ネームレスは今日も補給部隊に襲撃を仕掛ける。
クルトは、護衛部隊に囮を出して釣りあげて、無防備の輸送部隊に襲撃し壊滅させることに成功する
この囮部隊の中にはネームレスソードナンバー00リエラの姿があった・・・
森の中を高速で這いつくばる機体があった。
その機体はボーイの編隊に近づくと、ジャッジメントを一射する。
狙われたボーイは機体に気付かなかったのか、無防備に射弾を受け、爆散する
残ったボーイがその機体に気付き、アサルトライフルを発砲するも
その機体は予想も聞かない機動でかわすと同時に空中で可変し、トンファ後ろ攻撃を受け
動力炉をやられたのか、また1機爆散し、爆炎が機体を照らす
それは、漆黒に塗られたユーロアレクサンダであった
そして、リエラ・マルセリスの愛機でもあった。
1機のボーイがトンファを取り出し、殴りかかるも手を掴まされ、動けないボーイにスラッシュハーケンで突き刺す
そして、リエラに向かってきた最後のボーイを回し蹴りで蹴り飛ばし、転倒したボーイの後部コクピットを踵で踏みつぶす
それを確認したら、勢いよく走り、跳躍すると同時にネームレス部隊に攻撃していたオルレアンに襲いかかる
オルレアンはリエラに気付き迎撃しようとするが頭部を掴まされて背中から押し倒されると同時に
トンファの杭を胸部装甲の継ぎ目に突き入れ、中のパイロットを殺す
そして、オルレアンの腕から降りたたんた状態のトンファを奪い、もう1機のオルレアンに投げつけて
怯ませたオルレアンに背中から取り出したジャッジメントの斉射でオルレアンを爆散させる
それを視認したリエラは弾切れしたジャッジメントを捨て、オルレアンに突き刺さっているトンファを引き抜く
トンファの杭にはオルレアンのオイルか乗っていた人の血なのか液体が纏わり付いていた
それを見たリエラは、フラッシュバックする
シベリアは地獄だった。仲が良かった人、意地悪だった人、気持ちの良い人。嫌いな人、関係なく死んでいった
彼らの死にゆく光景や言葉が脳裏に媚び付いて離れない。
リエラは後悔するのだ。どうして助けられなかったのか？どうして戦えなかったのか？どうして自分は死ねない？どうして友と逝けなかったのか？
どうして・・・・・・・・・
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうして、死ななければいけなかった！
リエラはギリッと鳴らすと、周りを見回す
森の中には、あちこちでＫＭＦが走り出しており、ときおり撃墜されたのか爆発の光が見える
その中には仲間の命が消えているのだろうか・・・・
リエラがゆらりと立ちあがる
リエラが動き出そうとした瞬間
『ソード00！聞こえるか！？ソード00』
「ハッ・・・・こちら、ソード00。どうしたの？」
『ソード05小隊が苦戦中だ。救助に向かってくれ。位置はグリッドＡＦ－４５だ』
「了解、行くわね」
『頼む！』
通信が途絶し、リエラはイケないイケないと頭を振る
（また・・・・考えちゃったのね。皆を殺してしまいたい衝動に）
それは、全滅を繰り返したリエラが辿り着いた思考だ
動く者は全て敵しかおらず、全員殺さねば、生き残れなかったのだ・・・・
この考える自分に危険視し、何度も自殺したい、何度も戦死したい、何度も脱け出したいと思った事か・・・・
それでも・・・・
「私は・・・死なない。私を頼ってくれる・・・皆が・・・クルトが・・・イムカが・・・いるから・・・
死んでいった皆の分も私は長く生きなきゃいけないのよ・・・」
それは、少女が背負った呪いであった。だが、生きる希望でもあった
リエラは、仲間を救うために、指示されたポイントに向けて力強く走り出したのである・・・・
最終更新：2015年05月28日 16:25
