【4.5.19 Plus】雪の結晶の加工
作業難度レベル:★★☆☆☆
フィルタや表示モードを使った雪の結晶の加工方法を紹介します。
・・・と言っても、加工方法は、無限に有ると言っても過言ではありません。
フィルタAを使ってからフィルタB
フィルタBを使ってからフィルタA
これだけで違った結果になる上、調整の仕方によってはどちらも良い感じだったりします。
ですので、ここで挙げる方法については、工程よりも’フィルタ機能の紹介’として見てください。
また、なるべく手描きイラストに使えそうな加工を挙げ、その際に良く使う加工方法を中心にピックアップしています。
やや自分の趣味に偏っているのはご了承ください。
また自分もまだまだ勉強中なので、もっと上手い使い方が必ずあるはずです。
サンプルには、ハードモードの雪の結晶4-4を使用しています。
ハードモード4-4
【oC4.5使用】
0.加工前の準備
準備操作0-1:フィルタ>変形>拡大・縮小
ダイヤログ: 倍率を自由に100%より小さくする(ここでは95%に設定、90%でも85%でも好みに応じて縮小する)
縮小前 縮小後
若干縮小してレイヤの端付近から絵までに少し距離を作っておきます。
4-4は水平線が画面の両端ギリギリに有るので、縮小しておいた方が安全です。十分に余裕がある時は、この操作は必要有りません。
準備操作0-2:画像>画像サイズ
ダイヤログ: 縦を横と同じ値に変更 基準点は中央に設定
ノーマルモード、ハードモードでは作画の都合でキャンバスサイズを縦に長く取っていましたが、ベースの作画は終わったので、上下の不要範囲をカットします。
イージーモードではこの操作は無くてもOK・・・だと思います。
準備操作0-3:レイヤを複製
様々な加工をする前に、雪の結晶レイヤを複製します。
バックアップの意味も有りますが、レイヤを2枚以上使う加工方法も有るので、最初の複製は必ずやってください。
*加工操作を多色々やった後で「失敗したorz」と思ったら、ctrl+zするよりも最初からやり直した方が早いです。
準備ができました。
バリエーションA:マスキング風
操作A-1:表示が下のレイヤを選択し、フィルタ>拡散
ダイヤログ: 範囲:自由(ここでは5に設定) モード:比較(明)
雪の結晶の形に抜いたマスキングに霧吹きをしたような効果になります。
これはこれで良い雰囲気ですが、結晶の色が黒1色で、また周囲に中途半端に白が入っています。(分かり易いように背景に色を入れています)
黒を好みの色に変え、かつ周囲の白を透明にして使いやすくします。
操作A-2:好みの描画色を選択(ここでは寒色系の青緑)>編集>輝度→透明度
背景色ありの見え方 背景無しの見え方
白い部分が透明色になりました。
更に小細工を試して見ます。
操作A-3a:A-2から、フィルタ>明るさの中間値
ダイヤログ: 半径:1
ハンコで押したような雰囲気になります。
操作A-3b:A-2から、フィルタ>輪郭検出>編集>輝度→透明度
ダイヤログ: 半径:1
粒粒の集合の様になります。
バリエーションB:白抜き風
操作B-1:表示が下のレイヤを選択>フィルタ>拡散
ダイヤログ: 範囲:自由(ここでは5に設定) モード:通常
操作B-2:表示が上のレイヤを選択>フィルタ>色調補正>色調反転>表示モードを「スクリーン」に変更
雪のマスキングに霧吹きをしたような効果になります。
霧吹き部分に色を付けてみます。
操作B-3:B-1で拡散させたレイヤを選択>好みの描画色を選択(ここでは寒色系の青緑)>編集>輝度→透明度
白抜き部分の直線がくっきりしていますが、これが気になる時は以下の操作を試してください。
操作B-4:B-2で色調反転させたレイヤを選択>フィルタ>拡散
ダイヤログ: 範囲:自由(ここでは2に設定) モード:比較(暗)
ここまでで一旦終了です。
ここから更に霧吹き部分をいじってみます。
操作B-5:B-3で色をつけた霧吹きレイヤを選択>フィルタ>ぼかし・シャープ>ぼかし強
白い部分のエッジがシャープなので、こちらもぼかしをかけます。
操作B-6:B-4の拡散させた白いレイヤを選択>フィルタ>ぼかし・シャープ>ぼかし強
ウェットな点描の様な味わいが出ます。
拡散量、ガウスぼかしによる調整などで、表現にバリエーションができます。
バリエーションC:輪郭線表現
輪郭線を取ると、雪の結晶が氷である雰囲気が出るほか、デザインを簡単に複雑化することができます。
先ず、直線がくっきりすぎるので、少し由ります。
操作C-1:フィルタ>拡散
ダイヤログ: 範囲&モード:自由(ここでは2、比較(明)に設定)
操作C-2:フィルタ>明るさの中間値
ダイヤログ: 範囲:自由 モード:自由(ここでは1に設定)
操作C-3:フィルタ>輪郭検出
よれよれの線で輪郭が取れました。
*ここでは
拡散>明るさの中間値>輪郭検出
の順で作りましたが、
輪郭検出>拡散>明るさの中間値
の順でやると、また少し違う雰囲気が得られます。
線がそのまますぎるので、更にちょっと加工をして面白みを出します。
操作C-4a:C-3から、フィルタ>拡散
ダイヤログ: 範囲&モード:自由(ここでは2、比較(明)に設定)
操作C-4b:C-3から、フィルタ>輪郭検出 この操作を連続2回行う
輪郭を連続で取ると、細やかで予測不可能なデザインになります。
*連続で輪郭検出すると、画像が少しずつ大きくなります。
*C-4bでは、最終的に左右が切れてしまいました。0-1の縮小が足りなかったようです。
最初の拡散の量や、輪郭、拡散、明るさの中間値の順番組み合わせで細かな変化が出ます。また途中に手描きの修正をしてみるのも効果的です。
※ハードモードページのTopの雪の結晶は、このC-4bを8枚複製し、色々加工して作ったものです。ただリアル系になってしまい、手描きイラストには向きません。加工は程ほどにましょう。。。
(作るのは結構簡単ですが、作り方の説明は凄まじく面倒なので、イベントファイルのみUPします)
バリエーションD:複雑デザイン
輪郭を検出したC-3から、違う操作をして中心部分が複雑なデザインを作ってみます。
操作D-4:レイヤを複製>フィルタ>変形>拡大・縮小
ダイヤログ: 倍率を100%より小さくする(ここでは60%に設定)
複製したレイヤを縮小したので、なんだか良く分からない状態になっています。
操作D-5:縮小した例他表示モードを乗算に変更
白い部分が透過され、2つが重なります。
レイヤを結合すると、中心付近まで複雑なデザインになります。
ここから、以下の操作を行います。
操作D-6:フィルタ>ぼかし・シャープ>ぼかし強
操作D-7:フィルタ>色調補正>レベル補正
ダイヤログ: 入力レベル128,1.0,255
ぼかしてから暗いほうにレベル補正すると、線が太くなります。
ここで更に輪郭検出をします。
操作D-8:フィルタ>輪郭検出
手で考えながら描くのは難しい、非常に細やかなデザインになります。
ここからバリエーションA、B、C等の各種操作で色付けなど、自由に加工を進めます。
例えば、拡散を使強めに行ってみます。
操作D-9:フィルタ>拡散
ダイヤログ: 範囲:自由(ここでは10) モード:比較(明)
ゴージャスな味わいが出ます。
D-4操作時の縮小率を変えたり、2枚ではなく3枚合成などを行う事で形状のバリエーションを生み出せるので、色々試してみてください。