485 :ぽち:2012/03/08(木) 02:30:42
ニューヨーク!紐育!


ピー!ピ-!
「はいそこ、近寄っちゃ駄目だよ危ないからね」
「ちょっと」
「なんだいオバさん」
「おば・・・・・・これはいったいどういうことだい?なんでニューヨークに入れないんだい??」
「なんでもあのクソったれなツナミの後でヤバい病気が広まり始めてるそうなんだ」
「ヤバい病気?」
「ああ、それで新型爆弾でフッ飛ばすとかいう噂だぜ オバさんもさっさとここからはなれ

若い警官はそこまでしか口に出来なかった。
次の瞬間彼は自分が地面に叩きつけられ、口に拳銃を突っ込まれているのに気付く。
しかもその銃はさっきまで自分が腰につけていたヤツではないか
「あ・・・・・・あが・・・・・・」
「煩い黙りな若造 アンタがこのクソッタレな口から垂れ流していい言葉は
 アタシらの『ニューヨークを支援しに来ました』ってのに対して
 『了解です、お通りください』か『お待ちしてました、さあどうぞ』のどっちかだよ
 ああ、『いまさら何言ってるんだニューヨーク支援計画は今から発動するところだ、遅いよ』でもいいわ」
「あ・・・・・・あがが・・・・・・」
「やめたまえ、『NYビッグマム』ラチェット・アルタイル君」


「ああ、賢人機関の方が生き残っておられたとは、しかもこうして出会えるとは存外の幸運ですわ」
「元、だ 華劇団構想が破局し、夫々の国が自分のことしか考えなくなった時点で、特にアメリカの賢人機関などただの金持ちクラブだ
 その中に紛れ込んだ例外にしか過ぎんよ、わたしは
 で、君はこれまでどうしていたのかね」
「あのツナミの際、可能な限り多くの人を連れてリトルリップシアターの地下に逃れました。
 その後地下に蓄積された物資で生き残った市民の支援を行っていたのですが、薬品等が足りず
 周辺に支援を頼みに行ってきたんです
 で、戻ってきたらこの騒ぎ いったい何が起こったんですか!」


「ラチェット・アルタイル、君はこれからの会話を墓場まで持っていく覚悟はあるかね」
「意味がわからないのですが」
「これからの会話が外部に漏れた場合、我等が愛しきアメリカ合衆国は致命的な傷を負うことになるのだと思ってほしい」

486 :ぽち:2012/03/08(木) 02:34:07
「まずはコーヒーを一杯飲んで落ち着きたまえ」
はい    ああいい豆ですね、こんな美味しいコーヒーは久しぶりです
「・・・・・・・・・ロックフェラー医学研究所を知っているね」
当然です ヒデヨ・ノグチを初めとする多くの偉大な医学の先人たちが病気に立ち向かった最前線
「あそこでは治療だけでなく兵器としての医学研究も行われていたのだ」
なんですと?
「ペストを上回る感染力とペストを上回る死亡率を持つ病気があそこでは開発されていたのだ」
なにそれこわい
「ただし拡散した場合の制御方法が見つからなかったのでお蔵入りとなったのだが・・・・・・その病原体『PL002』が漏れたようなのだ」
作ったヤツ間違い無く阿呆ですね 殺して良いですか?
「最初にその病気に感染して死んでいる  君なら理解できるだろう
 交通機関の発達した現代において伝染力の高い病気というものがどれほど危険か」
「そう、本気で人類滅亡が起こりかねん
 そしてその幕を開けるのがわがアメリカ合衆国であるなどあってはならない、あったとしてもそれは知られてはならないのだ」
だから、わたしたちのニューヨークを滅ぼすのですね?
「その通りだ ナパームという強力な新型焼夷弾のテストも兼ねて、明日06:00焼却作戦を実行する」
止めることは出来ないのですか
「出来るものなら!出来るものならわたしが止めている!」
ニューヨークは・・・・・・
「救えない      救えないのだ」
わたしは認めません!一人でも多く救い出してみせまresu・・・・・・・こここreは?
「すまないが先ほどのコーヒーに一服盛らせてもらった   国土の半分以上を失ったアメリカには有能な人物がいくらあっても足りん
 目が覚めたらアメリカ復興と日本打倒に力を貸してもらうよ」

そして数時間後、薬の切れたラチェットが見たのは業火に燃え盛るニューヨーク
「信長・・・・・・・ひょっとして最終的に勝利したのはあなたなのかもしれないわね」
懐から銃を取り出すと、彼女は己のこめかみに当てて引き金を・・・・・・・・・・

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最終更新:2012年03月12日 22:45