508: 陣龍 :2017/12/16(土) 20:39:18
|д゚)……

|д゚)……OK、誰も居ないな(確信)

|д゚)神崎島ネタ、久方ぶりに突っ込ませて頂きます。尚、今回のモノは第三帝国様ネタSS―-閑話「勉強会」
を参照させて頂いております。第三帝国様!お許し下さい!(自爆)

509: 陣龍 :2017/12/16(土) 20:41:49
神崎島ネタ(仮)--「駆逐艦『神風』と西住殿はブラックがお好き?」

――――流石にちょっと、やりすぎちゃったかな?

「ちょっと、所で無くて完膚なきまでに……ですかね」
「……まあ、容赦はしないと言うのは既定路線だったから」
「そうですね。取り敢えずこの位徹底的にやれば、馬鹿な考えをする様な輩は少なくなるでしょう」


 史実本土決戦、つまりはダウンフォール作戦を模した図上演習の反省会…英語ではデブリーフィングと呼ばれる
この会議では、自身が指揮した青軍…日本軍が、神崎島側が指揮する赤軍…アメリカ軍に言い訳のしようがない程に
叩き潰された陸軍将校達が、いっそ哀れな程度にまで憔悴していた。



「一応、史実四式中戦車が一個師団。それと同じく四式戦『疾風』装備の一個航空隊を完全充足で配備させておいて
抵抗力は【本当の本土決戦】より遥かにマシになっていましたが……」
「台風の前の小石にしかなりませんでしたね」


 食料も燃料も武器も弾薬も兵員も何もかも不足を通り越して枯渇していた大戦末期日本に完全充足した戦闘部隊等
本来居る筈も無かったが、史実通りの戦力では順当に消し飛ばされてもプライドや面子を守る為に外野が何かしらの
言い訳を言い出す輩が出る可能性が皆無では無かった為、『決戦に勝利出来る可能性』を出して置いてその様な事が
無い様にしていたのだった。

 無論、たかが戦車一個師団、戦闘機一個航空隊が増えた程度で何か変わる訳が無いし、余りにも今日の図上演習
相手である陸軍将校をまるで生贄の様に扱っているのも事実だが、やるなら手心を加えるよりも心を鬼にして徹底的に
教育した方が良い。その為に賽の河原積みすらさせて貰えずに嬲り殺され続けた彼らは良い面の皮だが。


「……これ、が」
「……どうしましたか?」


 目が少々虚ろな将校の、何の意味の無さそうな呟きに、今回赤軍を指揮し日本本土を地獄の大地へと変貌させた少女…
西住の名字を持つ指揮官が応えた。



「……これが……戦争、なのか……?」
「……今更ですよ。これこそが、紛れも無い『総力戦』の最終局面。第一次世界大戦での萌芽が華開いた、『国家総力戦』の、
本当の姿です」
「……はは……決戦に拘っていた俺達、完全な井の中の蛙以下だったんだな」



 自身の指揮した、数こそ多いが錬度は話にもならず武装も竹槍と火縄銃擬きしかない純然たる民兵の国民義勇戦闘隊、
そして現役兵は宝玉の如く、また予備役兵以前に後備兵すらも貴重な戦力であると言う心細さ満載な歩兵師団と戦車師団を、
西住率いる赤軍は文字通り煉獄の炎と毒霧の海、そして無限としか思えない鋼鉄の津波で焼き尽くし、破壊し尽し、殺し尽くした。


 上陸地点と推測し地下陣地を構築もした九州南部では、一か月に及ぶ地均し砲爆撃で戦わずに配備した戦力が壊滅。九州内に
配置していた国民義勇戦闘隊は化学兵器の前に敵を見る事も無く殲滅された。民兵の彼等にガスマスク等有る筈が無い。奇跡が
起きて赤軍と交戦出来ても、兵力数で二〇万に上り、戦車も自走砲も機銃も溢れんばかりに装備している軍隊に対して、一体何が
出来るだろうか?

 四国への陽動上陸で八万、上海への陽動で四万もの兵力を上陸させられ、陸軍将校達の作戦指揮が西日本を切り捨てて近畿…
取り分け帝都東京の防衛へと移行している中、九州で機械化工兵部隊を存分に使い建設した大規模飛行場より三千機に上る
戦闘機と爆撃機が飛来し、日本全土の工場やインフラに食糧生産地帯等、兎に角ありとあらゆる物が爆撃により灰燼に帰した。
切り札の四式戦『疾風』装備の一個航空隊は、正規空母二十隻より放たれたF8F『ベアキャット』と基地航空隊所属P-51H『マスタング』の
群れによって数時間と持たずに殲滅された。その他の航空隊は、飛び立つ前に叩き潰されるか、飛び立ってもF8F『ベアキャット』や
P-80『シューティングスター』等によってすぐさま大地に叩き落された。


 最早大勢は喫したと誰もが思い知らされ、青軍を指揮している陸軍将校が例外無く幽鬼が脱兎で逃げ出す程に青白く絶望した
表情で必死に打開策を模索する中、赤軍の西住指揮官は何の迷いも躊躇いも無く湘南海岸並びに九十九里浜を重点的にしながらも
関東圏に存在する『全て』を、戦艦三十隻、空母百隻、重爆撃機無数、BC兵器を全面的に投じて『消滅』させた。期間にして三か月に
渡り行われたこの攻撃により、関東圏に存在するありとあらゆる軍事的目標は存在を消滅し、また住民も悉くが『掃除』された。

地均しを終えて上陸し東京へと進軍する赤軍を阻める物は存在せず、『疾風』と同じく切り札とされていた四式中戦車も、既に消え去っていた。

510: 陣龍 :2017/12/16(土) 20:44:05



「……し、失礼、します」
「あ、コーヒーですか?有難う御座います」
「有難う御座います、丁度喉が渇いていましたので…」


 対策や戦訓を考えようにも余りにも想像の埒外に有る暴力的火力の衝撃が凄まじ過ぎて思考の再起動に大勢が時間をかける中、
その惨禍を齎した二人は呑気に配られたコーヒーを飲んでいた。つい先ほどまで図上の話とは言え、最低で六桁、恐らくは七桁、
最悪八桁に突入したであろう日本人の死者を量産したとは想像出来ない程に、喋りながら飲む姿は可愛らしかった。


「……んっと」
「……うん」
「……あ、あの……何か、有りましたでしょうか……?」


 そして神風と西住指揮官がコーヒーを一口飲んで何故か少々渋い顔をした事に、自分が何かやらかしたのでは無いかと恐ろしく
なった水兵が戦々恐々としながらも美少女二人に問いかける。先程盤面の上で大日本帝国を崩壊に追いやっておきながら極々
自然体であるこの二人の機嫌を損ねたのかと、頭の中が真っ白になりかけながらも疑問を提示出来るだけ、この水兵もある意味
根性座っている。


「ああ、いえ……」
「何でもありません。ただ……」


 そんな水兵の一部やけっぱちな心情は露知らず、振り返るだけ、何かをするだけで絵になる二人が思った事。


「……ちょっと、このコーヒーは甘すぎるので」
「それと、少しばかり温めなのが……出来れば、もっとブラックかつ熱い物が良いな、と」



 二人の口から申し訳なさそうに紡がれたこの言葉は、どうしようもない程に蹂躙された陸軍将校達のなけなしのプライド、そして
無意識に行動選択を束縛していた面子と言うモノを完全に粉砕するのに、十分だった。











【実際の所】

神風「やっぱり、コーヒーはブラックに限るわね~」
西住「そうですね。この苦味が癖になってしまいます」
暁「……れ……れでぃーは、こーひーも、ぶらっくで……」
響「すみませんが衛生兵を御願いします。はい、はい。救護対象は暁型駆逐艦一番艦で…」

特に深い意味等無く、単なる二人の個人的嗜好だった模様。

511: 陣龍 :2017/12/16(土) 20:47:46
以上終了に御座る

何時もの如く夜勤中に何故か思い付いたネタを夜勤明けで一度寝て起きたテンションそのままに
出来上がりましたモノが此方になります。製作時間大よそ二時間と少し


…今回のに参加した人ら、驚天動地の出来事だろうなぁ、色々な意味で。異世界の自分ら、
この地獄絵図に嬉々として乗り込もうとしてたの居たんやで(大嘘)

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最終更新:2017年12月19日 08:31