408: 第三帝国 :2017/12/13(水) 01:20:10
銀河連合日本×神崎島ネタSS――——―「合同信任状捧呈式Ⅲ」
「星間国家とアニメのキャラクターが住まう国と国交を結ぶ」
そんな前代未聞の信任状捧呈式。
という事もあって式は初めから完全生中継でな上に、
注目度の高さから各外国のメディアも大きく取り上げており、
英語を筆頭に日本では馴染みが薄い中東の言語などと様々な言葉で逐一視聴者に対して報道がなされている。
ここまで日本という国がかつて注目されたことがあるだろうか?
あったとしてもかつての関西と東北の震災などどちらかと言えば不幸な出来事だ。
しかし今は違う。
良い意味で日本は注目されて、期待されている。
それが今の日本が置かれている現状であった。
そして注目といえば神崎島鎮守府の艦娘たちも大いに注目しており、
提督執務室に備えられたテレビの中継から信任状捧呈式を見守っていた神崎提督と艦娘たち+αの反応と言えば・・・。
「まさかここまでやるとは・・・。
この秋雲の目をもってしても見抜けなかったっ・・・!!」
と秋雲が叫び。
「水雷戦隊の旗艦であるこの川内が驚きで尻餅ですって・・・おいは恥ずかしか!生きておられんごっ!!」
川内が床に座り込み切腹するような動作をして。
「介錯しもすぅ!」
甘い声と共に瑞鳳が手に持った万年筆で斬首する構えをとり、
そのまま斬首するような動作を行い、万年筆が首に触れた所で川内はバタリと倒れ死んだふりをする。
「笑うにこと許せ!」
それを見た長波が手を合わせる。
「合掌ばい、です!」
同じくニーラ・ダーズ・メムルも手を合わせた。
「皆様突っ込み乙です」
最後に鳳翔がネタ塗れな一連の流れを〆た。
「・・・え、えーと鳳翔さん?
というか、なんなんだこのやり取りは・・・」
で、某世紀末な一発ネタから始まり、
シ〇ルイの作者が執筆した某忍者アクション漫画の有名すぎるネタの流れに神崎提督はついて行けなかった。
この前ヤル研で某少佐ばりに戦艦愛を大演説した夕張といいウチの艦娘たちのキャラが分からんと内心で呟く。
- まあそれでヤルバーンからの客人であるニーラ教授と仲が良いようだからいいか、うん。
と神崎提督は前向きに結論を下した。
409: 第三帝国 :2017/12/13(水) 01:22:32
「ねーねー提督。
せっかく本土(日本)と国交が成立したんだから
今度の慰安旅行は道後温泉とか金沢とかあるいは北海道とかにいこーよー」
「ん、あ、ああそうだな」
膝の上に座る清霜の提案に神崎提督は頷く。
確かにここ最近中国やオーストラリア、インドネシアといった国々との領海問題だけでなく、
フィリピンから来た不法移民に、国籍不明な潜水艦対策に加え米軍、自衛隊の折衝などと神崎提督も含め貴下の艦隊全体で正直働き過ぎである。
「それならヤルバーンにぜひ来てください!
前に日本国民の方々を歓迎したように一度皆さまを呼んでみたいと考えていましたから」
とここでニーラが手を挙げて言う。
「お、それいいね!
宇宙人の船に乗れるなんてレアな体験だよレアな!」
この提案に死んだふりをしていた川内が即座に蘇生して賛同を表明する。
「噂ではヤルバーンの食べ物は光る、
とか聞いていましたし・・・それはとても面白そうですね」
「マジか!?宇宙すげぇー!」
そして鳳翔と長波のやり取りで何となく場の空気は慰安旅行は確定。
具体的にはヤルバーンに滞在して交流と体験コースとなりそうであったが、
「提督、駄目ですよ。
アメリカとの国交成立に向けた交渉。
国際機関へ提出する各種資料に周辺国との領土認識ついてのすり合わせ。
それに市民からの陳情などとやることはまだまだありますから優先順位的に後です」
が、大淀が即座に釘を刺さした。
「えぇーケチー。
仕事なんて官僚に任せればいいじゃーん」
「提督が判断すべき要素に、
提督ご自身が決算しなくてはならない書類があるから駄目ですよ秋雲さん」
「・・・容赦ないな、淀さん」
神崎提督のぼやきに大淀は「吹雪さんと同じく初期秘書官ですから!」と誇らしげに答える。
「それに皆さん。
執務室でたむろうのも別に構いませんが、
テレビの向こうで護衛任務をしている天龍さんと同じように通常任務の存在を忘れていませんか?
ニーラ教授も現地調査、それに午後からの講義に向けた準備があったはずだと私は記憶しています」
大淀の言葉に全員慌てて時刻を確認する。
指定された休憩時間はとっくに過ぎいるのを知った。
「ヤバっ!この後能代さん主導の訓練だった・・・遅れたらガチで〆られるぅ!!?」
と秋雲が顔を青ざめて間を置かずに部屋を後にしたのを契機に、残る艦娘たちも我先にと走り出す。
「またねー提督ー!」
清霜が最後にそう言って執務室を後にしたのを最後に、
部屋には神崎提督と今日の秘書艦である大淀だけが残った。
「さて、淀さん。
仕事を始めようか」
「はい、提督。
ではフィリピン政府からの回答ですが・・・」
神崎提督は一度背筋を伸ばすと、不法移民の帰国についてフィリピン政府の回答を耳にする。
そして太宰権帥の権限ですべき手続きと返答に向けて事務作業を始め、大淀もまたかつての戦争と同じ熱意を以て秘書艦としてその手伝いを始めた。
410: 第三帝国 :2017/12/13(水) 01:27:02
以上です。
そして194様、弥次郎様。
更新おつです。
最終更新:2017年12月14日 14:09