202: クー&ミー :2018/06/30(土) 18:04:46
大内氏in夢幻会10
注意事項
憂鬱本編で寺内寿一に転生した人物の出身地は不明ですが、この世界においては山口県出身者が寺内寿一に転生したと云う事にしています。

転生した際に付いてきたチート
自分が見た人物が転生者かどうか見分けられる。(ぱっと見ではなくしっかり見る事が前提)
転生者が知っている夢幻会メンバーであれば、当該人物の仕草から中身が誰であるかも見分けられる。
夢幻会の中堅メンバーと邂逅した時の経緯で辻~んの指摘通りの能力を転生チートで貰ったとほぼ確信するに至った。


~1524年(大永4年)7月3日~
この日、佐東銀山城城主で安芸武田氏の当主である武田光和は史実同様に城から打って出て大内軍に攻勢を掛ける事を決めた。

「義隆様。」
「おお、待っておったぞ。武田勢の動きはどうだ?」
「武田勢はどうやら打って出るようです。兵力は城の守備兵として残した500を除く2500であり、我々が構えている方に向かっております。」
「分かった。引き続き周辺の偵察を続けてくれ。」
「御意。」

「興房、武田勢が遂に打って出た。我々は、太田川を渡河する武田勢を迎え撃つ。木砲部隊は直ちに配置に付け!!」
「遂に武田勢との戦となるぞ!!若様の顔に泥を塗らぬ様に奮起せよ!!」
「「応!!」」

~太田川付近~
佐東銀山城から打って出た武田勢2500は大内軍本陣の有る太田川に向かっていた。
(500は守備兵として佐東銀山城に残っている)

「これより我々は大内軍と一戦する!!当主である儂も先頭で戦う故、お前たちも奮起せよ!!」
「「はっ!!」」

安芸武田氏当主である武田光和が先頭に立って戦うとあって武田勢もまた士気は高かった。
そして、太田川の対岸付近に辿り着いた。

「お館様、大内軍はどうやら対岸に馬防柵と空堀を設けて守りを固めていますが如何なさいますか?」
「うむ、大内軍が馬防柵の裏に構えていると云う事は、我々の動きが遅くなる渡河中に襲い掛かる魂胆だろう。だが、甘い。大内軍は我々が渡河し易い浅瀬が有るのを知らないようだ。全軍に浅瀬を渡河して大内軍に攻め掛かる様に通達しろ!!」
「了解致しました!」

「お館様、全軍に通達致しました。」
「よし、全軍突撃!!」

「義隆様、どうやら武田勢は予想通り浅瀬を渡河して掛かって来るようです。」
「そうか。武田光和も我々を出し抜いたと思っているようだが、あそこは木砲を配備している危険地帯だ。まぁ、水深の深い場所を渡河しようとしても矢の餌食になるがな。木砲部隊、第一射用意!!」
「「木砲構え!!」」

そして、武田勢の半数が渡河し終わり、大内軍との距離が約100mとなった時…。

「よし、木砲第一射撃てぇ!!」
「「木砲放てぇ!!」」

轟音と共に武田勢へ向かってキャニスター弾が放たれた。
河川敷故には遮るものが無かった事から、キャニスター弾は武田勢の先頭で炸裂する。

木砲の数が多くなかった事から即死したのは殆どが先頭の兵であったが、今まで聞きなれない轟音と攻撃によって武田勢は浮足立った。
無論、これを見逃す義隆ではない。
続けざまに第二射、第三射を放つ様に命じる。
武田勢は、戦意喪失して逃亡しようとした兵に馬防柵を突破しようとする兵が突入した事で移動速度が大きく落ち、木砲の的になっていった。
最後の第三射が放たれた時、武田勢は300以上の兵士が死傷しており、脱走した兵も200に上っていた。
更に、重装備の武将は軽傷で済んでいたものの、生身である馬の方は一部が負傷して使い物にならなくなっていた。
何より致命的だったのは、この混乱によって大内軍の目の前で進撃の足がほぼ止まった事である。
そして、木砲による攻撃が終わったのを確認した義隆は攻撃命令を下す。

「武田勢が乱れたぞ!今だ、掛かれぇ!!!」

203: クー&ミー :2018/06/30(土) 18:06:23
投稿は以上です。
まとめwikiへの転載は自由です。

あとがき
ようやく戦いが始まりました。
死傷者については議論中の意見を参照して出しました。
史実の戦場とほぼ同じ太田川周辺での戦闘ですので、キャニスター弾を遮る障害物は殆ど無く、キャニスター弾はその効果を存分に発揮してくれたでしょう。

戦闘シーンを書くのは難しかったので可能な限りセリフを減らした模様(汗)
本当は断末魔的なセリフが射撃ごとに有りました。
なお、浅瀬については実際にあったかどうかは不明ですが、歴史が変わった事で存在している可能性も大きくあると考えました()

204: クー&ミー :2018/06/30(土) 18:21:31
そう言えば、前作の投稿の後に調べ物をしていたら大内軍が安芸侵攻で25000を動員した理由の1つが何となく分かりました。
佐東銀山城の戦いの前年は日明貿易で遣明船を出した年でした。

つまり、大内氏は大軍を動員できる臨時収入が有ったと云う事に。
本世界では、賄賂攻勢で寧波の乱を事前に潰したので儲けも史実よりは多そうかな?
いや、賄賂での出費が有るからとんとんか…?

ちなみに、勘合貿易1回での純利益は75000~105000貫文前後になりそうですけど、石高に換算するとどれ位になるんでしょうかね?
なお、純利益の計算はwiki先生や過去に書かれたヤフー知恵袋の質問回答を参考にしました。

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最終更新:2018年07月01日 12:02