―――12月24日

それは聖なる日で、家族全員、もしくは恋人同士で祝う日でもあった
ギアス世界では、日本が始まった行事でブリタニアにも伝わったともいわれている


そして、嶋田家にも準備に余念が無かった
彼らは、家族で祝う筈だったのだが・・・・・


「何だよ。父さんも姉さんも皆いなくなるなんて」
一人の少年がぐちぐち言いながら準備を進める
その言葉に少女が返事する

「しょうがないじゃない。シゲタロウ様もモニカ様も急に予定が入ったんだから。
サクラも忍もそれぞれ付いて行ったんだし」
「でもなー、この日は家族全員で祝いたかったんだよなー」
「だから、私がいるじゃない。それとも、私じゃ不満だと言いたいの?カ・ズ・シ・ゲ?」
「いえいえ、そんな事はありません。春閣下様」
「よろしい」
そう、嶋田家にいるのは嶋田家の長男一繁と長女サクラの副官ハルカであった


きっかけは、前述のように嶋田家で家族皆と祝う予定であったが、急用が入り
モニカとサクラはブリタニアへ、嶋田さんと忍は日本の東京へとそれぞれ飛び立ち、一繁とハルカが残ったのである

「とりあえず、あるものから料理作ってあげたから、味わって食べなさいよ」
「おおー!!ハルカの料理は美味いんだよな」
「当然でしょ!?あたしが何年作って来たと思ってるの!?」
「そうだな・・・かれこれ10年か。最初の黒こげ料理が懐かしい」
「いい加減忘れなさいよ!!あの料理の事を!!」

昔、お腹が空いたー空いたーと騒ぐしげちーに、留守番役を任せたハルカがしょうがないとばかりに
料理を作ったのだが、初めて作ったので見事に黒焦げになってしまったのだ。

「あの料理は忘れたい記憶なのよ!!」
「でも、あの料理も含めてハルカの料理は好きだよ」
「んな!」
しげちーの不意打ち言葉に顔を赤くするハルカ

「ば・・・馬鹿な事、言ってないでさっさと食べるわよ!!」
「えー、本当の事言ったのに」
そう言いながら、料理をテーブルに運び食事が始まる

「ところで、倉庫からこのジュースを持って来たんだけど飲む?」
「ん?・・・それ、まずいんじゃ?ワインだろ?」
「大丈夫よ!これはぶどうジュースよ。100%物の」
「そーなのか?ハルカがそう言うなら」
二人はグラスに赤い飲み物を注いで、クリスマスパーティを始めるのであった




「「メリークリスマス!!」」




































――――ニヤリ

3ヶ月後、嶋田家で大騒ぎになったという・・・

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最終更新:2015年05月28日 16:24