が撃破した日本艦隊というのは漁から戻った遠洋大型漁船団と警備艇であるという事を。

 一方日本ではこの漁船団に対する一方的な攻撃に全ての人々が激昂した。外務省はすぐさま駐伊大使館に命じて抗議を行うも
既成事実を作りたいイタリアは引き伸ばしに終始し真面な交渉を行わなかった。そして3日が経過し、遂に日本はキレた。

「わが国は宣戦布告なき攻撃を行い民間の漁船団を虐殺した卑劣なイタリアに対し裁きを下す。」

この言葉と共に日本はイタリアに対して宣戦を布告、本格的に軍事行動を開始した。

1910年9月7日  リビア沖 戦艦伊勢艦橋

「イタリア艦隊接近します。」

見張り員がイタリア艦隊の接近を報告する。

「奴ら、我々がこんなに早く戻ってくるとは思ってなかったようだな。」

リビア領有に際して編成された地中海艦隊の司令が呟いた。イタリア艦隊の攻撃当時、彼らはエーゲ海でトルコ海軍と訓練を行っていた所、
緊急命令を受けてリビアに戻ってきていた。戦力は

日本側

戦艦:伊勢 日向、河内 摂津 空母:鳳翔 巡洋艦:球磨 多摩 北上 大井 木曽 駆逐艦:神風型4隻、綾波型10隻 

イタリア側

戦艦:レジナ・エレナ ヴィットリオ・エマヌエーレ ナポリ ローマ 装甲巡洋艦:ピサ アマルフィ、サン・ジョルジョ
防護巡洋艦ピエモンテ、駆逐艦6隻

というもので戦力差は歴然としていた。

133 :ライスイン:2015/01/12(月) 17:21:05
「ローマ時代から進化の止まった、酒と女とパスタとピザしか頭にないイタ公共に現実の厳しさを教育してやれっ!!」

艦隊司令の命令と共に砲撃を開始する日本艦隊。質・量・練度全てにおいて上回る彼らは一方的にイタリア艦隊を叩き、
僅か2時間で降伏したイタリア艦隊旗艦レジナ・エレナを除いて全て撃沈していた(損害ほぼ無し)。
 余談ではあるがイタリア軍の飛行船部隊がリビアに対する爆撃を敢行しようとしていたが鳳翔航空隊の迎撃により失敗。
この時、嶋田繁太郎少尉が飛行船1隻を撃墜。”世界で初めて航空機による敵機撃墜”を成し遂げていた。

 海戦後、補給を受けた日本艦隊はイタリア本土に対する艦砲射撃を行うために出撃。特に海軍基地や造船所を優先的に攻撃した。
中でも特にイタリアに打撃になったのはカステラマーレ造船所が破壊され、建造が進んでいたイタリア初のド級戦艦ダンテ・アリギエーリ
が完全に破壊された事だろう。同時に鳳翔航空隊により首都ローマに対する空爆が行われ、ローマ市民を恐怖に陥れた。
他にもジブチ駐留の日本軍は積極攻勢こそ行わなかったが講和条件を良くするために限定的な侵攻をエリトリアとソマリアに対して実施。
イタリア領有下の浙江省へは港湾部への艦砲射撃のみ行われた。
 この時点で漸く我に返ったイタリアはは日本に講和を申し出ると共に世界各国に対して仲介を要請。
その結果、アメリカ・イギリスの仲介により”中立国トルコ”の首都イスタンブールで講9月30日に和会議が開催される事になった。
そして以下の内容で講和条約・・・イスタンブール講和条約が成立した。

01:イタリアは日本に対する宣戦布告無き卑劣な奇襲攻撃に対する非を認め謝罪する。

02:責任者を処罰し、その結果を日本に嘘偽りなく伝える。

03:賠償としてエリトリアを割譲し賠償金を支払う。

04:捕獲した戦艦レジナ・エレナを日本へ譲渡する。

この結果イタリアは植民地エリトリアを損失し賠償金を課されるなど国家の威信は決定的に低下した。
そして何より深刻なのは建造中も含めて装甲巡洋艦以上の軍艦を全て損失した事であろう(戦艦・装甲巡洋艦保有数0)。
また会議後にトルコ共和国がマケドニア地方の自治領化及び住民投票による将来的な独立計画を発表。
日本とアメリカが支持を発表し少し遅れてイギリスなども賛同した。そしてお約束通りバルカン諸国は強く反発。

「トルコの悪しき野望を打ち砕くためには戦争も辞さず。」

との声明を合同で出した。しかし日本・アメリカ・イギリスがトルコを支持している為、軍事行動は起こさないだろう。
世論はそのような見方で、声明発表後もバルカン諸国は軍事行動を起こさなかった。しかし・・・


 1911年3月1日、突如バルカン諸国合同軍がトルコ共和国へ宣戦布告。自治領マケドニアに対して侵攻を開始した。

「マケドニアに住む我らの同胞をトルコ人の圧政から解放する」

こう声明を発表した彼らは怒涛の勢いで国境を突破しようとして・・・返り討ちにあった。
この時バルカン諸国の動きを察知していたトルコは50万以上の兵力を事前にマケドニアに配備。そしてマケドニアでも自治領警備隊3万が
組織されていた。これらは日本製の小火器や野砲で武装していてトルコ軍に至っては200輌以上の日本製戦車・自走砲に少数ながら航空機も
配備していた。おまけに重厚な塹壕陣地やトーチカまで建設されていてバルカン諸国合同軍の戦力では突破できなかった。

134 :ライスイン:2015/01/12(月) 17:21:39
 開戦3日目、トルコ本土砲撃を意図していたギリシア艦隊をトルコ艦隊がクレタ島沖で捕捉、クレタ沖海戦が勃発した。両軍の戦力は

○トルコ   戦艦:河内 摂津、イスタンブール アンカラ 巡洋艦:天龍 龍田、夕張 駆逐艦:海風型4隻、神風型2隻

○ギリシャ  海防戦艦:イドラ級3隻 駆逐艦:2隻 武装商船4隻 砲艦2隻

この海戦でトルコは戦艦アンカラと巡洋艦夕張を失い、イスタンブールが大破するもギリシャ艦隊を全滅させた。
ギリシャ艦隊の全滅を確認したトルコ艦隊は無事な艦をもって編成し直し進撃を再開。3月8日未明に首都アテネに艦砲射撃を加えた。
物理的な被害はそれほど大きくなかったがギリシア人を恐怖に陥れるには十分だった。
 開戦8日目、防御に徹していたトルコ軍が攻勢に出ようとした時、イギリス・フランス・ドイツ合同で停戦勧告がトルコとバルカン諸国に
発せられた。思惑としては”これ以上欧州に日本の勢力圏を築かせてはならない”で一致していた。
不利を感じていたバルカン諸国はこれに飛びつき、トルコも一応はと受け入れ停戦が成立。そしてフランスのパリにて講和会議が開かれる事になった。
 3月15日、パリで開かれた講和会議はその日の内に合意が成立し、講和条約が発効した。
内容はバルカン諸国が非を認め謝罪し、賠償金を支払ったうえでマケドニアの自治領化及び将来的な独立を認めるという内容だった。
当初バルカン諸国・・・特にギリシャは比較的親しい(と思い込んでる)イギリスの力を利用して領土と賠償金を得ようとしていたがイギリスは
馬鹿をしでかしたバルカン諸国に対しては冷淡な態度に終始し、日本がトルコに義勇軍を送る構えを見せた為、賠償金の支払いに同意した。

 こうして地中海では一応戦火は止み、平穏を取り戻したかのように見えた。しかし比較的持てる国(イギリス、フランス、ロシア)と
持たざる国(ドイツ、オーストリア)の対立は更に激しくなり、そして運命の日を迎えるのであった。

※1:機体強度を強化した急降下爆撃が可能な仕様もあった(69式軽爆撃機/艦上攻撃機乙型、通常が甲型)。

※2:38式小銃や機関銃に野砲を始め、40式戦車100両 40式自走砲30輌 69式軽戦車30両 69式重戦車20両など。

※3:巡洋艦天龍 龍田、夕張 駆逐艦:海風型4隻、神風型2隻。また貸与されていた河内と摂津はバルカン諸国との戦争の後に供与に切り替わった。

おまけ1 日本で建造中のトルコ向け戦艦

○ティムール級戦艦:34000t、41㎝45口径連装砲×4、14㎝50口径連装砲×8、12.7㎝40口径連装高角砲×6、7.6㎝40口径高角砲×8 27.5kt
 01:ティムール(1914年2月) 02:スレイマン1世(1914年8月) 03:メフメト2世(1914年12月)

135 :ライスイン:2015/01/12(月) 17:22:15
おまけ2 帝国海軍外洋艦隊編成(1911年5月)

○地中海艦隊(リビア)

戦艦:伊勢 日向、河内 摂津 空母:鳳翔 巡洋艦:球磨 多摩 北上 大井 木曽 駆逐艦:神風型4隻、綾波型10隻

○大西洋艦隊(カナリア諸島)

巡洋戦艦:剣 大山 巡洋艦:長良 五十鈴 由良 名取 鬼怒 阿武隈 駆逐艦:初春型6隻、暁型4隻、吹雪型3隻

○インド洋艦隊(ジブチ)

戦艦:扶桑、山城 巡洋艦:古鷹、加古、川内 神通 那珂 駆逐艦:磯風型4隻、神風型8隻

○南方艦隊(バタビア)

装甲巡洋艦:鞍馬 伊吹 磐梯 乗鞍 巡洋艦:青葉 衣笠 駆逐艦:吹雪型8隻


如何でしょうか?
トルコへの援助による対価、そしてイタリアが馬鹿な事を仕出かしたお蔭で日本は資源地帯を含め領土を拡張、しかし代償として防衛範囲が
大幅に広まり、兵力分散を余儀なくされました。
そしてイタリアは首都ローマを空爆された挙句に主力艦が建造中を含めてすべて失いエリトリアを損失。バルカン諸国もトルコにケンカ売った挙句に
盛大に返り討ちにされアテネを艦砲射撃。そして遂に欧州で大戦がはじまります。
あと嶋田さんは宮様(夢幻会)の陰謀で操縦士にされちゃいました。

~予告~

欧州諸国間の対立は日増しに強り、イギリス・フランス・ロシア陣営(協商)とドイツ・オーストリア陣営(枢軸)はそれぞれ味方を増やそうと活発な
外交を繰り広げる。そんな中、サラエボにて大戦の切欠となる事件が発生する。

次回”勃発、欧州大戦”

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2015年01月31日 19:34