449 :トゥ!ヘァ!:2015/05/02(土) 09:23:18
第二次インドシナ半島紛争 概要その1


ことの発端は数年前から散発的に続く大漢中とOCUの国境線上での小競り合いだったが、まずはそれが起こるまでの過程を説明しよう。

第一次インドシナ半島紛争の際に一方面軍と一個艦隊が壊滅するという、旧時代の規模の国家なら崩壊しても可笑しく無い痛手を負った。

これにより当時の首脳陣は責任を取り総辞職。
軍部でもトカゲの尻尾切りの如く戦争に関わった高官の首が幾つか飛んだ。

そして紛争後の約1年後。
OCUは報復とばかりにインドと手を組みチベット地区の反政府勢力へ支援を送り、チベットの実質独立化を企てた。
そしてただでさえ東南アジアでの紛争の痛手から立ち直っていない大漢中はこれを満足に阻止することもできず、71年から始まったチベット騒乱ではこれを押しとどめること敵わず、2年後の73年にはチベット地区の大半で実質的な独立を許してしまった。

それどころか、この動きに便乗したザーフトラがウイグル地区の反政府勢力を援助。
チベット騒乱の最中であった71年後半から73年かけて同時的に起きたウイグル騒乱の結果チベットに続きウイグルまでも実質統治下から離れることとなった。

そして両地域から戦乱を逃れるために避難してきた大量の市民。
言うところの国内難民が発生し、ただでさえ逼迫している国庫を圧迫。
更に現地住民と国内難民の間で対立が発生し、治安も悪化。

それに対応しようとも数が膨大であり、とてもではないが今すぐ全てを解決することはできなかった。
対応が後手に後手にと回った政府は国民からの支持が急降下。
戦後政権はチベットとウイグルの実質的な独立騒ぎと相まって当時のトップとその取り巻きは尽くその椅子から転げ落ちることとなった。

その後74年に政治闘争の結果軍部からの強い押しのもと新たな首班を迎えた。

新政権はこれまでの責任は前首脳陣とチベットやウイグルを陰ながら支援したOCUにあると押し付け、更にここにきて大規模な軍事整備とそれに伴う公共事業を行うことを発表。

カンフル剤を投入し無理やり国内の景気と空気と上向きにしようと考えたわけである。

こうして。心機一転75年初頭より大規模な軍拡を行うこととなった。

第一次で主戦場となった雲南省を成都軍区における最重要区域指定とし大規模な基地化。
ついで広西省と広東省における陸海空軍基地の増設。
後背に位置する四川省、貴州省でのインフラ整備とその過程での大規模補給基地化。

同時並行で南シナ海における最重要地域の一つである海南島こと海南省と、補給のための軍用地下トンネルが続く雷州半島を要塞化。

大漢中は前回戦場となった一帯を復興の名目の元で大規模な要塞として再建したのだ。

この他にも壊滅した南海艦隊、被害を受けなかった東海艦隊の増強。
新たに陸上戦艦による陸上艦隊の設立。
当時の空挺部隊を下地に軽装備と即時対応軍と重装備の緊急展開軍を設立。
更にそれとは別に陸軍の精鋭からなる快速反応部隊を設立。

これら新設部隊を核とした即応部隊の整備と合わせ、各種兵器ののハイテク化や更新を進め、その勢いは戦前の軍備をも凌ぐと言わんばかりのものとなっていった。

無論そんなこれ見よがしに軍拡に走れば国境を接し、領土問題を抱えるOCUは黙っているわけもなく。

大漢中の軍拡が付近の国へ要らぬ脅威を与えていると前回の紛争のことも踏まえ痛烈に批判したが、大漢中政府は近年反政府勢力の活動が激しいウイグルやチベットに対する備えだと返答。
無論内心そんなわけもなく、主に主敵とされるのは前回矛を交えたOCUである。

公共事業の一環だの、反政府勢力への備えだのはただの方便なのは誰の目から見ても明確であった。

450 :トゥ!ヘァ!:2015/05/02(土) 09:23:52
そして軍備の回復著しい大漢中に対抗し、OCUも軍備を拡張。
OCU結成以来遮二無二内政へと労力を注いで整えた国力は伊達では無く、
それまで他国と比べ些か低調であった軍事産業が70年の紛争を境に活発化。

10年もしないうちに軍事力はECを抜き、ザーフトラを追い越し,USNに迫る勢い。

各企業やOCU中央政府と各加盟国からの支援及び援助によりこれまで以上に動きを活発化させ、次々に新兵器を送りだしていった。

特に前回戦場となったベトナム、ラオス、ミャンマーではその手の産業が殊更活気づき、基地の増設、部隊の増員、重要地域の要塞化などを周りから見てもやり過ぎとも言えるレベルで行っていた。

そしてOCU中央政府はそれを止めるわけでもなく、これ見よがしに軍拡を進める大漢中への当てつけなのか、むしろ具体的な援助を送りだす始末であった。

そしてOCU加盟国の企業。
取り合分け日本とオーストラリア、そして新興の東南アジア諸国の企業は降って湧いたこのチャンスを逃すはずもなく、前線に位置する国家だというのにどこの企業も挙って人員を現地へと送りだした。

大漢中と国境や海域を接する加盟国。そして有事の際にはこれらに対抗するOCU防衛軍は大多数の国民と加盟国の後押しもあり急激にその規模を膨らますこととなる。

陸軍ではヴァンツァーを含め戦車や砲、歩兵装備などの更新と整備。
主に陸で国境を接しているインドシナ半島方面。

空軍ではより高性能な新型航空機の採用。防空体制の強化。
主に前回主戦場となった東南アジア方面を中心に台湾やフィリピンなどの航空部隊の増強。

海軍では艦隊の増強と旧式艦の更新。または新型や空母の配備。
戦前である2070年以前ではOCU防衛海軍には3隻だった空母を6隻に増強等々これら幅広い軍拡を進めた。


さて、双方軍事力が整えられてくると問題が出て来る。
大漢中、OCU共に長年領土問題などで対立が長く、2070年には紛争まで起きた。
そんな二国が仲良いわけがなく、しょっちゅう問題が起きたりしている。
南シナ海周辺における領海侵犯や領空侵犯。
東南アジア国境線上での軽い挑発行為などである。

これらは戦前からよくある出来事ではあったが70年の紛争で大漢中が敗北していこう大人しかったが、大漢中の軍事力が事実上復活した80年代後半からはかつてのように頻繁に起こるようになった。

85年には陸の国境線上で軽い銃撃戦が起こり双方で死傷者が発生する東南アジア危機が起こったが、USNやザーフトラによる仲介により、大規模な衝突には至らなかった。

しかし、これ以降大漢中、OCU両国は国境線上で小規模な衝突が度々繰り返されるようになった。

451 :トゥ!ヘァ!:2015/05/02(土) 09:24:30
そんな中で90年に事件は起こった。
同年11月20日にOCUラオス国境近く、大漢中雲南省寄りの某所。
近頃欧米やアフリカや欧州を中心に事件をおこしている国際テロ組織グリムニルの東南アジア支部と思われるアジトへの強行突入作戦。

結果を言うと作戦は上手くいった。
敵の抵抗は激しく、ヴァンツァーまで繰りだしてきたが、
事前の情報収集の元、ヴァンツァーやヘリなどを含めた重装備で制圧に臨んだOCU特殊部隊の圧勝。

それほどの犠牲も出さずものの数時間でアジトの制圧は完了した。

だが幾人かのテロリストはヴァンツァーや軍用車を駆り、大漢中国境線方面へと逃走。
部隊はこれを追跡し、国境線近くのあと一歩というところでテロリスト達に追いついた。

微弱な抵抗を排除しながら支部長と思われる男の乗る車両を捕縛しようとした時にそれは起こった。
突如ミサイルが捕縛を試みようとしたOCUヴァンツァーに命中し、これを妨害。
それは大漢中国境方面から放たれた物であった。
更に国境線上を乗り越え大漢中所属と思わしきヴァンツァー部隊が接近。
OCU特殊部隊と交戦を開始した。

ほんの15分程の戦闘であったが、結局は残りのテロリストを大漢中方面へと逃してしまい部隊も少なからず損害を受けていた。

即日OCU側は大漢中側へと批判を行い、詳細の説明を求めたが大漢中政府はこれに覚えがない。一切関係していない事実無根の冤罪であると反論。

議論は平行線を辿り両国の間でこれまでにない程に緊張感が高まる。

そして同月27日。
OCUベトナム国境線にて大漢中側から銃撃。これに対しOCU側も反撃。
大漢中政府はこれに中止命令を出したが、情報の錯綜からなのかはたまた意図的になのか現地部隊は停止せず。
この衝突は瞬く間に大規模化し、引きずられるように戦火が拡大。
国境線上をも乗り越えてOCU領内への戦闘へと移っていた。

OCU中央政府はこれ対し明確な武力侵攻であると大漢中へ宣戦布告。
この際にやむ負えなしと同日大漢中政府もOCUへ宣戦布告。

ここに第二次インドシナ半島紛争が勃発した。

452 :トゥ!ヘァ!:2015/05/02(土) 09:25:06
解説

  • チベット及びウイグルの騒乱
少し前に説明したのより少し早めの年へと修正。
チベット騒乱は71~73年にかけて起きた。ウイグル騒乱も同時期。
インド、OCU、ザーフトラなどが秘密裏に現地の反政府組織へと援助。
瞬く間に両地域で反乱が起きる。
2090年現在ではチベット自治区のうち、ガリ、シガツェ、山南、サラ。
そしてナクチュのアムド県より以西が反政府勢力の勢力下に。
残りのチャムド、ニンティとナクチュの残りアムド県より以東が大漢中政府統治下である。

ウイグル自治区ではクズルス・キルギス自治州、カシュガル地区、イリ・カザフ自治州、ボルタラ・モンゴル自治州、アルタイ地区、タルバガタイ地区、昌吉回族自治州、アクス地区、ホータン地区以西大半とバインゴリン・モンゴル自治州の半分程。
そしてウルムチ市と手に入れた地域に内に存在している各市が勢力下である。

残りのホータン地区以東残余とバインゴリン・モンゴル自治州の残り半分、クムル地区、タルバガタイ地区が大漢中政府統治下である。



  • 大漢中軍の再建と増強
74年から本格的に始まった軍備の再建とそれに伴う各部隊の増強とインフラ整備である。
落ち込んでいた経済を回すためのカンフル剤としても側面も存在していた。
その勢いは凄まじく約10年の時間をかけ、85年にはほぼ戦前を越す規模まで回復している。

しかし、副作用も大きく、膨れ上がった軍備と軍事費により軍部とその後押しを受ける高官の影響力が増し、80年代半ばには軍部系の高官一強体制となる。

更に増額される軍事費とインフラ整備や軍事再建が進んだ80年代後半ではカンフル剤としての効果が切れてきており、大漢中の経済は息切れしてきている。

そのため膨れ上がったその軍備の捌け口を求めるようになった。

現在ではチベットとウイグルの反政府勢力との戦いである程度浪費されてはいるが、先の見えない自転車運営に国民が不満を貯めている。

そして現在の軍部では主に青年将校や若手エリートを中心に10年前のOCUへの責任転嫁の副作用ともいうべき過激なまでの反OCU感情が蔓延る状態となった。

現在の主だった軍備は空母6隻、陸上戦艦2隻など。
内訳はOCU東南アジア諸国への抑えとして南海艦隊中型空母2、大型1。
日本への抑えとして東海艦隊中型空母2、大型1。
雲南省軍区に陸上戦艦1、蘭州軍区に陸上戦艦1。



  • 大漢中のヴァンツァーや技術あれこれ
原作と違い大いに進んでいる。
少なくとも90年には原作3で出てきた機体やその先駆者とも言える機体が出てきており、荷電粒子砲やレールガンの類も大型兵器や艦艇、砲台サイズなどであるが実用化に成功している。

更に70年の敗北以来WAPの導入と開発を進めた結果原作では見ない機体が多く登場している。

USNディアブルアビオニクス社のガストシリーズをライセンス生産。
その後ガストを基に開発した銅髏、その改良型である鉄髏シリーズ。
ザーフトラから輸入したテラーンやその自国改修型である鉄人シリーズなどがある。
上記の銅髏系統は単純な構造と武器腕による高い整備性と安いコストを実現しており、70年代終わり頃に開発されたものだが未だ大漢中軍の二線級部隊や基地防衛隊などでは数多く配備されている。
鉄人シリーズの方はテラーンの重装甲を受け継いでおり、旧式化した現在でもその高い防御力、出力、信頼性から未だに第一線で使われている。


  • 大漢中共和国の企業
原作と違い、上海鋼公司が早くに上海へ移転している。
なお原作では移転前の瀋陽が根拠地であったが、今世界では満州が独立しているので、
移転前の本拠地は瀋陽ではなく南京と設定している。

原作で社数少ないことによる救済措置としてACFFから大華食品総合公司(食品と社名にあるがパーツを生産している)や百龍公司が参戦。



大漢中の経済
  • 上記の戦力をみてわかるだろうが正直かなりヤバい。
軍事に傾き過ぎている。
何かあればすぐさま経済崩壊起こす張りつめた風船状態。

現在は軍備整備によるカンフル剤により誤魔化してるに過ぎない。
そしてそれも限界が近い。



  • 蛇足
満州共和国の方では原作では大漢中企業であった鉄武帝重工公司が。
そしてCatch the Sky 地球SOSから奉天北方工業公司。
冥王計画ゼオライマーから国際電脳(社名変更前は鉄甲龍社)が参戦。

453 :トゥ!ヘァ!:2015/05/02(土) 09:26:02
  • 東南アジア危機
2085年に大漢中、OCUベトナム国境で起こった銃撃事件。
小規模な事件だったが双方に死傷者が発生しており、大規模な衝突へと発展しかけた。
しかし、USNとザーフトラの執り成しにより大規模な衝突は回避された。
実際は内心軍備が整っておらず乗り気でなかった大漢中と、ここ20年ほどで関係修繕が進んだUSNの意見を無碍に出来なかったOCU側が引き下がったからである。



  • OCUの軍備
70年代の第一次インドシナ半島紛争からはこれまで丁重であった軍事拡張が発的に進められた。

その勢いや規模はECやUSNが内心軽く冷や汗を流したほど。

わかりやすいところでいうと、
戦前OCU防衛海軍に所属していたインドネシア出資の中型空母1、オーストラリア出資の中型空母1、他東南アジア諸国からの出資の中型空母1が90年までにオーストラリア出資の大型空母1、インドネシア出資の大型空母1、他東南アジア諸国出資の中型空母1の新たな空母三隻を加わった。
それと同時並行で戦前からの中型空母3隻も新たに更新したというのだから驚きだ。

これにより中型4、大型2の合計6隻の空母がOCU防衛海軍に揃うこととなる。
無論それに随伴する各護衛艦や補助艦なども揃えられている。

そしてOCUの盟主と言われる日本では大型4隻だったのが、この20年間で日本単独で6隻にまで増強されている。
こちらも同じく随伴艦各種共に。

90年までにはOCU全体で4隻の中型空母と8隻の大型空母の合計12隻がそれらの随伴艦と共に存在していることとなる。

なお現在では基本的にどれも2隻ずつ組んでおり、ローテーションも同じ面子で回している。



  • OCU大陸日本の軍備
OCUの半分は日本で出来ている。
これは比喩でもなんでもなくそのままの意味である。

特に大漢中と東南アジアで衝突の起きた70年を境に東洋の巨竜は本気を出したのか、凄まじい勢いでOCU諸国を引っ張りながら自国の軍備整備や経済発展を遂げている。

戦前である70年以前では4隻だった空母が20年間で6隻にまで増強。
そして戦前の4隻の大型空母の更新を行い、新造艦Ⅱ隻と合計し通常動力の大型空母6隻とそれらに随伴する艦艇を単独で揃えた国家。

当初海軍内では一部将校が大型8、原子力空母8の現代版八八艦隊構想を練っていたが、大蔵省の魔王とその弟子たちの前にこんなものを出せるわけがないと、計画書を提出する以前に海軍内良識派の手で撃沈された。経済的にも軍事プレゼンス的にも当然であった。

なお原子力空母就役時には一番艦に大和の名を付ける予定であった。


現在就役している空母は飛龍型空母「飛龍」「蒼龍」、翔鶴型空母「翔鶴」「瑞鶴」、大鳳型空母「大鳳」「白鳳」

なお第一次インドシナ半島紛争の時の反攻作戦時に活躍した空母は天城型空母「天城」「赤城」、雲龍型空母「雲龍」「葛城」の四隻である。
こちらは既に全艦退役済み。

454 :トゥ!ヘァ!:2015/05/02(土) 09:26:48
  • OCU内における華僑
その多くはOCU結成時に日本の影響増加を嫌い本国か外国に居住を行い、数は減っている。
特に反大漢中色の強いベトナムや現地住民との軋轢が酷いインドネシアなどではOCU設立前と比べ大分減少している。

しかし、マレーシアやシンガポールなど元から華僑の影響力が強い国では比較的多くが残っている。

だが70年代の紛争時に本国に協力的な華僑と潜伏していた工作員による攪乱工作が発覚し、幾人もの影響力の高い華僑が逮捕されるなど大捕り物が行われた。
これにより中華系の人間には更に居心地の悪い状況となった。

そしてその大取物の時に進んで情報提供を施し協力したのが同じく影響力の高い富豪系の華僑であったという。

彼らは俗に新華僑と呼ばれる少数の人々であり、本国と強い繋がりを持つ本華僑と呼ばれる大多数な人々と対立関係にあった。

彼ら新華僑は昔から現地に根を張っている現地出身の華僑であり、老華僑と呼ばれる集団から分枝したと言える集団である。
彼らはOCU結成時に積極的にOCU政府や各国に取り入れを行ったものであり、少なく無い数の権益をOCUに持っている彼らからすれば本国のしていることなど、自分達の利益を害している以外の何物でもないということだ。

プライドが無駄に高いところは一緒だが所謂中華思想など一銭にもならず、自分達が苦しい時は何も施してくれなかった本国など唾棄すべき存在であり、己の腕のみで手に入れてきた利益こそが至高であり、尊ぶべきものという考えを持つ中国人からすれば異端とも言える集団であった。

故に本国の指示通りに荒し回る本華僑は利益を害す害虫であるとし敵対関係にあった。

80年代後半になり再度の大漢中との関係悪化により、またしても中華系への扱いが厳しくなり殊更少なかった中華系は更に減ったが、そんな中でも彼ら新華僑と呼ばれる連中は逞しく商売をしている。
少なくともいつ没収されるかわからない本国には一切財産を預けておらず、高跳びするのなら欧米や南米の方であろうことが予想されている。

しかし、そんな彼らだがOCU内での評判は余り良く無い。
強欲で無駄にプライドの高いところは余り変わりがないからだ。
そして中華系というイメージ。

つまり、どのみちOCU内では余り信用がないのだ。
なので大多数の関係者は利用し、利用される関係と言えよう。
少なくとも多くの加盟国同様OCUが栄華を誇っているうちは尻尾を振るだろう。

なお日本の某関係者達からは
「どのみち進んで関わりたい部類ではない」
「変わらず信頼できないし信用もできないが、まだ利用はできる。無論十分に警戒すべき相手なのは変わりないが」
「もう一つ別の中華が出来てしまった感じ。頭痛の種が増える…」

との感想をこぼしている。



  • OCUにおける宗教及び民族などによる紛争のあれこれ
東南アジアは知っての通りイスラムからヒンドゥー、仏教にキリストとかなり混沌としている地域である。
そして民族問題などと絡みそれらに関するテロや反政府組織なども多数存在している。

2000年にバンコク経済体が設立(原作より5年早い)されて以降、長い間日本や各国政府にOCU中央政府は頭を悩ませてきた。

設立以前から日本の転生者の入知恵で史実よりは幾分問題が解決されるか、そもそも起こらないかしていたが、それでも存在しているところでは存在している。

OCUは日本を主軸に剛柔交えて様々な手段を使い、半世紀以上の時をかけて徐々にだが沈静化させていった。
表立って紛争が完全に収束するのは60年代初期頃であり、膨大な時間と資金と労力と文字通りの血と汗を使いこれを達成した。

なおこの問題に関してだけは盟主である日本は断固とした行動を起こしており、出来る限り穏便に。しかし、やる時は容赦なく徹底的にやり尽す。
時に国際社会から痛烈な批判が集中しようとこれらの方針だけは断固として曲げなかったという。

無論未だに火種が燻っている地域も存在しており、今後も細かいケアが必要となる。

70年の紛争当時では一部で再燃しかけたが現地人員と各穏健派と日本の対紛争委員が必死の努力の末に内部紛争の再燃だけは避けられた。

455 :トゥ!ヘァ!:2015/05/02(土) 09:27:49
  • OCUの軍備増強の各国の反応
EC:主に驚いている面々が半数、達観した表情をしているのが半数である。

驚愕勢:ポーランド、フランス、ドイツ、イタリアなど
「昔なら兎も角、現代であれって…なにこれぇ・・・」

達観勢:イギリス、オランダ、ポルトガル
「まあ、そうなるな…(長い付き合いの末に達観している)」



USN:驚いている州が多いが、半ばは可笑しくもないかと受け入れている。
中心的に存在であるアメリカ州では然も当然といった雰囲気がある。

なおこの急激なOCUの軍事増強で、USN内では一部でOCU脅威論を唱える輩が少なからず出てきている。
大抵は第二次世界大戦時、冷戦時に日本脅威論を唱えていた者達の末裔や、それに近しい考えを持つ人々。

ザーフトラ
こちらも旧アメリカや日本と付き合いの長い欧州三羽鳥と同じく、然も当然と受け入れている。
なお、大漢中とOCUの軍拡を口実にこちらも進みは遅いが徐々に戦力の更新と増強を行っている。

インド
正直出来れば巻き込まれたくないと考えている。
しかし巻き込まれた際はよっぽどの事が無い限りOCU側に付こうかと考えている。
インドの仮想敵国一位はチベットが切り離される前は大漢中であり、過去の第二であり、現在の第一位のパキスタンは大漢中から決して少なくない支援を受けているからである。

その他の国々
近隣国家以外は大体遠い国の出来事と内心感心を寄せていない。
しかし、OCUの支援を受けているEAと大漢中から支援受けている関係上EAと敵対的なSAUSは他人ごとではなく、俄かに国境線上で緊張感が増している。



  • 第一次インドシナ半島紛争
大漢中の様子見の行動が、思いもよらず大規模化して起きた紛争。
結果はOCUの勝利で終わったが、火種は変わらず残った。

戦場が東南アジア一帯のみに限定されたのは両国共に完全な全面衝突を望んでいなかったからである。

456 :トゥ!ヘァ!:2015/05/02(土) 09:28:29
  • 国境線上での大漢中軍のテロリストへの援護行為
真実はテロリストと繋がっていた現地指揮官の独断。
大漢中内へグリムニルのメンバーを退避させた後はそのまま国内のシンパを使い部下共々国外へ高飛びした。

大漢中政府にとっては寝耳に水であったが犯人は当の昔に高飛びしており、更に一部軍高官が自分の部下の不始末であるという情報を保身のために握りつぶしていたため、政府上層部まで正確な情報が伝わらなかった。

更に現在政権を握っている軍部と、その派閥に属している政治家などの間で責任の擦り付け合いとなり結果明確な行動が遅れた。

そしてOCUとの協議の最中に起きた大漢中軍の国境越境行為と実戦行動は長年溜まっていたOCUへの現地青年将校の強い反感と派閥争いに発端する現地将校の独断である。



  • 今回の大規模紛争における大漢中、OCUの内心
90年における大漢中では、名目上の各派閥のバランス維持のために、現政権は良識派と言える人物が主席である。
しかし実権を握っているのは軍部とその関係者であり、現主席はお飾りに等しい。
此度の紛争は前回の雪辱戦とばかりに軍部やその関係者に若者などは意気揚々である。
そして戦場こそ全面衝突にならないよう東南アジアに限定するが、今回は政治、外交、経済問わず見えないところで全力投入する気でいる。
言うところの超限戦というもの。

何より今回の紛争の発端となった軍の不始末あれこれを有耶無耶にする気であることが見て取れる。

しかし、意気揚々なのは現場を知らぬ上層部と若い連中のみ。
20年前の戦いを経験した現場将校や兵士などはかつてより立派になった自軍を頼もしく思いながらも、しかし相手も相応に強化されているだろうと楽観視は出来なかった。

なお現主席の属する穏健派や経済派と呼ばれる反軍派もしくは良識派では、膨れ上がる軍事費と今回の軍の不始末による経緯に憤りを覚えている。
しかしながら政府の実質的な実権は軍部やそのシンパが握っており、現在のところ彼らの言う「外交で問題の解決を」という意見は聞き入れられていない。

なお他に極一部だが過激な共産主義者の一団などがいる。
それらは彼ら曰く一世紀前のような古き良き社会主義への回帰を主張している。


OCU側では軍民政府問わず粛々と戦時体制に移行中。
ここ最近の衝突の多さや前々からの徴発行為に対して鬱憤が溜まっておりこちらも前と同じ・・・いやそれ以上に叩き潰してやるとやる気である。

両者に共通しているのは曲がりなりにも全面衝突を避けるため今回も東南アジア近辺が戦場になること。
そして今回は経済や外交などでも両国共攻勢をかける気であることの二つであった。



  • 国境線近くのテロリスト拠点制圧時の話
一応国境線が近い大漢中やバングラディシュ、インドなどには事前に話を付けておいた。
もしもの時のために足止めなどもである。
インド、バングラディシュ両国は快諾。大漢中は近年の緊張の高まりにより関係が悪化していたが国際テロリスト撃滅には進んで合意。

しかし、この時にテロリスが国境線上に近づいてきた際の足止め役として選ばれたのがよりにもよってテロリストと繋がっていた現地指揮官だったことが不幸の始まり。

まんま襲撃情報を手に入れた現地指揮官はテロ側へと情報を意図的に流出させた。
その結果が拠点での歓迎であり、支部長の逃亡成功であった。

逃げのびたテロリストと共に大漢中国内に入った際にそのまま基地には戻らず、
グリムニルの国内シンパを伝い国外へと脱出。

その後の東南アジア支部長と共に逃亡した現地指揮官及びそれに尽き従った元大漢中兵士の消息は不明である。

457 :トゥ!ヘァ!:2015/05/02(土) 09:29:51
投下終了。

所々可笑しなところもあるだろうけど、お手柔らかにお願いします<(_ _)>

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最終更新:2016年10月10日 21:59