664 :トゥ!ヘァ!:2016/02/03(水) 19:46:04
憂鬱スパロボOG



「アイドネウス島における高エネルギー反応消滅」
「シロガネから伝令。ワレ、メテオ3撃破に成功セリ」

統合参謀本部は歓声に包まれた。中には感極まって泣き出す者もいる。
それもそのはず。こ地球人類の命運をかけた戦いに勝利し他のも束の間、突然起きた更なる危機。
しかしシロガネを旗艦とする特務艦隊※1の急行によりこれに勝利。
真の意味で人類の勝利した瞬間である。

「ようやくL5戦役が終わりましたね」
「しかし、本当の戦いはこれからです。数か月後にはアインストとインスペクターが来ますから、それまでに出来る限り準備をしなければ」
「何よりホワイトスターも数か月後にはインスペクターの手の中。
その後はそのままアインストに持っていかれます。それまでに出来るだけデータの収集を行わなければ」
歓声が響く中で冷静な反応を示すこの者達。俗に転生者と呼ばれる者達である。

彼らは古くからの記録を見れば西暦の頃から。更に新西暦に移ってからは各国の転生者が連絡を取り合うようになり、100年前にはそれぞれの国家内で大規模な情報ネットワークを持つに至っていた。
そんな彼らだが地球規模での組織だって動きだしたのはほんの50年ほど前からである。
地球連邦政府や軍に影響力を確保し始めたのもこの頃から。
ただ組織だって動いたと言っても各国ともに思惑もあれば、野望もあるわけで、
全体で見ればやっぱ混乱もある。つまりは確かな一つの組織として纏まっていたわけではない。
利害調整と情報交換のための談合組織的な会議を開き、そこで罵り合い、殴り合いしながらも少しづつ時間をかけてある程度のまとまりと団結を作り上げたのが今の形である。
少なくとも団結するにおいてはアイドネウス島に落ちたメテオ3から得られた外宇宙の脅威という情報が現在の団結すべき理由の大半を占めているのも確かである。

そんな彼らだが一口に転生といっても沢山いる。
元となったゲームの記憶を持つ者から、全く違う歴史の世界から来た者や前世の因縁を持ったまま生まれてきた者。
同じ世界から逆行してきた者もいれば、似たような世界の記憶を持った者もいた。
少なくとも逆行者と呼ばれる未来の世界から来た者達や、似たよう世界や物は違えどロボット兵器が闊歩していた世界から来た者達の記憶は兵器開発において大きな手助けとなった。

665 :トゥ!ヘァ!:2016/02/03(水) 19:46:39
政治や組織体型は元より各国の寄り合い染みた地球連邦体制からは余り変わらなかったが、
それ以外の部分や細かな部分では改善されたところも多い。
エルピス事件は事前にテロリストが捕まえられ、悲劇事態が起こらず、
ヒュッケバイン008Rは事前にエンジンのみの臨床試験とし、原作同様暴走こそ起こしたが被害は少数にとどまった。

EOTI機関は表だって公表されている。
最もメテオ3原作のEOT研究機関ではなく、政府直属の技術開発機関としてだが。
なので一般にもある程度の情報は公開されている。公開して良いと判断されてものだけだが。
EOT特別審議会?奴らは皆不幸なことになったよ。悲しいことですね(棒)

他はホープ事件やらエルピス事件やらを未然に防ぐとともにスクールの設立阻止及び、子供達の保護など出来る限り火消しを行った。
タイミング悪くアードラーとアギラは取り逃がしてしまったが。

軍事では軍艦クラスへのEフィールド搭載。ゲシュペンストへのテスラ・ドライブ搭載。
一部機体の先取り開発※2。ビアン博士とマイヤー司令への協力取り付けなどを行い、軍事力強化へ動きだした。

途中アードラー・コッホ率いるDCの蜂起に伴い、DC戦争※3が勃発。
戦争ではⅮC側がテスラ・ドライブ搭載兵器の大量運用とキラーホエール級及びストーク級によるISA戦術構想※4に則った電撃戦を行い序盤において連邦に大きな被害が出したが、原作よりも少ないⅮC側の戦力と、早期に立て直した連邦側の逆攻勢により比較的早期に鎮圧された。
この戦争でテスラ・ドライブ搭載兵器及びISA構想、PTやAMの有用さが知れ渡り、
連邦軍の改革がスムーズに進むようになったのは皮肉である。

そしてDC戦争後、時を経ずして現れたエアロゲイターの本隊。
俗に言うL5戦役の始まりである。

当初は敵の転移戦術に苦戦を強いられたが、原作通りに数か月の猶予を宣告され、
その間に戦力を増強。オペレーションSRWの発動を行う。
決戦では強化された連邦艦隊と機動兵器群により善戦したが、やはり質の差が大きく、
最後は原作通りにハガネ・ヒリュウ組+αがネビーイーム(ホワイトスター)内部に突入。
内部で暴れ回った後に、外へ出てきたジュデッカ(ホワイトデスクロス)と対決。

連邦艦隊は対特機部隊を率いてお供のヴァイクル・ベン部隊と対決。
対特機部隊が半壊しながらもこれらを撃破。
特務艦体とジュデッカの決戦を援護した。

最後は原作通りにジュデッカが敗北し、地球圏へ墜落。
直後にアイドネウス島のメテオ3ことセプタギンが覚醒。
ジュデッカのコアを取り込み再生を始めるが、ハガネ、ヒリュウを始めとする特務艦体が急行し、これを撃破。
ここにL5戦役が終了した。人類の勝利である。

艦隊はジュデッカ及びセプタギンの撃破後にエアロゲイター各兵器の停止を確認した後に
ホワイトスターを占領。すぐさま調査員が派遣され、迅速な調査が開始された。
また宙域を漂うエアロゲイターの機体の残骸と停止した兵器を回収し、これらの調査も同時進行で行われる。

連邦政府は戦争の終結を発表すると同時に今まで公然の秘密となっていた異星人の存在を正式に認める東京宣言と外宇宙からの侵略に対抗するためのイージス計画の発動を宣言。
またその裏では敵の本拠地に殴り込みをかけることを想定したハルパー計画も進められている。※5

地球連邦は各地の復興と軍備増強を進めた。
そして転生者達はこれから連続して来る様々な困難に不安と期待を胸にしながらも今日も頑張るのであった。


666 :トゥ!ヘァ!:2016/02/03(水) 19:47:24
※1
シロガネ、ハガネ、クロガネ、ヒリュウ、ソウリュウの計五艦による艦隊。
敵本拠地殴り込み艦隊やら、敵の頭置いてけ部隊やらと言われている。

ハガネとヒリュウの人員は原作通りだが、シロガネにはタシロ・タツミ大佐。
クロガネにはバン・バ・チュン中佐。ソウリュウにはジュウゾウ・オキタ中佐。
艦隊の旗艦はプラチナム1ことシロガネ。


※2
F-32シュヴェールトの早期開発と配備。
本来はまだ存在していないはずのソルプレッサとフュルギアの開発及び配備。
またランドグリーズの早期開発と配備。ゲシュペンストへのテスラ・ドライブ搭載及び機体強化。
レペグリン級やライノセラス級へのEフィールド付与。
スペースノア級四~六番艦の早期建造など。

※3
ビアン&マイヤーと共に現状の連邦における実戦経験不足をどうするかの議論の最中に起こった戦争。
原作と違い首魁はアードラー・コッホ。
以前からアードラーが秘密裏に組織していた私兵と一部の連邦及びコロニー統合軍が同調した集まり。
序盤こそはキラーホエール艦隊とストーク艦隊によるAM部隊を使った奇襲と電撃戦と連邦内部からの裏切りによる混乱で戦局を優位にしていたが、原作よりも強化された戦力を持っていた連邦軍は素早く態勢を立て直し、反撃。
元よりビアン博士&マイヤー司令らの手勢やが味方に付かず、原作よりも戦力が低下していたため、連邦との戦力差に極普通に追い詰められる。
最後は量産型のヴァルシオン部隊により連邦首都ジュネーブへの強襲を企むが、特務艦隊に阻まれあっさりと瓦解。
10機いたヴァルシオン改のうち2機が撃墜。2機が大破。残りは起動前に鹵獲された。
総帥であるアードラーは戦死。また側近であったジーベル・ミステル、ハンス・ヴィーパー、テンザン・ナカジマも戦死。



※4
……「空母の役割を果たす機動戦艦と、そこに搭載された人型機動兵器による電撃戦」(Integrated Synchronizing Attack)戦術構想の略称。(原作のまま)
早い話が 敵の異星人は俺らより基本的に強いんだし、普通にやってちゃ勝てないから、
精鋭部隊を載せた専用の戦艦部隊による少数精鋭で相手の頭に奇襲かけて潰そうぜ。
ということである。
なお、スペースノア級四~六番艦はL5戦役には惜しくも間に合わなかったが、
月から地上に建造拠点を移し、就役も間近である。
インスペクター襲来までには戦力化は間に合う模様。


※5
バルマー(エアロゲイター)やゾヴォーク(インスペクター)の本拠地はともかく、
修羅の乱や封印戦争だと相手の本拠地に突っ込むことあるだろうから、それ用の機体と軍艦の研究と開発進めようぜという計画。
真意としては他の計画と違い明確に転生者の手により進められる計画が欲しいためでもある。

667 :トゥ!ヘァ!:2016/02/03(水) 19:48:09
  • 企業

  • FI&ZR社
ソルプレッサを開発したFI(フレモント・インダストリー)社とフュルギアを開発したZ&R社が合併され誕生した会社。
同社ではZ&R社時代から研究・開発が進められているヴァルキュリアシリーズの一つであるランドグリーズが正式採用され、その火力の高さでDC戦争、L5戦役では重宝された。
またFI社で研究中であったアサルト・ドラグーンの開発も継続して進められている。
共に本来この世界には存在しない会社だったが転生者が設立した。

  • クラサキ・カンパニー
極東地域の日本に本社を置く会社。
規模こそはそこまでではないが、なりふり構わない人材の採用と実験により高い技術力を持っている。
ゲシュペンストの改修案やテスラ・ドライブの普及などを後押しした企業の一つ。
実態はこの世界には存在しない技術や機体の知識を持つ別世界転生者達をより活かすために設立された会社。

  • 天城重工
極東地域に本拠地を持つ重工業系主体の会社。
長い歴史を持つ老舗であり、世界でもトップクラスの技術力と規模を誇る。
イスルギ、GA、ノリンコ、ドミートリ、ネルガル、アマギの6社は世界6大重工と呼ばれる。
現在のトップは先代から業務を引き継いだシュウ・アマギ(天城修)。
基本は堅実的な経営ながらも最新の技術を盛り込むことに積極的な姿勢はこれまでの業績と共に高い評価を得ている。
イスルギ重工のミツコ・イスルギ嬢との熱愛報道が度々なされるがそのたびに本人は
「付きまとわれているだけ」と否定している。

  • GA、ノリンコ、ドミートリ、ネルガル
GA:メテオ1が落下し、大混乱に陥ったアメリカの業界で逞しく生き残りながらも倒産していく既存の企業を取り込みながら成長してきた企業。
ノリンコ:中国北方工業公司前身とした巨大兵器製造企業。名前は旧世紀時代に各国から呼ばれていた名称をそのまま使った物。
ドミートリ:ロシアのドミートリ設計局が民営化した企業。堅実な設計が売り。
ネルガル:新西暦100年に設立された新鋭企業。
EOTに臆さない姿勢と、最新鋭技術を積極的に活用して成り上がってきた。
起業者は転生者。

なお上記で説明されたのはあくまで有名な重工業系グループであり、同等レベルの大企業は他にも存在している。
例:マオ・インダストリー インテリオル・ユニオン オーメル・サイエンス・テクノロジー BFF キサラギ社 有澤重工 等々。

  • 利害調整と情報交換のための談合組織的な会議
特にこれといった名前はない。議会とか同盟とか組織なんか言われている。
世界規模の会合ではあるが、あくまで各国転生者共々野心や願望を持っているので完全に一致団結しているわけではない。
現状では取り敢えず宇宙や異世界から脅威が断続的に来るのはわかっていることなので表向きくらいにはちゃんと団結しておこうという話。
なのでそれらの脅威が全て取り除かれた末にはどうせまた主導権争いが勃発するんだろうなぁっと皆薄々思ってる。
目下の目標はゾヴォークの撃退と封印戦争を生き抜くこと。
そして連邦に前々から潜むウルトラマンマニアの陰謀を阻止すること。

  • 転生者
夢幻会の面々や防衛軍の面々に銀鬱伝のように海外組の転生者もいる。
今回初めての人もいれば、OG世界から逆行してきた者もいるし、全く別の世界線から来た転生者もいる。
珍しいものでは前世がラ・ギアス世界の住人や異星人だった者もいる。

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最終更新:2016年02月15日 19:37