351: クー&ミー :2018/02/26(月) 23:29:43
大内氏in夢幻会3-1
注意事項
憂鬱本編で寺内寿一に転生した人物の出身地は不明ですが、この世界においては山口県出身者が寺内寿一に転生したと云う事にしています。

転生した際に付いてきたチート
自分が見た人物が転生者かどうか見分けられる。(ぱっと見ではなくしっかり見る事が前提)
転生者が知っている夢幻会メンバーであれば、当該人物の仕草から中身が誰であるかも見分けられる。
なお、現時点での寺内寿一本人は憂鬱世界での経験が生きているのだろうとしか思っていない。


~1520年(永正17年)~
大内義隆に転生した寺内寿一は次期大内氏当主として研鑽に励む日々を送っていた。
また、並行して転生者捜索も行っていたものの日々の鍛錬で時間が中々出来なかった事からこの時点では不調であった。
しかし、日々の研鑽が有る意味で功を奏したのか、ついに新たな転生者仲間が見つかるのである。

「義隆よ。お前も十分に励んでいるようだから本格的に内政の一部を任せるとする。特に、お前が挙げた成果が大きい農業面を中心に任せようと思う。また、以前言っていた戦乱を逃れて山口に来ている貴族を教師にした家臣団の子弟を教育する組織創設も任せよう。後者については今度計画案を私に持ってきてもらおうか。」
「本当でございますか?この大内義隆、父上の期待に沿える様に励もうと思います。計画案についても可能な限り早めに作ろうと思います。」
「そこでだ。本格的に内政を任せる事になったからお前にも右筆を付ける事にした。儂の右筆である相良正任の嫡男である相良武任だ。武任よ、此方に来たまえ。」
「(相良武任…大内氏滅亡の原因となった文治派の代表的人物か。まさかここで会うとは思わなかった。だが、相良武任は行政能力が高いから一概に無能とは言えないし、この行政手腕が有ったからこそ大内義隆の大名権力が強化されたと云える…。使い方次第では十分な戦力にはなるか。)」
「(まさかこれほど早く右筆になるとは思いませんでしたね。一先ず、これだけ神社に神頼みしたのですからガチホモではない筈…。)」
「相良武任でございます。本日より義隆様の右筆として仕える事となります。」
「相良武任か。これからよろしく頼むぞ。」
「(ん!何と云う事か。相良武任は転生者…それもこの感じは辻蔵相ではないか。…ふむ、前世では帝国の発展の為とはいえ色々と苦労させられたからな。少し遊んでやるか…フフフ)」
「父上、少し相良武任と2人きりになってもよろしいですか?彼の事を色々と知りたくなったので。」
「分かった。武任よ、別に貴殿を疑っている訳ではないが刀を儂に預けてもらおうか。」
「相良武任、こちらで話し合いましょう。」(相良武任の手を引きつつ)
「わ、分かりました…。(あれ…?まさか、嘘でしょう…。これってどう見ても義隆はガチホモって事じゃ…。こんな事でしたら、嶋田さんたちをもう少し労わってあげるべきでした…。)」
「(ほう…辻さんが見事に意気消沈している顔は初めて見たな。カメラが有れば写真に…いや、動画に収めたんだがなぁ。)」

352: クー&ミー :2018/02/26(月) 23:31:24
大内氏in夢幻会3-2
~別の部屋に到着~
「相良武任よ、貴公は何故この世の終わりの様な顔をしているのだ。」
「義隆様…申し上げにくいのですが私には衆道の趣味はございません。ですので…衆道の相手は他の方にしてください…!!」
「はっはっは。武任、顔が暗いと思ったらその様な事を考えていたのか。安心せい、私に衆道の趣味は無いぞ。」
「!!本当ですか、分かりました。(神様。本当に、本当に有難うございます。将来、出世した暁には可能な限り寄進いたします。)」
「すまんな辻蔵相、前世で色々と苦労させられたから少し遊んでやりたかったのだ。悪く思わないでくれ。」

その瞬間、当然ではあるが相良武任(辻政信)の顔が固まった。

「なっ!!なぜ私の名前を…!!」
「辻さん、私だ。同じ夢幻会に居た寺内寿一だよ。」
「ははは…。寺内伯爵でしたか…どおりで私の正体を…。しかし、遊ぶにしてももう少し手加減して欲しかったところですねぇ…。人間五十年と言われた時代なのに今日だけで寿命が10年は持って行かれた気分です。それで、なぜ私が辻政信と分かったのですか?」
「何故と言われても…何故だろうな。見た瞬間に相良武任が転生者だと分かったと言うべきだろうか?そして僅かな仕草から瞬間的に辻蔵相と分かったのだよ。」
「…寺内さん、それはもしかすると架空戦記に有りがちな転生チートで、この世界の人間が転生者か否かを見極める能力でも貰ったのではないですか?しかし、寺内さんが大内義隆になっていると云う事は他にも夢幻会メンバーが転生している可能性も本当に有りそうですね。」
「ふむ、転生チートで有りがちな特殊能力か…。もしそうであれば転生者捜索は楽になりそうだ。辻さんが相良武任に転生した事を考えると個人的には陶隆房辺りも転生者になのではと睨んでいるが…。」

「まぁ、転生者は追々探していくとしましょう。しかし…何故に私が相良武任なのでしょうか…。」
「辻さんには似合っていると思うぞ。相良武任は。」
「それは嫌味ですか…?」
「嫌味ではないぞ。史実では色々と言われている相良武任だが、行政能力ついてはかなり高かったと聞いている。故に、財政面で辣腕を振るい…財政の魔王と言われた辻さんには適正な人物と言ったのだよ。」
「一応、誉め言葉と受け取っておきますかね…。」
「(いや、どう見ても不満そうな表情をしているぞ。)…まぁ、父上である義興公も心配するだろうからそろそろ戻るか。私も内政で可能な限り頑張っているが…1人だとチートを活かすのは大変だから辻さんにも頑張ってもらうぞ。」
「まぁ、財政については私に一日の長が有りますし、将来を見据えて発言力を高める為に私もしっかりと働くつもりですよ。」
「大内氏は財政的には豊かな大名だから辻さんが上手くやれば全盛期の織田や豊臣にも劣らぬ国力になりそうだな。では、明日から頼むぞ。」

こうして、大内義隆(寺内寿一)は前世での仲間である相良武任(辻政信)と合流を果たすのであった。
なお、相良武任(辻政信)が戦国時代でも憂鬱世界同様に財政の魔王と言われるかどうかは未だ誰も知らない。

353: クー&ミー :2018/02/26(月) 23:33:38
投稿は以上です。
まとめwikiへの転載は自由です。

あとがき
義隆(in寿一)に武任(in辻~ん)が加わりました。
これで義隆さんの業務の予算配分はより効率的に運用されるでしょう。

農業面でのチートは2話の感想返信で語った様に、江戸以降に導入された備中鍬や田植え定規、千歯扱きや唐箕と云った道具の格安での貸し出しや販売、提供。
また、塩水選や田植え定規を使った正条植え、木酢液と云った技能や知識の指導等です。

国力増加の目標は、周防国と長門国は1540年頃に、筑前国と豊前国は1550年頃に各々5万石の合計20万石の上昇です。


蛇足
実際、辻~んがこの世の終わりの様な顔をするのはどんな時なんだろうか?

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最終更新:2018年02月28日 10:15