77: クー&ミー :2018/06/27(水) 00:09:19
大内氏in夢幻会9-1
注意事項
憂鬱本編で寺内寿一に転生した人物の出身地は不明ですが、この世界においては山口県出身者が寺内寿一に転生したと云う事にしています。

転生した際に付いてきたチート
自分が見た人物が転生者かどうか見分けられる。(ぱっと見ではなくしっかり見る事が前提)
転生者が知っている夢幻会メンバーであれば、当該人物の仕草から中身が誰であるかも見分けられる。
夢幻会の中堅メンバーと邂逅した時の経緯で辻~んの指摘通りの能力を転生チートで貰ったとほぼ確信するに至った。


1524年(大永4年)5月、大内義興は安芸国における勢力を回復する為に25000の軍勢を率いて安芸国へと侵攻した。
その後、義興が率いる本隊10000は桜尾城、義隆率いる別動隊15000は佐東銀山城を攻める事となる。
史実義隆と同様に、佐東銀山城の戦いが義隆(in寿一)の初陣となった。

この出陣においては、義隆だけでなく武任以下全ての夢幻会メンバーも出陣しており、義隆同様に憂鬱世界で陸軍に居た面々はやる気も高かった。
義隆の雇った忍びたちも元々いた忍びたちと共に安芸国へ潜入しており、情報収集と攪乱任務に就いている。

~1524年(大永4年)7月~
佐東銀山城付近に陣を構えた義隆は軍議を開いた。
史実においては、6月末に杉氏と問田氏が“坂の上”に布陣していた武田方の国人衆である熊谷信直や香川吉景の軍勢1000への朝駆けに失敗して返り討ちにされてしまっているが、義隆が事前に手を回しておいた事で未然に防いでいる。
但し、奇襲を食らわない為に3000の兵を置いて牽制していた。
陶興房を初めとする大内軍の重臣たちは類稀なる才覚を見せていた義隆の初陣と有って士気は非常に高く、もしもの事が有れば己の命を投げ打ってでも義隆を守ると覚悟を固めていた。

「これより軍議を始める。忍びの報告によると、佐東銀山城に籠城している武田勢は3000で近日中に城外へ出て我々と戦うようだ。」
「どうやらそのようですな。」
「高々3000の兵力で野戦に挑むとは大内軍も随分と舐められたものだな。義隆様、此処は出て来た所で一機果敢に攻めて武田光和を討ち取りましょう!!」
「重信も少しは落ち着け。武田への対応を決めるのは若様だ。…若様、武田への対応はいかが致しましょうか?」
「興房、私の考えとしては重信が言った通り、武田勢が出た所で一気に攻勢へ出るのが良いと考えている。悠長にしていると尼子の援軍が来るやもしれんからな。それに、今回の戦の為に私は秘策を用意している。」
「秘策ですか。それでその秘策とは…。」
「うむ。おい、あれを持って来てくれ。」
「はっ!!」

~木砲が本陣に持ち込まれる~
「これが今回の戦の為に用意した秘密兵器、木砲だ。」
「木砲ですか。それで、これはどの様に…。」
「うむ、木砲は火薬を使用して筒の中に入れた弾を敵に向けて撃つ武器だ。かつて、元寇で元軍が使用した“てつはう”をより長距離に放つと思えば分かるだろう。明からの密貿易で仕入れた硝石で作ったので用意出来た数は少ないが、武田勢を混乱させるには十分に役立つだろう。」
「なるほど。」
「それに、今回用意した弾は撃った後に炸裂して鉄片等が飛び散る様にしているから至近距離にいる人間は即死、運が良くても戦闘不能になるだろう。」
「義隆様、この様な武器を開発するとは流石ですな。それで、攻勢時にはどの様に使うので?」
「事前に作ってもらった馬防柵と空堀の所に配備する。使うのは今回持って来ている50門のうち30門で、10門ずつ一斉射撃を行う。第3射を行った後に10000の兵を以って総攻撃を掛ける。残りの5000のうち2000は本陣の守りとし、3000はこれまでと同様に坂の上にいる武田方国人衆を牽制してもらいたい。無論、私も戦陣に出る故、貴殿等の働きに期待するぞ。」
「「はっ!!」」

この後、尼子の武田救援軍の対応等を協議して解散した。

78: クー&ミー :2018/06/27(水) 00:10:17
大内氏in夢幻会9-2
解散後、義隆、武任と云った夢幻会メンバーは会合を行っていた。

「いよいよ決戦か…。久し振りの戦場だから腕がなるな。辻さんは…若干不安そうか。大丈夫か?」
「……正直言うと不安ですね。史実の辻政信と違って私は文官でしたからね…。一応、この世界に来てからは鍛えているので自分の身は守れるでしょうけど…。」
「そうか。ならば、今からでも待機組の方に回そうか?」
「いえ、私も武士となった以上は戦陣に出るつもりですよ。ここまで来て逃げる真似は男として廃りますからね。」
「そうか。まぁ、こちらは3倍以上の兵を持っており、切り札の木砲もあるから油断しなければ大丈夫だろう。そして、辻さんと違ってお前たちは随分とやる気に満ち溢れているな。」
「我々も久方振りの戦ですからな。ここは1つ手柄を挙げて帰国したいと思っております。」
「私も前線に出たいが、私は嫡男であるが故に興房たちが反対するだろうからな…。私の分も暴れてきてくれ。」
「ははは。寺内さんの分も暴れてくるとしましょう。」
「大角さんも頼むぞ。」
「ああ。前世は海軍に居たが軍人である事には変わりないしな。と云うより…寺内さん、忘れていないとは思うが私もこの戦が初陣だからな?」
「確かにそうだったな。くれぐれも無茶はしないように頼むぞ。万が一にも討ち死にしてしまったら水軍強化計画の根底が覆るからな。」
「私とて死ぬつもりはないぞ。では、私は陶軍の陣に戻るとするか。」

こうして、大内軍は決戦の日を迎えるのであった。

79: クー&ミー :2018/06/27(水) 00:14:51
投稿は以上です。
まとめwikiへの転載は自由です。

あとがき
文章が長く、一括で投稿出来なかったので無理矢理分割していたので投稿までに時間が掛かりました(汗)

次回は漸く決戦に進めそうです。
大内氏家臣団だけでなく中堅メンバーの面々も士気は軒昂であります。
義隆(in寿一)さんは、尼子救援軍が来る前に決着を着ける気です。
無論、追々やって来る尼子の援軍もそれ相応に叩くつもりです。

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最終更新:2018年07月01日 11:53