815 :同志岡田真澄:2016/11/12(土) 18:23:13
昨日の紅の豚を見て咄嗟に思いついた即興ネタです。時期的に無理とか色々なツッコミあると思いますが、勘弁してつかぁさい


1955年某月某日 イタリア:アドリア海 ホテル・アドリアーノにて

今日も本来ならば、このイタリア屈指の隠れた名所とも言うべきホテル・アドリアーノは多くの人で賑わっていただろう。経営者で飛行艇乗りのマドンナでもあるマダム・ジーナの美貌と歌声を目当てに、イタリア全土だけでなくヨーロッパ各国から人が訪れていただろう。

しかし、今日は特別な日なのでホテルと名物マダムは貸し切り。一般客は全て来場できないようになっていた。一体何がそこで行われるのかというと、同窓会である。それも単なる同窓会ではない。あの世界恐慌に世界が飲まれかけていたあの年、あの夏の日々を体験した人間だけが参加できる特別な会だ。

既に多くの参加者が会場となったホテルのバーが備わったレストランで、まだ主役が来ていないのに待ちきれずに酒盛りを開始しており、大きな鼻にゴーグルが特徴の、老人を始めとする何やら堅気ではない老人たちがどんちゃん騒ぎを繰り広げている。そして2人の女性がそれをバックにバーのカウンター席に座りながら雑談を交わしている。

そうこうしている内に遠くからエンジン音が聞こえ、やがてホテル入り口近くの桟橋に真っ赤な飛行艇と青い飛行艇が停まった。そして中から2人の男性が何やら喧嘩しながらこっちに来るのが見える。


ガチャン

「てめぇ、この豚野郎。よくも俺の顔面を思いっきりぶん殴ったな!アメリカに帰るまでに跡が残ったままになったらどうしてくれるんだ」

「うるせぇ!てめぇがもうすぐパーティーが始まるっていうのに女を口説いたりしているからだろうが」

一人は何やら映画俳優にもなれそうな長身のダンディな中年、しかし馬鹿っぽい男だ。そしてもう一人は何と豚人間そのものだ。この2人の姿を見た途端、酒盛りしていた老人たちが即座に駆け寄り、思いっきり肩をバシバシと叩いたり殴りかかる等して熱い歓迎を示した。


「この野郎生きていたのか!よく無事だったなカーチス。幾らお前があの大津波から逃れていて西海岸で俳優業を続けているって聞いても、直接顔を見ない限りかなり心配だったぞこいつめ」

「お前らもよく無事だったな。このイタリアではムッソリーニがマフィアを一掃したってアメリカでも結構な話題になっていたんだぜぇ。良く当局から逃れたな」

「なーに、それはお前も知っているあの男の口利きがあったからだ。あの日本人のおかげで空賊に関しては結構見逃されることが多くなったんだ」


一人はあの日主役を務め、飛行で雲を引くほど優れた飛行技能を見せた賞金稼ぎの豚人間ポルコ・ロッソ。そしてもう一人は同じくあの日主演を務め、惜しくもポルコとの殴り合いで負けたが彼に劣らない飛行技術を見せつけた男、今はカリフォルニア共和国で大統領候補に立候補している旧アメリカ俳優ドナルド・カーチス。そしてポルコの会話に出てきたあの男を含めたこの3人が本日の主役である。

その男は当時イタリアから遠く離れた日本の武官で、後に名独裁者として祖国を亡国の危機から救い、逆に世界一の大国へと成し遂げた優れた政治家となっている。この男は密かに皆を驚かそうと既に入国しており、潜水艦に乗って2人の背後を追ってこの島に来ていた。そしてワインのボトルを片手に「遅れて申し訳ない。皆さんお久しぶりですね」と挨拶をすると、全員彼の下に駆け寄りもみくちゃに歓迎し(なお、彼を救おうと日本から同じく派遣されていた護衛たちが危うく突入しかけた)、彼の名前を呼んだ。

『「待っていたぞ、嶋田(さん)!!」』

そう、このパーティーの最後の主役は我らが主人公こと嶋田�壓太郎である。彼はあの年、あのアドリア海の日々に運よく居合わせたのだ。こうして本格的に始まったあの日々を体験した連中だけの同窓会。果たして「紅の豚」本編に参加した嶋田は、カーチスとポルコ、そしてフィオ・ピッコロやマダム・ジーナらと一緒にあの日々について話し出した。

あの懐かしくもあり、そして貴重な思い出の一部であるあのアドリア海の夏の日々を


以上です。続きは皆さんが勝手に書いてくれて構いません。私では最初のスタート部分しか思いつきませんでした。

852 :同志岡田真澄:2016/11/13(日) 09:17:49
「スパゲッティ・ウィズ・ミートボール」と紅の豚をクロスしたその世界線で行きますか。

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最終更新:2016年11月14日 10:17