70 :名無しさん:2015/03/17(火) 21:57:37
転生者達の活躍により、アメリカを倒して太平洋の覇者になった(なってしまった)日本だが、
戦後の庶民の生活は史実戦前よりも多少良くなったという程度で、子供達は相変わらず近所の空き地等に集まって鬼ごっこや缶けり、
チャンバラなど昔ながらの遊びをしている。
しかしそんな中で、もしこの場に転生者がいたら目を疑うような光景がそこにはあった。

「よーし、今度こそ当ててやる!」

なにせそこにはシャツに短パン姿の少年がロボットのような玩具を的に向けていたのだから……

憂鬱日本昭和玩具史~「ビー○マン」について~

戦争が終わって一息ついた(政府上層部等はむしろ余計忙しくなったが)史実日本を生きた転生者達は、
子供達を熱中させる玩具を作れないかと考え始めた。というのも「子供はよく学び、よく学べ」と言われる通り、
健全な精神を生むには色々な遊びをするのが良いといわれている。
また子供の頃に考えたことが将来の技術開発のブレイクスルーになることもあり、
これからも諸外国より技術的優位に立ち続けたい夢幻会上層部との思惑とも一致。
技術の発達により合成樹脂―――いわゆる「プラスチック」の量産体制が整ったことから、
史実1990年代に流行ったような競技玩具の開発を始めた。

71 :名無しさん:2015/03/17(火) 21:59:41
―――さて、史実1990年代に流行した玩具といえばファ○コン等のゲームやミ○四駆、
ベ○ブレード等が思い浮かぶだろう。しかし憂鬱日本では、ゲームはまだ電子部品が軍事機密に属する部分もあり、
また一般庶民が買うにはあまりにも高く、ミ○四駆もモーターはともかく、動かすための乾電池を大量に買うのは難しい。
ならばベ○ブレードと転生者達は意気込んだもののよく考えたらベーゴマがあるじゃんということでお蔵入り。
そこで白羽の矢が立ったのが近所の駄菓子屋で売っているビー玉を発射できるビー○マンであった。

ビーダ○ンとはプラスチック製のホールドパーツの反発力を使ってビー玉を発射する玩具で、
史実当時の子供達が熱中した玩具の一つである。既に(前世ではあるが)そのような実績があり、
また庶民の子供達が買える値段に抑えられることから開発が始まり、
1940年代には雑誌で連載された漫画と共に華々しくデビューを飾った。

史実では当初ボン○ーマン型だったビー○マンだが、
こちらでは最初からアニメや紙芝居に登場するようなロボット風デザインに
したことで男児達の心を鷲掴みにし、爆発的な売り上げを記録。
デパートや駄菓子屋にビー○マンが置いていないと全国から生産会社に手紙が殺到。
慌てて増産しても需要に追い付かないなど社会現象にまで発展した。

72 :名無しさん:2015/03/17(火) 22:00:58
これほどまでにビー○マンが売れたのは近未来的デザインな見た目のかっこよさ(フェ○ックスシリーズもどき等)と、
ビー玉を発射するだけという単純な機能が家でも外でも遊べるからという理由だった。

近所の空き地で射的をするかっこいいロボットを見れば、子供は誰だってほしくなるだろう。ましてや戦争が終わり、
庶民の暮らしが豊かになり始めた時代。各家庭も経済的な余裕が出来たこともあって、親は子供に
玩具を駆ってあげることが出来るようになった。

こうして1940年代に誕生したビー○マンは半世紀たった現在でも姿形を変え、
少年だけでなく大人達にも人気の玩具の一つとしておもちゃ屋の店頭に並ぶのであった。


73 :名無しさん:2015/03/17(火) 22:04:01
というわけでビー○マンについてのSSを書いてみました。
最近ビー○マンにハマり、そういや転生者達が技術ブーストしたからプラスチックも
生産できるだろうなと思って調べたら大丈夫そうなので採用。機会があればミ○四駆
とかも書いてみると面白いかも。またビー○マンはスーパーだけでなく爆外伝シリーズ
も発売していると思います。あれなら機体も大きいしギミック多数だし、
なによりかっこいいし子供達には絶大な支持を受けるんじゃないでしょうか?
Wiki転載は大丈夫です。

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最終更新:2015年06月10日 21:33