604 :Aodの人:2015/02/19(木) 23:21:03
一発ネタ(wiki掲載OK)
憂鬱何で○鑑定団!

第○壱会 フシミン「鍵」同人誌生原稿

壱!
十!
百!
千!
万!
十万!
百万!    
一千万!!  七
一億!!!  四


「よ、4億7000万円!?!?!?!」

ざわめく会場
「え? 何? この小汚いエロ同人原稿が4億7000万円???倉崎の新作小型旅客機買えますやん!」
司会の関西人の暴言に苦笑しながら鑑定人が説明を開始する。
「えー私もフシミンの同人誌は色々見てきましたが、これは歴史的な発見です」
「正直、私も手が震えています」
手だけではなく声も震えていた。
「まず、このフシミンという作家は同人漫画草創期の巨匠なのですが、実は同時期の作家の多くと同じように、
本名や身分が一切不明でした。正確にはいくつかの説があるのですが、確実に唯一わかるのはどうやら海軍軍人
であったということくらいです。しかし、今回この生原稿でそれが誰かが判明した、その歴史的瞬間とも言えましょう」
「えぇ!?マジで!?」
「マジです、しかも、今まで想像されていた候補者の誰にも当てはまらない。正確には候補者たちよりもずっと上の階級の方です」
「え?それは誰なんです先生?あ、もしかして大宰相嶋田繁太郎とか!?」
100%そんなわけないやんと言った風に茶化す司会者。
しかし、
「いえ、それよりももっとスゴイです。」
「えっ?」
「この作者は、皇族元帥、伏見宮殿下に相違ありません!」
「え?…え?えぇ!!!!このエロ本描いてたのが皇族の方!?」
まじでっか!?と司会者のテンションはダダ上がり、
「それだけではありません」
「まだありまんの!?」
司会者はもうリアクションの上限マックスである。

605 :Aodの人:2015/02/19(木) 23:21:39
「はい、10ページから12ページ3コマ目までを御覧ください、この筆跡は嶋田繁太郎氏の筆跡に間違いありません」
「なんと!」
「しかも!この12ページ1コマ目から5コマ目の背景描写は東條英機氏が趣味で書いていた絵葉書の絵柄に非常に
タッチが似ており、おそらく彼が描いたものと思われます」
「ほあ!?なにその歴史偉人オールスター!?」
「この品物説明にあったとおり、当時、嶋田繁太郎を中心とした総合戦略研究所派、のちの夢幻会派は、
陸海の連携を促進するために、陸海合同大文化祭、現在の帝国大文化祭の開催を主導していました。
そして、初期の大文化祭の文芸部門では、所謂青春の甘酸っぱさを中心とした物語で読者の青春を満たさせる
「葉(よう)」派と悲哀や感動を最大限に表現し読者を泣かせる泣きモノを得意とした「鍵(かぎ)」派の
真っ二つに分かれて仁義なき争いが行われていました。
文化歴史学的には葉鍵(はかぎ)論争と呼ばれているのですが、その論争は陸海軍を二分したものであったと言われています。
大変興味深いのはその一方の派閥に海軍の重鎮である宮様と、陸海それぞれの新進気鋭軍人であった嶋田氏や東条氏が
居るということです。これだけでも大変に史料としての価値が有ります。
ただ、これだけでは片手落ちで二億円くらいの価値だとおもいます。」
「す、すると残りのもので2億7000万円の価値が?」
茶化す余裕もなくなり司会者はハンカチで額を拭いだす、ようやく重要性に気づいてきたようだ。
「はい、それが本に挟まっている注文書です」
「注文書、出品者さん、ちょっと出してもらっても」
「あ、ハイ・・・これでしょうか?」
空気だった司会者、出品物に挟まっていた注文書を抜き出す。
「えぇ、その注文書、重要なのは献本の宛先でして、そこには「東京中央郵便局第334号私書箱コノミンへ」
と書いてあります。」
「東京中央郵便局第334号私書箱?どこかで聞いたことがあるような…あ!!!!」

606 :Aodの人:2015/02/19(木) 23:22:09
「そう、これは近衛文麿公が完全な趣味の郵便物を受け取っていた私書箱です。」
「第○○回の近衛公への手紙で出たやつですな!」
「そして宛先には、コノミンとある。つまり…」
「こ、近衛文麿がコノミンだってことでっか!?」
「その可能性が高いと見ています。そして近衛卿はあの時期皇道派と言われる将校たちの一部と仲が
良かったと言われています、これらを鑑みると、この本は陸海合同文化祭の真の姿を見せてくれます」
「お聞かせいただけますか?」
「元々陸海合同文化祭は先程申し上げたように、同時仲の悪かった陸海軍を近づけるための行事です。
しかし、夢幻会の重鎮たちは、ただ混ぜるだけでは駄目だと考えていたのではないでしょうか?
つまり、文化祭という枠組みの中で既存の陸海軍とは違う派閥を作りたがったのではないかと想います」
「と、いいますと?」
「鍵派と葉派、これは陸海を超えた文化的大派閥を形成しました、その精神的な結びつきは陸海の
結びつきに比するものだったとか。その中で陸海の将校が交流したのは確実です。
この本は、ただの同人誌ではありません。あの時代の日本の重鎮たちが軍政一体となって相反する組織を融合させようとしたその軌跡を垣間見ることができる品物なのです。
芸術というのはある意味、その作品そものよりも作家の背景や時代の流れを評価するものである場合があります、
そしてこの逸品は、我が国が一流国となるための先人たちの足掻きを垣間見させるという意味で、
芸術として超逸品であると言わざるを得ません」
「こんなエロ同人にそんな壮絶な意図があるとは…皇族さんも大宰相さんもエロ本に興味あったんですな
なんてゲスいこと言わんといてよかった」
会場、爆笑。
「性欲というのは人間の三大欲求の一つです。眠りと食事は軍で供給できますが性欲は慰安婦を置くしか無い。
それでも足りなければ是非もあらず、です。一見卑猥で侮蔑すべきものに見えるかもしれませんが、
兵の欲求を別のところで代替する手段を講じるというのは組織として至極まっとうな手段です。
だからこそ軍は性的な書物であろうとも靖国に納めさせてるわけだと私は思っています」
「うーん…私にはよくわかりませんわ…」
「ま、元々日本人はうんこの話題で神話を作るレベルなので」
「あっ(察し」


某神社
「うあおああおああいあおあおあ!!!やめて、やめてくれー!それは!それはそんな大層なものじゃないんだああああ!!」
その日、とある大宰相の墓前で悲鳴のような声が聞こえたとか聞こえなかったとか。

607 :Aodの人:2015/02/19(木) 23:23:32
友人が同僚に同人バレしたのでもしフシミンコノミンの同人が誰のかバレたら
どうなるかを思いつきで書いてみました。

608 :Aodの人:2015/02/19(木) 23:26:03
あ「陸軍の重鎮である宮様」→「海軍の重鎮である宮様」
でした。。。

陸軍を海軍に修正

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最終更新:2016年08月11日 16:10